2015年4月29日水曜日

水の抵抗を増やすことで泳ぎのギアを増やす

バイク 21km(64分)
ラン 4km(32分)
スイム 3000yd(68分)


バイクは心拍計を使い始めた。平均136(最大心拍数の79%)、最高152(同88%)とややきつい感じで理想的。ランのときは180越えや160オーバーが30分など、長時間の有酸素運動として適していなかった。

バイクの最大の懸案は尻の痛み。最初は15分で痛み出したが、現在は2時間まで延長できた。これをさらに延長するには、状況に応じたポジショニングなど、正しい技術を学ぶ必要がある。

スイムについては、5月の中旬までレジスタンストレーニングを主体にする。レジスタンスは以下の3種類とする。
  1. アルティメート・ドラッグスーツ:水着の上に装着する。100ヤードで10秒(11%)の遅延効果
  2. スイム・パラシュート8インチ:100ヤードで20秒(22%)の遅延効果
  3. スイム・パラシュート12インチ:100ヤードで50秒(56%)の遅延効果
今日はディスタンスピラミッド500yd(50, 100, 150, 200)を上記3-2-1-2-0(レジスタンスなし)で泳いだ。

レジスタンス・トレーニングでは2種類のギアを磨くことができる。
  • 向かい潮用ギア:速度は落としてもよいので、空回りせずに速いテンポで泳ぐ。潮やうねりにからだが押されることを考えて、グライド姿勢は短めにする。
  • 加速用ギア:1ストロークで進む距離を最大にするためにエネルギーを使う。自転車で言えばペダルを踏み込む力を増やす。
今日のピラミッド練習では、抵抗を大きなものから小さなものに変えることで、向かい潮用ギアから加速用ギアに磨く対象を変えていった。

向かい潮用ギア:ラクにまわす

  • 入水した手を伸ばしたら外向きのスカリングをすぐに始め、反射的に内向きのスカリングに変える。
  • 内向きスカリングのときにリカバリーの手の加速を始めて、最速のスピードで入水できるようにする。
  • てこの力を最大にするため、内向きスカリングのときに肘を曲げることを意識する。この手を支点にして入水する手を加速する。
  • 水中の手の軌跡をからだに近づけるために、リカバリーの手の高さも低くする。水中の手と水上の手は水面からの距離が同じだと動かしやすい。
  • プルやプッシュではスカリングの手の向きだけ意識してなでるように動かす。フィニッシュでは後ろ方向に水をなでながら水面近くで水を切る。

加速用ギア:ストローク長を伸ばす

  • スイッチのタイミングが向かい潮用ギアより遅くなる。リカバリーの間水中の手は前に伸ばしておき、入水するときに外向きスカリングを始める。
  • 入水してから前に伸ばすときに加速を加えて、下半身を浮かせる。
  • 前に伸ばす手を支点にして後ろの手をフィニッシュする。
  • リカバリーの肘を位置を上げることで入水後の加速を上げる。
  • 水中の軌跡は浅くしたいが、水上の手とテンポを合わせるために10~20cm深くなる。

マラソンスイムの基本のギアはこの2つであり、両極端な泳ぎ方になる。あとはこの2つの泳ぎ方の中間として、どの程度のバリエーションを意識的に持つことができるかになる。

なお高抵抗のときに加速用ギアを練習すると筋力トレーニングになる。マラソンのときに筋力トレーニングの必要性を感じたので、今後はギア作りに加えて筋力トレーニングにもレジスタンス・トレーニングを使用する。


練習後の気分:8(ギアが見えてきた)

2015年4月25日土曜日

水温12度の中43分間水着で泳ぐ

サンフランシスコ海洋公園
気温11度、水温12.1度


初めての水着チャレンジ。シリコンキャップ+サーマルキャップ、ラッシュガード、パンツ型(足首まである)水着+ショーツ型抵抗水着、耳栓。

○最初

ウェットのときは手のひらと足先の痛みだけだったが、水着になると全身が痛い。ウェットスーツではスタートから最初のブイまで泳げば(約2分)冷たさに慣れることができたが、水着の場合は3番目のブイまで泳がないと(約5分)落ち着かない。ウェットスーツを着たときも最初は5分かかったので、繰り返せば短縮できるであろう。

○泳ぎ方の違い


  • 抵抗水着を着けていることもあり、前のめり感はウェットスーツ着用時より低い。
  • 一方で入水した手を前方向に加速すると下半身が浮きやすくなる。前のめり感が作りやすい。
  • 足が適度に沈むため、キックによる安定感が増える。ゆるめたひざを素早く伸ばすことで足に当たる水の感触も強くすることができる。

