2013年5月26日日曜日

ココスクロッシング 5マイルスイム

ココスクロッシング 5マイルスイム


3日前からの風邪が本格化し、前日に発熱したので一日寝込む。過去1年間で最悪のコンディションでレース当日を迎えることになった。
 

レーススタート直前に決めたこと

  • ブイの間隔が200m~400mあったので、ブイに到着したときに次のブイを平泳ぎで確認する。
  • 行きを時間内に泳げばカットオフされる可能性はないので、帰りはコースアウトしないことを最優先とする。
  • テンポトレーナーの使用が認められたので、テンポを0.90秒に設定する。この音は基本として扱い、必要に応じてゆっくりなテンポ、速いテンポを使用する。
  • ペースについてはまずハイペースで泳ぎ、疲れてくる様子を観察したうえでペースを切り替える。

レーススタート直後

  • スタートは16人で、体験したかったバトルもあまり体験できなかった。手足が多少ぶつかった程度。ぶつかりそうなときはリカバリーの肘と手首をいつもよりさらに脱力して、小振りにすればよい。
  • 最初のブイ直後にばらける。速そうな人の後についていこうと思ったが、割り込みを受けるうちに見失う。速い人に追いつけるだけの瞬間的な加速力が必要である。これはペースライン練習で身につけることができる。
  • 最初はクロコダイルサイティングしていたが、うねりが大きくブイが小さく見にくかったので、両手を前にしたスカリングのサイティングに切り替える。 両手を前にして顔を上げるとつい口が水面上に出て息を吸いたくなるが、4割程度の確率で水が口に入るので我慢して横向きで息継ぎをする。 

1km~2km

  • コースアウトしているつもりはないが左側に入りがちになる。コースはほぼ一直線なので、後ろのブイ、あるいはもう一つ先のブイを見ることでコース上にいるか確認できる。タモンビーチの練習のクセで後ろを振り返りブイを確認していたが、一つ先を確認する方が時間が短縮できる。
  • 動作が緩慢になってきた感じがするので、ビープ音に合わせて型にはめることを意識する。うねりのある海の中で、加速感を感じることは非常に難しい。海の底が見えるときは海の底を見て、海の底が見えないときは浮遊物を見ながら自分の体の進み具合を確認する。
  • 手や肩の動きは非常によい。 足は思っていたよりも沈んでいたので腰の位置を調整してキックなしでも浮くようにした。
  • 途中片道組が大量コースアウトして往復組のコースに乱入してきた。最初は避けながら前に進んでいたが(アクション映画で高速を逆進する感じ) 、あまりにもぶつかってくるので右側に逃げた。

3km~折り返し

  • 折り返し地点が見えるにつれてテンポを上げ、次に加速した。リカバリーにおいて肩甲骨を使って素早く手を前に送り出して、ビープ音が聞こえるタイミングに余裕を持たせた。
  • また透明度が高く手の形は水中で確認できるので、確実にキャッチとプルを行うようにスイッチのタイミングを遅らせた。
  •  折り返し地点までのタイムが57分52秒で、1時間15分のカットオフタイムを余裕でクリアした。後半はコースアウトしないことを目標にした。
  • ここでパンツにはさんでいた口臭防止スプレーを使う。予想以上にリフレッシュできた。

4km~6km

  •  時間が経過したことによりうねりが2倍以上の高さとなる。またこのうねりが右側から来るので右側の息継ぎが難しくなる。左側息継ぎに切り替えるが、直進性に不安があるのでサイティング頻度を上げる。
  • うねりがさらに大きくなったこと、またクロールを継続して泳ぐ疲れを考慮して、この先から40ストローククロール(加速大)、2ストローク平泳ぎによるサイティングに切り替える。中途半端な姿勢でサイティングをするよりも、平泳ぎのキックで推進力を得ながらサイティングする方がよいと判断した。
  • その代わりにクロールを泳ぐときは目線を完全にして首を休めるとともに、前のめり感と安定感を増やしてうねりに対応した。
  • うねりの角度によってはリカバリーが空を切ることがある。この場合勢いをつけてリカバリーするとエネルギーロスにつながる。フィニッシュ直後にうねりの状況を確認して、空を切るようであればソフトで近い入水を意識した。
  • 左足をつったため、途中で10秒程度の休憩を3回入れた。また2ビートキックだと左足のスナップが強く再びつる可能性があったので、ゆるい6ビートに切り替えた。

