2015年5月30日土曜日

オープンウォーターの泳ぎを再確認する

OWS:70分 水温56.5F(13.6C)


3月にスタートしたCROS(Cold rough open water)モードの習得も一区切りを迎えた。
2月のロットネスト海峡横断スイム失敗の教訓として、以下のような目標、および具体的な手段を設定してからだに染み込ませてきた。
  • 下半身の安定→6ビートキック
  • エッジをかける→入水後に体重を前にかける
  • かきに依存しない→入水前加速
  • てこの利用→入水てこ、フィニッシュてこ、リカバリーてこ
  • 疲れない水中動作→スカリング導入
  • テンポを上げる→水中の軌跡をからだに近づける

今日のサンフランシスコ湾はこれまでで最も荒れていたので、冷たく荒い海での泳ぎを試す丁度よい機会となった。

○スタート

13度はどう考えても冷たい。冷たい水に入った瞬間から呼吸が浅くなるので、2ストローク呼吸で浅い空気交換を行う。

より前に進むという意識よりも、からだがあわてている状態に泳ぎを合わせるだけにする。テンポは非常に速いのでストローク軌跡を浅くし、肘の曲げを常に意識する。

そのうちからだが落ち着いてくるので、そこで次第にリカバリーによる重心移動やスイッチ後の加速を入れて推進力を上げる。さらに落ち着いたら4ストローク呼吸に切り替え、時間を見る。当初は5分程度かかっていたスタート時の動揺は、2分程度までに短縮することができた。

○うねりへの対応

  1. うねりの方向を確認する。
  2. ランダムの場合、向かってくる場合は前のめり感を上げながら水中軌跡を浅くしてテンポを速くする。
  3. 追う場合は伸びる時間を増やしてテンポを遅くする。
  4. いずれの場合でもエッジをかけ、キックで下半身を安定させる。
今日は非常に効果があった。入水後に伸ばす手と腰で斜め姿勢を作る一方、下半身を6ビートキックで安定させることができた。

寒くて震えていたが、うねりが大きくなるほど意識が集中するのが感じられた。いっきに流されても動じることなく、決めた目標に向かって進むことができた。



    ○低温への対応

    30分経過後にからだの震えが来た。先週は45分で中断したが、そのときにも同じような震えが来ていた。ここで終わっては成長がないと我慢していたら、震えは治まった。

    今回は低温対策として抹茶ラテをサーモスに入れて運んだ。先週はプラスチック容器に熱々の抹茶ラテを入れて泳いだが、20分後にはアイスラテになっていて大ショックだった(45分でやめた原因の一つ)。今回は当然だが熱々で、リフレッシュできた。ただしうねりが大きく海水と一緒に飲むことが多かった(ロットネストで経験済み)。

    50分経過後に2回目のからだの震えが来た。息継ぎしながら顎がガチガチ言っている状態で、今度はなかなか治まらなかったので直線コース往復に切り替えた。テンポを上げ、キックを強く打つことで体温を上げた。


    結果的には70分と過去最長時間泳ぐことができた。水温もそうだが泳ぎ方を細かく変えたことも奏功した。

    基本的な泳ぎ方は決まったので、今後はそれぞれの泳ぎ方においてスピードアップをするためのアプローチを考える。


    練習後の気分:9(あと5分泳ぎたかったがコースを考える余裕がなかった)

    2015年5月16日土曜日

    速く長く泳ぎ続ける

    スイム:62分3.3km サンフランシスコ湾 水温13.2度


    先週は12.1度だったので、たった1度の差だったが泳ぐ感じはかなり違っていた。

    手足の痛みが少なく、最初のブイに到着する90秒後には4回に1回呼吸をしていた。ブイ沿いに泳ぐ最終目標である旗の立ったブイ(通称フラッグ、ここにぶらさがっている水温計で温度を確認するのが習慣)に到着するまでには、通常の泳ぎでいろいろ試せるところま落ち着いていた。