○からだの冷えによる泳ぎの変化

  • 最初に手のひらの感覚がなくなった。泳ぎ始めて30分程度である。指先だけでなく指全体が麻痺して、手のひらの向きもコントロールできなくなった。この段階で水中の手の動きは、肘の角度を意識することに切り替えた。
  • 次に震えが始まった。35分程度経過していた。震えはからだを温めるための本能的な動きであり、それ自体が低温症の徴候にはならないと先週講義を受けていたので、落ち着いて泳ぐようにした。
  • 次に呼吸が浅くなってきた。40分経過していた。体内の「暖炉」を確認したところ、火の勢いは弱くはなっていなかったので続けて泳いだ。
  • 最後の50mはコンディションがかなり荒くなっていたが、手の入水直前に加速をしてエッジをかけるようにしてからだを安定させた。
  • 浜に着いたときには低温のためかなり動揺していた。からだの急激な変化に対して精神的なあせりがあった。2週間前にウェットスーツで1時間泳いだときにはなかった徴候である。
  • 昨年泳いだときは足がつったが、今回はほぼ6ビートで通したので足をつることはなかった。

ゴールデンゲートブリッジからベイブリッジ(あるいはその逆)、アルカトラズ往復などの大きなイベントのスイム時間は90分を目安にする。従って通常練習でも水着で90分水中にいることができれば本番で低温症になるリスクを減らすことができる。

次回はいくつか考えられる低温対策を行い、時間を60分に伸ばす。


練習後の気分:8(水着でも泳げたことは自信につながった)

2015年4月22日水曜日

水泳のレジスタンス・トレーニング

バイク 21km(64分)
ラン 3.5km(30分)
スイム 2000yds(46分)


  • 感覚スイム:400
  • スカリング関連ドリルとスイム:800
  • スイムパラシュート12インチ:4×50
  • スイムパラシュート8インチ:4×50
  • 4×50
  • 1×100

・インスティンクトパドル

Finisの新製品インスティンクトパドル(大および小)を使ってスカリングドリルとクロールを泳ぐ。
  • 大きい方:手に水を当てる感覚が強くなる。
  • 小さい方:手の平よりも小さいので手の平の向きを意識できる。
なし→小→大→小として100ずつスカリングドリルとスイムを組み合わせた。手に水を当てることでてこの力点にする感覚を大で養い、キャッチ、プル、フィニッシュの手の平の向きを小で磨くやり方がよいと感じた。

次に小→なし→小→なしと交互に100を泳ぐ。パドルを使って抵抗を増やす(手のかきによる推進力を増やす)のではなく、ビニルフィンと同様に、感覚を鋭敏にする目的で使う方が適している。パドルありと無しで交互に泳ぐことで、水中の手の軌跡を正しくすることができる。

・スイムパラシュート

次にFinisのスイムパラシュートを使う。パラシュートにより水の抵抗が増え、結果として遅くなる。
潮の流れが大きなアゲインストになったときの泳ぎを作ることが目的である。
  • パラシュートなしでリラックスして泳ぐ:45秒
  • 8インチパラシュートを装着して泳ぐ:57秒(+12秒)
  • 12インチパラシュートを装着して泳ぐ:1分15秒(+30秒)
  • パラシュートを外して泳ぐ:40→38秒
パラシュートを着けて泳ぐ感覚は、上り坂をバイクで進む感覚に似ていることがわかった。8インチパラシュートは勾配4%、12インチは6%の坂を上る感じである。

バイクで坂を上るときには、軽いギアで回転数を落とさないようにするとラクに上ることができる。最も軽いギアにした後は、踏み込み始めの位置を前倒しにすることで傾斜に対応する。

これを水泳に適用すると、
  • 力強くひとかきずつ前に進むのではなく、速いテンポを維持する。
  • スイッチのタイミングを変えたり、エッジを効かせたりすることで空回りを防ぐ。
自転車による登坂と水泳の最大の違いは、自転車は空回りしないことである。自転車でペダルを1回転させると進む距離がわかるので、水泳でも1ストローク毎に進む意識を持ってテンポを上げた。

12インチパラシュートで泳ぐと全く進まない感じがするが、ペースが50%落ちることは実際にあったのでこの練習も続ける必要がある。

なおパラシュートを外して泳ぐと、前のめり感が倍増して体全体が水没して泳いでいる感覚になる。これはパラシュートを着けてみないとわからない感覚である。結果としてラクな感じで泳いで目標ペースを維持することができた。