ゴールと考察

  • 最後のブイが意外と小さく、ブイを目指してよいのかゴールを目指してよいのかがわからなかった。
  • 最後の1kmは平泳ぎサイティングする必要はなかったが、休みグセが抜けず最後まで平泳ぎを使ったことが悔やまれる。 
  • 結果は2時間9分29秒で全体15人中8位、男性年齢区分別で2位であった。
  • マイルペースは25分54秒で、キロペースで16分、100mでは1分48秒とほぼ予想通りのペースで泳ぐことができた。
  • 泳ぎ終わった直後はアドレナリンが出ているせいか、あと2km程度は問題なく泳げると感じるほどラクに泳ぐことができた。後半はスピードを意識しなかったせいもある。

ブログをご覧のみなさまへ

過去2カ月にわたり記録してきた「ココスクロッシングへの道」も無事完了することができました。
ブログをご覧のみなさまの暖かいご声援に対して深く感謝致します。
今後はこれまでの成果を様々な形でカリキュラム化して、みなさまのお役に立てるようにしていきます。
このブログは目的を変えて6月下旬から再スタートしますので、引き継ぎご支援よろしくお願い致します。

2013年5月24日金曜日

練習記録 5/24

オープンウォータースイム 30分

練習のテーマ

  • 最終調整(テンポなし)
  • 潮位を確認し、通常のブイ位置にブイが設置できる午後4時頃を練習時間とした。
  • レース前にあれこれやることは可能だが、成果が伴わないときに不安となり問題である。これまでやってきた練習を信じて、レース中に思い出さなければならない内容を「非常にシンプルなメッセージ」にして体に浸み込ませる。

練習内容と結果

  • 周回コースで練習。最初にテンポトレーナーを0.90秒にセットして軽く10ストローク泳いだ後でテンポトレーナーをOFFにして1周を計測。速さはレースペースとした。
  • 結果は7分45秒で非常に速かった。平均ペースは1分44秒/100mでこれまでより10%以上速い。あまり気にならなかったが潮の流れにより結果がかなり異なるようである。
  • 次に確実に型にはめるようにして泳いだ。おそらくテンポは1.15秒程度に落ちたが、加速感は確実に得られた。時間は8分21秒だった。
  • 逆の見方をすれば、加速感が得られてもテンポがゆっくりであればスピードは10%近く落ちる。OWSのレースでは、速いテンポで泳ぐことが前提となる。

これでココスクロッシングへの道は終わりである。あとは本番のみである。
  • 練習は2カ月間、週3~4回、1回45~60分と制約がある中での準備
  • ベーステンポは1.20秒からスタートして0.90秒まで上げた
  • 様々な練習方法を取り入れたが1回あたりの練習はシンプルにした
  • 新たな次元の加速感が得られ、キャッチ&プルのカリキュラムに導くことができた
などいろいろな成果を上げることができた。

2013年5月22日水曜日

練習記録 5/23


オープンウォータースイム 40分

練習のテーマ

  • 最終調整(0.90秒テンポとテンポなし)
  • 干潮時刻と重なったため1,4番ブイ位置を通常より沖に移動した。

練習内容と結果

  • 周回コースでブイ位置によりテンポを変更
  • 1-2-3@1.00sec, 3-4-1@0.95sec, 1-2-3-4-1@0.90sec、TTなしで1周
  • どちらもキロ20分ペースを下回ることができなかった。翌日の練習で潮の流れが原因であることはわかった。レースでは時計を装着してペースを確認しながら泳ぐ予定であるが、ペースが上がらない状況では無理に上げようとするとかえって疲れる恐れがあるのでキロ20分を最低ラインとして考える。
  • TTなしのタイムは0.90秒テンポのときより4秒速かった。TTなしでも0.90秒のテンポで泳げるようになったことを成果とする。

