2013年4月26日金曜日

練習記録 4/26

スイム 30分

練習のテーマ

  • キャッチ&プルの動作確認
今日は後半TIコーチのDavidに背泳ぎのドリルを教えるため、30分で自分の練習を切り上げる。

キャッチとプルの役割

  • クロールの速度遷移には2つのピークがある。一つはプルでもう一つはプッシュである。
  • プルとプッシュは手の平と肩の相対的な位置によって区分する。肩までがプッシュで肩以降がプルである。
  • TIでは初心者でも取り組めるように、プッシュにより加速を得る技術を身につける。そのメリットは次の通りである。
    -体幹の回転と連動させて大きな力を得ることができる。
    -プッシュに適した手の形がつくりやすい(入水後に手を深く伸ばして肘をゆるめる)。
    -プッシュの次のフェーズであるフィニッシュに動作(水中スナップ)をつなげやすい。
    -軌跡が長い(所要時間が長い)ので遅いテンポでコントロールしやすい。
  • 一方デメリットは、
    -軌跡が長いので速いテンポの泳ぎでは時間(=推進力)を確保するのが難しい。
    -「押し込む」という行為を意識するとエネルギーを使う(心拍数が上がる)。
  • 速く長く泳ぐ場合にはテンポを上げる必要があり、そのためにもプル-プッシュの推進力配分を変える技術が必要になってくる。
  • 最適なプルは、後ろ向きに水を押す表面積とその所要時間によって決まる。最適なのは、
    a)手が肘の下を通過する時点で前腕が垂直になる。
    b)手が肩の下を通過するまでその形を維持する。
  • さらにa)を詳しく見ると、手首から先の角度を変えて手の平を後ろ向きにすることで(手の平が前腕をリードする)、後ろ向きに水を押す表面積を増やすことができる。これがキャッチである。タイミングでいうと、中指の爪がグライドしていたときの手首の下に来るまで。
  • キャッチでは「明確に」手首から先の角度を変える必要がある。またこの時点で肘が内旋して a)の形になるように動く。
  • 反対の手との関連では、プルによる水の抵抗を支点にして入水直後の加速を最大化するタイミングが理想。そうすれば入水後に手を伸ばした状態でプッシュの推進力を得るのでさらに体が前に伸びる。
  • 体幹の回転との連動では、ピークからフラットまでのフェーズの後半にプルが発生し、入水後の加速とつながる。加速の後半の動きがフラットから逆ピークまでの回転につながり、プッシュでさらに推進力を得る。一方プッシュはフィニッシュにより逆ピークで体幹の回転を止める働きを持つ。
  • ちなみに日本の水泳の教本やDVDを数冊見たが、キャッチについては記述がなく見本泳(全員競泳選手)でキャッチができているスイマーはいなかった。

練習内容と結果

  • プログレッシブFPスイム1000yd@1.05秒
  • ドリルの代替として実施。納得する感覚が得られるまで一つの動作に集中する。結果として一つのポイントについて平均6ラップを必要とした。
  •  キャッチができる入水角度と場所:新次元の加速を得るためには、キャッチによる水のひっかかりが必要である。効果のあるキャッチの条件は
    -肩から進行方向に伸ばした線と同一線上またはそれより上に肘と手首がある
    -初速で秒速2mに近づける→20cmの移動に0.1秒かける
    -キャッチ終了時には手の平が見える(やや後ろ向きになっている)
  •  上記のキャッチを実現するための最適な位置に手を置くためには、入水でコントロールする必要がある。
    -手前で入水しない。
    -深く入水しない。
    -肘の伸びしろを半分以下にする。
    -入水直前の肘のゆるみをできるだけ維持する。
    -進行方向に対して垂直軸で斜め45度で入水する。
  • キャッチとプルの区別:手が肘の下を通過するときに前腕が垂直になるように、手首を返すタイミングと返す角度、肘を前に出すタイミングと出す量を調整した。後半は外側方向へのスカリングを加えて初速を上げた。←手首を直接返すのに比べて手の平を斜め方向に動かすので水の抵抗が減り、素早く動かすことができる。もともと手が伸びた状態から手首を折る動作では手の平は下方向に動く割合が大きく、推進力には貢献しない。水を下に押すよりも、素早く手の平が後ろを向いた状態を作る方がキャッチとしての効果が大きい。
  • 入水する手や体幹との連動:プルの動作をさらにラクに素早く行うために反対側の手の動きや体幹の動きとつなげてみる。入水してから、反対の手があった位置の横延長線上に手が進むあたりまでが水中の手のプルと連動する。従ってプルの改善の感覚基準として、入水する手の加速感を使うことができる。またその逆もしかり。
  • キャッチの改善の感覚基準:反対の手が入水する前にキャッチは始まる。水を抱える始めることができた感覚として腋の下のつっぱり感を使う。腋の下に体重を乗せながらキャッチをしないと感じられないので、速いテンポにおける数少ない前のめり感の道具にもなる。
  • テンポピラミッド3x100, 6x50@1.05, 1.10, 1.20秒
  • 1000で速いテンポにおけるキャッチ&プルを意識したので、プルを使いながらどこまでプッシュを増やせるかテンポを落としながら確認した。ストローク数は14から13、12に減らした。
  •  テンポが遅くなるにつれ体幹の回転度合いが大きくなり、フィニッシュの位置が下がるのでプッシュによる加速を増やすことができる。
  • グライドする時間が長くなるのでキャッチが待てなくなるかと思ったが、キャッチの開始時間を遅らせることで対応できた。ただし手の位置は従来の深さになりがちでキャッチとプルの効果自体が小さくなる。
  • 明日は速いテンポ→遅いテンポ→速いテンポにしてプルとプッシュを最大化させる。
このままレッスンに入ったので練習後の気分は評価せず。