このレジスタンス・トレーニングは、筋力をつける目的ではなく「持続力のある向かい潮泳ぎ」を身につけるためのものである。しかし結果的には速く泳ぐ練習にもつながるメリットがある。

練習後の気分:8(パラシュートで泳ぐ距離を今後伸ばしたい)

2015年4月18日土曜日

水温13度の海を水着で泳ぐ

今日はDolphin ClubでSuzie Dodsによるベイスイミング初級講座に参加した。Suzieは30年のキャリアを持つOWスイマーで、過去にカタリナ海峡横断、ドーバー海峡横断も達成している。多くのTIコーチから紹介を受けてFacebookで友達になったが、今回はリアルでの初対面であった。

○講義内容

  • ベイエリアの水温は50~60F(10~15C)。冬には46度、夏には67度になることもある。
  • 最初の数分は必ず「痛い」!何十年泳ぎ慣れていても、この感覚は変わらない。
  • 冷たいと思った瞬間、体内の血液がからだの中心(コア)に集まる。このため手足の血流が下がり、手足が麻痺したり、しびれたりする。手足がしびれるのはからだの防御反応であり自然なことである。手足が冷たく感じるからといってコアが冷えているわけではない。
  • 冷たい水に入ると呼吸が止まったり、浅くなったりする。「吐くこと」に集中する。冷たい水に手を入れてどのくらい我慢できるかという実験があったが、話したり歌ったりしたグループの方がだまっていたグループよりも長い間水中に手を入れることができたそうである。
  • 自分のコアの温度に常に注意を払う。Suzieの場合「体の中に暖炉があり、燃えている」イメージがあり、暖炉の火が弱くなるとコアの温度が下がっている。コアの温度に注意して、下がってきたら「テンポを上げて泳いで体温を上げる」「栄養を補給する」「終わりにする」のいずれかを選ぶ。
  • 長時間泳ぐときはキャップにGuを入れ、暖炉の火が弱くなったら摂取している。
  • 低温に慣れるためには、少ない頻度で長時間泳ぐよりも、短い時間で多くの頻度を泳ぐ方がよい。もし遠方から来る場合には、1日2回入ることを推奨する。2回目は海の状況もかなり変わるので、様々な環境に対応できる(to get climatized)。
  • 海から上がると、震えが始まる。陸上に上がると血流量が上昇するが、冷たい血液が体中を回り体温が下がる。震えることによってからだが動いて体温が上がる。
  • 熱い湯のシャワーを冷えた手足に当てると、末端の冷たい血液が急激に循環するので危険である(追加調査:心臓に入ると心室細動を起こすこともある)。タオルをサウナにかけておき、海から上がったら軽くシャワーを浴びてからサウナで暖まるのがよい。シャワーで暖まろうとはしない。

○アクアティック・パークについて

  • 地元の人たちが水泳を楽しむことができるように造成されたのが1930年代(!)
  • コースは1周1マイル、ざっくり四角に泳ぐと1辺が400m。
  • パークからアルカトラズ島は2000ヤード(1.8km)。流れが非常に強い。
  • 上げ潮(flood tide)は西から東(GBからBB)への強い流れが発生する。
  • 下げ潮(ebb tide)は東から西(BBからGB)への強い流れが発生する。
  • 岸辺に近いほど流れは緩やか。従って沖に出るほどかなり強くなる。
  • 満潮時刻と潮位、干潮時刻と潮位が書き出されているので確認する。干満の潮位の差が大きいほど流れが急になる。
  • 係留されているボートの舳先の向きで、湾の中の流れが概ねわかる。舳先が左に向いていれば右に流れている。
  • 干潮、満潮は1日合計4回発生する。データを確認して上げ潮か下げ潮か、その速さはどのくらいかを把握しておくことが重要。
  • Tideや潮の流れのデータを表示するアプリを活用する。

○水着で泳ぐ

  • 参加者23名のうち、ウェット持参は私を含めて4~5名。
  • 水の中に入ったらすぐに繰り返しジャンプして息を吐く。
  • 次に頭を沈めて冷たさに慣れる。
  • その後に1km程度グループで泳ぐ。ブイ毎に休憩を入れる。
  • 1周して終わりかと思ったら、Suzieが「Shinji、Take off your suit!」と言ってきた。
  • 事前のメールのやりとりで、ウェットスーツで水に慣れてきたら、一旦上がって脱いだらどうかと提案を受けていたが、気温14度で冷たい風の吹くところで一旦上がったらもう入れないと思って話題にしなかった。しかしSuzieはしっかり覚えていて、最後に声をかけられてしまった。
  • 自己紹介で「彼は有名なTIのコーチ」と紹介されてしまった手前、「できませーん」と言うわけにもいかず、一旦上がってウェットスーツを脱いで再び海の中に入った。先週は袖だけ取ってものすごく痛い思いをしたが、今回は見栄もあってかそれほど感じず泳ぐことができた。
  • 手足は確かに冷たいが、胴体はそれほど冷たく感じない。講義にあったように、コアに血液が集まって保温力が高まっていることが実感できた。
  • 次回も1回ウェット、1回水着でチャレンジする予定である。