スイム 40分

練習のテーマ

  • 最終調整(0.95秒テンポ)

練習内容と結果

  • テンポピラミッド4x50@1.10, 1.05, 1.00, 0.95
  • ディスタンスピラミッド50+100+150+200+150+100+50@0.95
  • 0.95秒の動きを調整。海では0.90秒に等しい。
  • ディセンディングを意識した結果最後の50mは40秒を切ることができた。 開始時の50mに比べて10秒以上短縮した。
  • アンダースイッチとスイングスイッチを組み合わせることで、スイッチのタイミングとプルの型について最終確認を行う。


2013年5月20日月曜日

練習記録 5/21

プールスイム 40分

練習のテーマ

  • 1500mタイムトライアル
  • 速さと距離を追究したこれまでの練習の仕上げとして、1500mタイムトライアルを行う。

結果

  • 23分52秒
  • 昨年計測時よりも6秒の時間短縮
  • レースでは41歳のときの23分15秒がベスト記録
  • 午前中に泳いだものの疲労による中だるみが発生していた。ストローク数では最初のラップに比べて6ストローク増え、ラップタイムも20%増加している。水温が30度を越えていて、型にはめる意識が薄れていたのが最大の原因である。
  • ただし25ヤードプールとの条件調整をすると、2週前に計測した1650ヤードの記録とほぼ同じである。泳げばタイムが縮むという期待はするべきではない。タイムを縮める具体的な手段を用いる必要がある。
  • 次回のグアムキャンプでは23分30秒を切ることを目標に、大会後の2週間の練習内容を定めることにする。また9月のキャンプ前には23分15秒を切って自己ベストを出したい。
  • ドリル練習
  • アンダースイッチを中心に200m程度:スイッチの型の見直しと記憶

オープンウォータースイム 40分

練習のテーマ

  • テンポとスピード(タイム)の関係把握

練習内容と結果

  • 周回コースでブイ位置によりテンポを変更
  • 1-2-3@1.05sec, 3-4-1@1.00sec, 1-2-3-4-1@0.95sec
  • 1周目はテンポに合わせて加速を上げていった。時間は9:11で平均ペースは1:55とプールよりも30秒近く遅い。100m2分ペースだと途中棄権になるのでこのペースは問題である。
  • 2周目はブイ毎に休憩を入れて0.95秒の最も速い状態を意識したが、ペースは上げることができなかった。
  • ランやプールスイムによる疲れの影響もあると判断して、翌日は完全休養とした。あまりにも結果が想定外に悪い場合は、深刻に考えずに忘れる。


2013年5月19日日曜日

練習記録 5/20

スイム 35分

練習のテーマ

  • 50mプールでのストロークコントロール

練習内容と結果

  • テンポスイム2x50@1.10, 1.05秒
  • グアム到着日でホテル到着が遅かった。プールが閉まる時点で練習終了となるため、ターゲットテンポである0.95秒に動作を合わせることを目的として2本のテンポスイムを実施した。
  • 50mプールでは30-40m付近で中だるみが発生しやすい。4ストローク1回呼吸なので、呼吸する毎に回数を数えて7~8回目あたり(30~34ストローク)で型にはめることを意識する。
  • 型とはスイッチ時点での両手の形、体の回転角、キックの状態を示す。
  • ディスタンスピラミッド50+100+150+200+150+100+50@0.95sec
  • 0.95秒のテンポを空回りなく維持するためにディスタンスのフルピラミッド(増やして減らす)を行う。型にはめる意識を優先させ、ストロークは数えない。
  • 距離を伸ばす局面では加速感をより長い距離で維持する。距離を短くする局面ではさらに加速を上げるようにする。
  • 速度の指標である100mペースでは、1:36,1:35,1:34,1:33,1:29,1:20とディセンディングに成功している。