    今日は一人で泳ぐ日だったので、パーク内1周1マイル(1.6km)を2周する目標で泳ぎ始める。潮の流れが先週よりも強く、方向が向かいだったので軽いギアで泳ぐ。軽いギアは
     -キャッチを「てこ」にしてリカバリーを始める(重いギアはキャッチとエントリーが連動)
     -水中で肘を曲げた状態を維持して、最後にスカルしながらプッシュする
     -エントリーの後は体重をかけて手を前に伸ばし、エッジをかける
    で作ることができる。

    先週はアシカが泳いでた(最初はウェット着た人が潜ったまま出てこないのかと思って心配した)のでかみつかれないように遠回りしたが、今日は目安となるブイまで直線距離で泳いで2周した。

    2週目の後半から震えが始まったが、しばらくすると治まった。その次は瞑想モードにすぐに入るようになり、長時間泳いでいるか瞑想モードに入るのか、低温症の症状なのか区別がつかなったので、安全策として3周目はあきらめてブイ直線距離(往復800m)を泳いだ。

    ○速く泳ぎ続ける大切さ

    バイクやランでの持久力練習は確かに効果がある。昨年の熱海はその前のサンフランシスコマラソンの練習の貯金で完泳できたようなものである。

    特にバイクはギアにより心拍数の調整がしやすく、道を選べば大きな負荷もかからないので最適である。

    しかし今回は40分あたりから自分の泳ぎができないと感じるようになった。これは今までにないことである。おそらく体温を維持するためにハイピッチで泳いだ結果であろう。これまでは1時間のスイムと1時間のバイクではスイムの方が断然ラクだと考えていたが、今日は考えが変わった。

    ゆっくり長く泳ぐ練習や、他のスポーツで持久力を上げるだけでは不十分であることがわかった。6月の和歌山まで1カ月となったので、月曜日以降は速く長く泳ぐ練習を取り入れることにする。


    2015年5月12日火曜日

    効率の良い持久力強化

    バイク:61分(21km)
    ラン:38分(5km)
    スイム:78分(4200yds)


    総運動時間3時間に突入。最終的に3種目で4時間まで伸ばすことが目標。
    バイクはバーチャルパートナーを使ってこれまでより少し速いペースを設定したところ、上り坂でできるだけ速く走ろうとする意識が強くなり効果があった。平均心拍数85%、最高94%。後半はほぼ90%を越えていて持久力強化に役立っている。

    通常であれば85%は無酸素運動であるが、マラソンでは90%越えで5時間維持できたことを考えると、最大心拍数が上に振れている可能性が高い。最大酸素摂取量による運動強度では、

    運動強度(%VO2max)=(運動時心拍数-安静時心拍数)÷(最大心拍数-安静時心拍数)×100
                  =80%
    でありフィットする。

    ○1000×4(@1.20sec, 1.15sec, 1.10sec, 1.05sec)

    6月の和歌山のOWS(4km)に向けての練習を開始する。道具を磨く目的で1000を4本泳ぐ。最初の3本は抵抗水着を着用する。道具は以下の4種類を50ydsずつ使用した。

     -入水前加速でエッジをかける
     -キャッチ:外向きスカルでリカバリーを加速
     -プル:内向きスカルで入水前加速
     -プッシュ:外向きスカルで軌跡を確保、伸ばす手と連動

    テンポが1.10秒までエッジをかけることと、なめらか感を増やすことを意識した。抵抗水着はやや遅くなる程度であるが、抵抗水着の有無により動作はかなり異なってくる。抵抗水着を着用していると動作が緩慢になりがちであり、素早い動きを意識して取り入れる。

    最後の1.05秒は抵抗水着を脱いで泳ぐ。動作が機敏になるだけでなく疲労の度合いも3割減少した。ペース1分35秒で平凡であるが、バイクやランを100分やってからの水泳としてはよい結果である。

    また全ての行程で6ビートキックを使用した。膝うらを伸ばす意識だけで78分バタ足を続けても全く疲れず、足もつらなかった。筋肉をほとんど緊張させないこの6ビートキックは冷たい海で非常に有効である。


    練習後の気分:7(それぞれ距離を伸ばして疲れた)