今回のセッションは今後サンフランシスコ湾で泳ぐうえで非常に重要なものだった。
あの寒く冷たい中を、ウェットなしでたくさんの素人が泳ごうとするという無謀さも、さすがアメリカと実感した。CROSに必要な「胆力」である。

2015年4月15日水曜日

大きな泳ぎを長く続ける

バイク 20km(58分)
ラン 3.2km(30分)
スイム 2500yds(53分)


トライアスロン練習2日目。バイクコースの難易度を上げ、ランを10分増やす。


  • 感覚スイム:400
  • 6ビートキック関連ドリルとスイム:800
  • スカリング関連ドリルとスイム:300
  • 10×50:13-14ストロークで維持、タイムは落とさない
  • 5×100:13-14-14-14ストロークで維持、タイムは落とさない

前日に続いて大きな泳ぎを練習する。今回は100を追加し、50、100いずれもストロークを維持することを最優先にしながら、タイムが落ちないように加速を次第に加える。

50ydのセットでは、1つの道具を使いながらセットが増えるにつれて意識を高度化させた。
  • 1~3セット:キャッチとリカバリー(1st:キャッチの動き、2nd:キャッチを支点にしたリカバリーの動き、3rd:キャッチとリカバリーの連動:キャッチてこ)
  • 4~6セット:入水する手の加速(1st:手の形と入水速度、2nd:入水後の伸びで下半身を上げる、3rd:入水とプルの連動:入水てこ)
  • 7・8セット:水中の肘の角度(1st:スカリングと同じ肘の角度、2nd:入水後に伸ばす手と肩前スカルの連動)
  • 9・10セット:フィニッシュ(1st:腰前スカルの形、2nd:前に伸ばす手との連動)
いずれも左右の手を連動させることが最も高度になる。結果は44秒→42秒でディセンディングが達成できた。

100ydのセットでは、25ずつ4つの道具を使いながらストローク数を維持し、ディセンディングした。
  1. キャッチとリカバリー
  2. 入水時加速
  3. 水中の肘の形
  4. フィニッシュ
いずれも両手を連動させることで大きな推進力を作り、ストローク数を維持させることができた。結果も1分26秒→1分24秒とストローク数一定ながらディセンディングすることができた。

速く泳ごうとすると空回りしやすい。まず大きな泳ぎを作り、次に大きな泳ぎを長距離維持するようにして、最後にテンポを上げればスピードアップしやすくなる。

練習後の気分:8(道具が有効でディセンディングできた)



2015年4月14日火曜日

大きな泳ぎで速く泳ぐ

バイク 20km(60分)
ラン 2km(20分)
スイム 2000yds(46分)


本日よりトライアスロン練習に入る。開始時間が遅かったのでランを短縮、スイムは足がつらないように短い距離で終えた。

マスターズの1650ヤード自由形に出場し、第1ヒートの選手の泳ぎを見ることができた。トップの選手は18分切りで、平均13ストローク/ラップであった。

当初は16ストロークを標準に考えていたが、なぜか18~20ストロークになってしまった。これが後半疲れた原因であろう。そこで2週間は大きな泳ぎを意識する。

  • 感覚スイム:400
  • 6ビートキック関連ドリルとスイム:800
  • 10×50:13-14ストロークでディセンディング
  • スカリングを意識して300クールダウン

速く泳ぐためには、まず短い距離で速く泳ぐときの形を作る必要がある。そこで今回は50という短い距離において、普段よりストローク数を減らしながら加速を上げる練習を行った。

キャッチからフィニッシュまでの距離を伸ばしながら、入水の手を加速することでてこを使って水中の手を素早く動かす。またノーキックで泳ぐクロールと同じように、足が浮くまで入水時の速度を上げる。

勢いを上げると速く動いてしまい、ストローク数が増える。ストロークが増えないぎりぎりの加速がどの程度かを測りながら、基準を少しずつ上げることでタイムを短くすることができる。