2013年5月16日木曜日

練習記録 5/16

スイム 45分

練習のテーマ

  • 25mプールでのストロークコントロール
  • テンポトレーナーなしでの速いテンポ維持
  • 型の絞り込み

練習内容と結果

  • FPスイム30分(約1500m)
  • しばらく練習間隔が空いてしまったので、最初の200mは体のゆる締めを意識。ゆる締めはまず全体的にリラックスした姿勢や動作で泳ぎ、次第に締めるところを締めていく。締めるポイントは関節なので、背骨から骨盤、股関節、肩、肘、手首などをタイミングをみながら意識する。
  • 次にプル終了時点の型に注意した。米国出発の朝に撮影したところ、キャッチのときに手の平が下がるときに肘も一緒に下がっていた。これまでよりは初動で水を抱えることはできているが、イメージした動きとはかけ離れていて満足できなかった。このため水中のキャッチからプルにかけての動きを目視で確認しながらスイッチを行った。
  • 加速感づくり。動きだけを確認していたので18ストロークを超えて空回りしていた。15~16ストロークで泳げるように、主にキャッチの推進力を使って加速をコントロールする。
  • テンポアップ。米国のプールに比べて人数が圧倒的に多く(それでもコース3人程度だが)、またプールも小さいので波が非常に荒い。このためうっかりしているとテンポが遅くなる。入水した手を伸ばしたらすぐ手首を折るようにしてキャッチを始めて、テンポを最低1.10秒程度(感覚的に)を維持した。
  • 美クロエッセンス ドリルシーケンス 10分
  • 日曜日に実施する美クロエッセンスのドリルの流れを実際に確認する。作成するタイムテーブルに掲載されている項目を全て行い、進捗に応じて削る項目も決める。美クロでは予定の半分程度のドリルやフォーカルポイントで仕上がるので、今回もシンプルで奥が深いアプローチでデザインしている。
  • 片手ストローク,両手プル 5分
  • キャッチで肘が落ちないことだけを意識して実施。片手のみのストローク、両手のプル、クロールを組み合わせる。手の平で押す水の方向を後ろ向き8割の分布にするためのキャッチの動かし方を注意深く練習する。

ここ5年は自分のイメージした通り体を動かすと、ビデオで撮影してもその通りになっていた。しかしこのキャッチとプルについては、10年間のTIスイムが体に浸み込んでいるのでイメージと実態にギャップがある。このギャップを埋めるプロセスを組み立てることが大切である。またイメージと実態の違いについて悩むことも、お客様の気持ちを考えるよい機会である。違いがあることを客観的に伝えるだけでなく、そのギャップを主観的に捉えたときにどのようなコミュニケーションを行うべきなのか考えることは大切である。

 練習後の気分:7(午前1時30分起床で眠たかったが、泳ぎながら寝ないで済んだ)

2013年5月11日土曜日

研究開発 5/12

研究開発のテーマ

  • プルとプッシュの統合(integration)

片手プル-プッシュドリル(片側の手を前に残す)

  • スーパーマングライド姿勢、キックは軽いバタ足またはなし
  • 手の位置:人差し指を立てた分の深さ=15cm/6inch→肩より肘や手の位置が上になるのを防ぐ=インピンジメント症候群を防ぐ。
  • 片方の手を前に伸ばしたまま、もう片方の手を手首から先を75度曲げる。
  • 手首から先の角度を「水面に対して」維持したまま(水面に対して60~70度)、肘を支点にして90度曲げる。
  • 肘から先を維持したまま肘を後方に動かす。
  • 肘がこれ以上後ろに動かない位置にきたら肘を支点にして前腕を90度回転させて後ろに手を伸ばした状態にする。