最初の43.8秒から最後は37.6秒とストローク数を変えずに6.2秒短縮することができた。13-14で37秒台が出せれば、15-16で37秒台で距離を伸ばすこともできる。あと1回または2回50で練習した後に、13-14で100に伸ばす方向と、14-15でさらにタイムを縮める方向を切り替えながら練習する。


練習後の気分:8(速く泳ぐ方向性は見えた)

2015年4月11日土曜日

水温14度で1時間泳ぐ

スイム 56分 3.4km


毎週恒例のサンフランシスコ湾のスイム。今回もウェットスーツ、スリーブ、サーマルキャップとフル装備。

・冷たさに慣れるまで

相変わらず手足が刺すように痛むが、気持ちに合わせてバシャバシャと浅い泳ぎをしていると落ち着くまでの時間が短くなる。今日は最初のブイに着く前に冷静になった。

・新しいサイティングの方法

入水ではなく手でかくときに頭を持ち上げ、そのまま息継ぎする方法を試す。右側呼吸の場合右手でかくことになり、不安定になった。また顔を上げるときの息を吐くタイミングがわかりにくい。

暫定案として、左手のプルで頭を起こすことにした。これまでの右手入水のサイティングより早いタイミングで前が見えるので、その分だけ時間を伸ばせば視野を広げることができる。また一旦顔を沈めるので息継ぎへの影響もない。

なお左手で水を下に押すと下半身が下がる。素早い肘の動き(肩前スカル)を使えば水中の姿勢が安定し、頭を起こすことがラクになる。

湾内は静かなので頭を起こしてサイティングする必要性はないが、今後左手を使ってサイティングする技術を磨く。

・左右の手の位置

ラクに泳ぎながらも加速を入れる必要があるのがCROSモードである。左右の手の位置をコントロールすることが重要である。

疲れて来ると水中の手が入水する手を待ってしまう。イメージとしてはカヤックのように左右の手が対象に動くのが望ましい。ただし水上で手を運ぶときに、水面との距離があると水中の手もからだから離れやすい。リカバリーの手の軌跡を下げることが必要になる。

・速く泳ぐ技術

前日の1650ydは1回カウントを間違えた可能性があり、23分少しであった。ここ半年で最も疲れてしまったため、劣化率も18%を越えた。強度の負荷で泳ぐ距離を伸ばすことを月曜日以降の練習に取り入れる。

2015年4月8日水曜日

テンポを回復させる

バイク 10マイル 46分
スイム 2100yds 35分


1650ydsのレースを金曜日に控え、練習量を減らす。

2月のロットネスト以降テンポ・トレーナーを使わない練習をしてきた。これは新しい泳ぎを作るためである。手や足の動かし方など、まず動作を正し行うことを優先した。

本来であれば3カ月はテンポ・トレーナーを使わない方が良いものの、レーステンポ(1.0秒)の感覚がわからないと困るので本日と明日の2日間だけ使用する。

400のウォームアップでは、レースのときのラップカウントの道具(手に水を当てる、入水を加速する、肘を曲げる、水を払う)を2回使った。1回目は2ビートキック、2回目は6ビートキックである。

4×400(テンポ1.20秒、1.15秒、1.10秒、1.05秒)

これまでの作ってきた自分の泳ぎがどの程度のテンポに該当するのかを知るために、1.20秒からテンポアップしていった。テンポ1.20秒と1.15秒ではストローク数15、1.10秒と1.05秒ではストローク数は16であった。

結果は5分50秒、5分44秒、5分40秒、5分38秒とディセンディングできたが、ペースは1分25秒で目標の1分20秒はほど遠い状況であった。この様子だと23分を切れれば御の字だろう。

テンポが速くなるにつれ、無駄な動きをやめ、軌跡を最短距離にすることができた。1.05秒でも余裕があったので、明日は1.00秒まで上げてみる。


練習後の気分:7(瞬発的な速さが欲しい)

2015年4月6日月曜日

長距離を泳ぐときの数え方

バイク 100分 30km
スイム 61分 3200yds



  1. ウォームアップ 400:キャッチ、エントリー、プッシュ、フィニッシュを意識
  2. キック 2×100:スーパーマンキック25、スケーティングキック片側ずつ25×2、2ビートアクセントを意識した6ビートクロール25、フィン無し2セット
  3. 2to6ビートキッククロール 2×100:フリック2ビート→シザーズ2ビート→6ビートとして25ずつ6ビートの割合を増やす
  4. 6ビートキッククロール 2×100:1st, 2nd25は入水の手に合わせてアクセントキックを入れ、3rd, 4thは6ビートに入水の手を合わせる。
  5. クロール 2×100:1st, 3rdは両足をつけたままキックなし、2nd, 4thは6ビートキック
  6. スカリング 2×100:肘前スカル25、肩下スカル25、腰前スカル25、スカリングの動きをストロークに取り入れてクロール25
  7. クロール 2×100:
    -1st 25:肘前スカル
    -2nd 25:肩下スカル
    -3rd 25:腰前スカル
    -4th 25:ストローク全体を意識
  8. クロール 4×400、約30秒休憩
    -1st 50:キャッチを支えにリカバリー加速(水を「当てる」)
    -2nd 50:入水する手を遠く浅く加速して入水(手を「刺す」)
    -3rd 50:肘が肩下を通るときの角度を鋭角(手を「近づける」)
    -4th 50:入水して伸ばす手をフィニッシュと連動(手を「はらう」)
    上記を2回繰り返す

長距離を泳いでいると、泳いだ距離がわからなくなる。普段Garmin Swimに頼っているので、時計を装着することができないマスターズ大会では問題である。

そこで長い距離を泳ぐときの数え方について研究した。

  • 4つの道具を決める。フォーカルポイントでは足らない。明らかに動作自体に差が生じるものがよい。
  • 道具を記憶するときは、最小限の単語だけにする。上記のように5文字以内にする。
  • 1つの道具につき50を泳ぐ。100だと途中でわからなくなるが、50なら行きと帰りだけで間違いがない。
  • 4つの道具(1,2,3,4)×50で200を一つの固まりとする。
  • 200のうちの最初の50に小さな2種類のバリエーションを持たせる(AとB)。Aで4道具、Bで4道具泳げば400になる。これを大きな固まりとする。
  • 1650は400+400+400+400+50である。4回目の400で道具1をバリエーションBで始めて、道具2からラストスパート(200yds)を始める。
  • 1500は400+400+400+300である。これは4回目のバリーエーションBからラストスパートに入る。
4つの道具、200を小さな固まり、400を大きな固まりにしてバリエーションをつける、というのが取り組みやすい。


なお今日のプールは気温14度、水温25度であった。普段なら寒い、冷たいところであるが、土曜日に13度の中で泳いでいたので今日はとても暖かく、お湯の中で泳いでいる感じであった。この経験は重要である。ロットネスト本番の前に18-20度程度のプールで泳ぎ慣れておけば、22度は暖かく感じることになる。

またバイクを先週の日曜日に購入して、8回目の練習で30kmまで距離を伸ばすことができた。カンレキ・トライアスロンのレッスン内容通りに走っているので、ラクに長く走ることができる。

練習後の気分:8(泳いでいてすごく疲れたが、よく考えたらバイクの距離が倍になっていた)

2015年4月4日土曜日

水温13度のサンフランシスコ湾で泳ぐ

スイム 45分


サンフランシスコ湾で泳ぐ。気温13→16度、水温13度。袖無しウェット+袖、サーマルキャップ着用。

入った直後のパニック感は先週に比べて半減した。「手をぐるぐる回して足をばたばたして、毎回呼吸する」ことで、動作を気持ちに合わせることができたのが奏功した。スタートからブイに到達する2分後にはパニック感は3割以下になり、一休みしてからのブイからのスイムはほぼ正常通りのコントロール力に回復した。

○素早いリカバリー

素早いリカバリーは非常に効果があった。冷たい水の中では手の感覚が麻痺しやすく、型の意識が弱くなる。リカバリーを素早くするために水中の手の水抱え感を上げる必要があり、水抱え感を上げようとすると、正しい型にしようとする意識が高まる。

フィニッシュ直後から動作を開始するため、リカバリーの速度だけ上げようとすると前のめり感が下がる。後述の入水時の動作を加えることで前のめり感を回復させる。

○遠い入水場所と浅い入水角

入水角を浅くする代わりに入水前に加速することで、前のめり感を上げる。ウェットスーツを着ていると斜め姿勢を作ることが難しいので、肘の落差を使って入水時の勢いを作ることができない。

入水位置を遠くし、入水角を浅くすることで、入水後の滑り感を最大にする。水上の手だけを勢いよく入れるのではなく、必ず水中の手のフィニッシュと連動させる。エネルギーの効率を高めることだけでなく、姿勢の安定にも役立つことが今日わかった。

入水角を浅くすると水をたたきがちになるので、通常の倍手先を緊張させてスムーズに入るようにした。慣れるに従い5割増し程度で大丈夫なことがわかった。

○手の水中経路をからだに近づける

動作も重要であるが、冷たい水では手の感覚がなくなりがちなので水中の手を意識すること自体にも意味がある。休憩時に水中でわきの下の露出しているところをつねってみたが、通常の1割程度の感覚しかなかった。

今週のスカリング練習が役に立った。外から内に手を動かすときの肘の角度を意識すれば、経路はからだに近づけられる。そうすれば次のフィニッシュと前の入水後の加速が連動できる。

○フィニッシュでは水を押さずにはらう

リカバリーの初速をキャッチのてこ動作で得ることから、フィニッシュでは水を後ろに押してリカバリーの初速を得る必要がなくなる。腰下スカルのように手を内から外に動かしながら水上に出す。

このときに入水して伸ばしている前の手を支点にして、体幹を力点にするとてこの原理で大きな力が得られる(ピンセットタイプのてこ)。今回は低温でテンポを上げることを意識したので不十分であったが、長い時間速く泳ぐには必須の技術なので今後磨く。

海洋公園はブイに沿って泳ぐと非常に静かであるが、ブイから離れた場所では様々な流れがあって勉強になる。特に大きな船が係留されている出入り口付近は流れが速いので、今後このような場所で集中的に練習する。

KTテープは効果大だが不十分

これまでの数多くの不注意に懲りてKTテープを首の後ろに巻いた。水に強いプロタイプのためか、ウェットスーツで圧迫されているからか、テープがはがれることはなかった。テープでカバーされたところは擦り傷ができなかった。また先週の擦り傷も悪化しなかった。

しかし今回はその上の部分に擦り傷ができた。ウェットスーツが触れる部分はテープでカバーしていたのだが、
  • 息継ぎすることで首の上の方がスーツに接触する
  • ウェットスーツから押された肉がたるんで新たな摩擦面を作った
などの理由が考えられる。次回は髪の生え際からKTテープを2段にして貼って対応する。


練習後の気分:7(今日は高速ながらも軸を意識して安定して泳ぐことができた。これまでのCROS対応の練習の効果が出ていることを実感した)


2015年4月3日金曜日

疲れてスピードが劣化する原因を知る

バイク 47分 16.7km
スイム 71分 3600yds



  1. ウォームアップ 400:7つの感覚を50ずつ意識
  2. キック 4×100:スーパーマンキック25、スケーティングキック片側ずつ25×2、2ビートアクセントを意識した6ビートクロール25、フィン無し2セットとフィン装着2セットずつ
  3. 2to6ビートキッククロール 2×100:フリック2ビート→シザーズ2ビート→6ビートとして25ずつ6ビートの割合を増やす
  4. 6ビートキッククロール 2×100:1st, 2nd25は入水の手に合わせてアクセントキックを入れ、3rd, 4thは6ビートに入水の手を合わせる。
  5. アンクルストラップクロール 2×100:アンクルストラップを装着し足の動きを止める。
  6. クロール 2×100:1st, 3rdは両足をつけたままキックなし、2nd, 4thは6ビートキック
  7. スカリング 2×100:肘前スカル25、肩下スカル25、腰前スカル25、スカリングの動きをストロークに取り入れてクロール25
  8. クロール 2×100
    -1st 25:手首前スカルをキャッチに連動
    -2nd 25:肩下スカルをプッシュに連動
    -3rd 25:腰前スカルをフィニッシュに連動
    -4th 25:スカリングの動きをストローク全体に連動
  9. 8×200:ストローク数キープ(15,16,16,17)、約30秒休憩

最後の200では、ストローク数を前回よりラップあたり1増やすことで速く泳いだ。これまで乗ったことのないバイクを5日連続で行ったことで、疲れがたまる感覚があった。そこで疲れると何が起きるのかを、道具(意識をもって行う具体的な動作)に合わせて観察した。道具は4種類を50ずつ使った。

(1)水中の手をてこにして素早くリカバリーする

スイッチのタイミングを変えてテンポを上げるための道具。内から外へのスカルにより手のひらに水を当て、それを支えにしてフィニッシュ直後の水上の手を素早く前に送る。

疲れるとどうなるか
  • 手に当たる水が減り支えが弱くなる→動かし始めるタイミングを遅らせて、素早く行うことで当たる水を復活させる。
  • リカバリーが遅くなる→肘を上に運ぶ意識から、横に運ぶ意識に変える。手と水面との距離を小さくする。

(2)入水する手の場所と角度

素早いリカバリーの速度を失わないようにするため、通常よりも入水場所を遠く(反対の手の手首の横延長線上)、入水角度を浅く(30度)する。前に伸びる勢いが増えることで、下半身を浮かすことができる。この感覚はアンクルストラップ練習で身につける。


疲れるとどうなるか
  • 入水する場所が不安定になる→反対の手を基準にして入水場所を決める。
  • 入水する角度が深くなる→入水して伸ばした手により、下半身がどの程度浮き上がるかを確認する。浮き上がる感覚が得られるまで入水する角度を小さくする。

(3)水中の手が肩の下を通るときの肘の角度

からだに近い軌跡で手を動かすことで、テンポアップに対応する。手がからだの近くを通るときの肘の角度は90度以下である。


疲れるとどうなるか
  • 手を垂らしておいた方がラクなので、肘の角度が鈍角になる→内から外のスカルの反動で手が内側に動くときに、手のひらがからだの中央を通るようにする。
  • 同様に、からだと手のひらの距離を小さくする。

(4)フィニッシュで内から外のスカル動作を加える

フィニッシュの手単体で行うのではなく、入水して前に伸ばす手と動作を連動させることで、ラクに大きな推進力を得ることができる。

疲れるとどうなるか
  • フィニッシュが甘くなり、最後の推進力が得られなくなる→これがロットネストで起きた事象である。入水して伸ばす手と動作を連動することで、より大きな推進力を得ることができる。

最初はかなり苦労して2分45秒を出したが、上記のような対応をすることで6本ほぼ同じタイムを維持することができた。前回よりも15秒短縮できているので、スピードを上げながら劣化を抑えることができた。

ただし目標のペース2分40秒には達しなかった。劣化はしていないので、最終的には22分45秒程度か。来週の2回の400の練習でどこまで底上げできるか。

練習後の気分:7(疲れた)




2015年4月1日水曜日

スイッチのタイミングを変えてスピードを変える

バイク 47分 16km
スイム 76分 3600yds


  1. ウォームアップ 400:7つの感覚を50ずつ意識
  2. キック 4×100:スーパーマンキック25、スケーティングキック片側ずつ25×2、2ビートアクセントを意識した6ビートクロール25、フィン無し2セットとフィン装着2セットずつ
  3. 2to6ビートキッククロール 2×100:フリック2ビート→シザーズ2ビート→6ビートとして25ずつ6ビートの割合を増やす
  4. 6ビートキッククロール 2×100:1st, 2nd25は入水の手に合わせてアクセントキックを入れ、3rd, 4thは6ビートに入水の手を合わせる。
  5. アンクルストラップクロール 2×100:アンクルストラップを装着し足の動きを止める。
  6. クロール 2×100:1st, 3rdは両足をつけたままキックなし、2nd, 4thは6ビートキック
  7. スカリング 2×100:肘前スカル25、肩下スカル25、腰前スカル25、スカリングの動きをストロークに取り入れてクロール25
  8. クロール 2×100
    2セット
    -1st 25:手首前スカルをキャッチに連動
    -2nd 25:肩下スカルをプッシュに連動
    -3rd 25:腰前スカルをフィニッシュに連動
    -4th 25:スカリングの動きをストローク全体に連動
  9. 8×200:ストローク数キープ(14,15,15,16)、約30秒休憩


バイクは現実的なコース取りで最長のコースを走った。

スイムは予定通り最後に200のセットを泳ぐ。ストローク数を厳守するように泳いだが、ペースが上がらない(3分)ため一旦スイッチのタイミングを変えた。
  • ストローク数重視の場合:入水する手は静かに入れ、水中の手を支えにして入水した手を素早く前に伸ばす。
  • スピードを変える場合:入水する前から加速する。加速の起点によりスピードが変わる。今回はスピードアップを意識するだけにとどめたため、手が肩の横を通り過ぎるタイミングで加速を始める。水中の手はプルと連動する。

ワークショップなどで入水前加速をカイゼンポイントとして指摘するが、これは水中の手と連動していないからである。水中の手に対していつ力を加えて素早く動かしたいのかにより、水上の手がどの時点で加速するかが決まる。

水上の手が加速するタイミングが早くなるにつれて、水中で力を入れる時間が長くなるので劣化しやすくなる。力の入れどころを直線から複数の点にまで最小化することで、劣化を抑えることができる。

4セット目でストローク数を1増やしてテンポを上げた。その後ストローク数を減らしたが、タイムはストローク数を増やす前よりも速くなっていた。続けて同じストローク数で泳ぐよりも、セット毎に増減した方がラクなスピードアップができるかもしれない。

ケイデンスを減らす(テンポを遅くする)と加速感は増えるが疲れる。ケイデンスを増やしたときにラクに長く続けられれば良いが、無駄があるとエネルギーを浪費する。バイクとスイムは似ていると感じた。


練習後の気分:7(空腹で集中できなかった)