両手プル-プッシュドリル

  • 片手ドリルと最初の姿勢は同じ。
  • ゆっくりと両手を動かす。動かし方は片手と同じ。
  • まずプッシュを加える。手が胸の横まできたら水を「押し出す」。押し出した直後は完全にゆるんだ状態を作る。
  • 水の固まりが腿の横を通り過ぎることを感覚として得る。
  • 次にプルを加える。手首の折りを素早く行い、手の平と前腕を素早く動かして水を抵抗を得る。これが「水抱え感」である。この感覚は手が肩の下を通り過ぎるまでに得る。感覚が得られないときはプルによる加速ができていない。
  •  プルにより水を運ぶことができれば、プッシュのタイミングは「胸→へそ」あたりまでずれるので遅くなる。従って手が肩の脇からへそに動く間は加速せず等速運動を心がける(水の抵抗はあるので等速でもエネルギーは消費する)。
  • 最後にキャッチを加える。75度回転を加速することで水の抱え始めの感覚をつかむ。スカリング効果により体が15cm程度「乗り出す」ようになれば正しくできている。
  • 2回繰り返したら続けてクロールを泳ぎ、水を抱える感覚と押す感覚を維持する。


両手プルドリル(水中リカバリー)

  • 上記両手プル-プッシュドリルで、手が肘の下まできたら肘をゆるめて「前習え」のように手を戻すとプルだけ練習できる。
  • 肘と腋の下のengageの仕方がわかる。
  • 手を戻す位置を水面下15cmに常に来るようにすれば、キャッチの練習もできる。手首の返しだけで体が乗り出すようにする。

プル-プッシュ軌跡の確認

  • 片手プル-プッシュドリルでゆっくり片手を肘下まで運ぶ。
  • 伸ばしているもう片方の手を腿の前まで運び、斜め姿勢にする。このときプル途中の手と体の角度を維持しながら体を回転する。
  • 体が水面と水平(フラット)なときは、前腕は水面に垂直で手の平は肘の下にある。体を回転させて斜め姿勢になると、前腕も一緒に45度回転するので手の平は肩の下に来る。
  • スケーティング姿勢では手の平は肩の外側である。キャッチおよびプルで肩の方向に動かすことになる。肘を斜め外側(前+外)に出すようにすればスムーズにこの軌跡に手の平を動かすことができる。(あいまい表記では「やや内側にかく」)
  •  フィニッシュでは少なくとも体はフラットになる(あるいは逆の斜め姿勢)。従ってキャッチからスタートする手の平の軌跡は、「キャッチ-プル:体のやや内側(肩の手の平一つ外側から肩の下まで)」「プッシュ:体の外側(腰から15cm離れた位置)」という折れ線になる。グライドを含むと2点の折れ線となり、実際には体の回転により無段階に手の座標が変化するのでゆるやかな曲線になる。手の平だけを絶対座標で動かすわけではないので、SにもIにもならない。
  • またドリルで手を動かすときも、以下の3つの点のみ意識してその間は意識しない。
    -キャッチ開始位置:肩の15cm外側、手は水面下15cm
    -プル終了位置:肘位置はキャッチ開始位置とかわらず、手は肩の真下
    -プッシュ終了位置:手は腰から15cm離れた位置
  • 反対の手との関係は以下の通り。
    -キャッチ開始時点:入水直線
    -プル終了時点:肘が伸びた直後(このタイミングがスイッチ)
    -プッシュ終了時点:伸びた手をさらに伸ばす

カヤックドリルの評価

  • 手をかくタイミングでリカバリーするカヤックドリルは、素早くリカバリーしようとしたときには早めのキャッチとプルで水をひっかける必要があり、「かいた」感じを得ることができる。
  • しかし水中で水を最も押したタイミングで側を切り替えることに慣れていると、手で水をかいたときにはスイッチ動作にまだ入ることができないので非常に違和感を覚えた。
  • 水を抱えて、てこの支点に使うのであれば作用点でも最速になる入水のタイミングをつかむ方がよい。
  • 1.0秒程度ではメリットが実感できない。0.8秒ぐらいなら効果があるかもしれない。
  

完成形目視練習

  • プルを加えて限界に遅いテンポ(本日は1.20秒)で、途中まで息継ぎをしないで目視で手の最初の位置、スイッチのタイミング、スイッチのときの型をチェックした。
  • キャッチやプルは全て目に見える範囲で動作することができるので、目視練習は非常に効果的である。
  • 確認する場面が生じたら動きを止めてそれぞれの位置を確認する。
  • テンポを速くする場合、水中で伸ばした手が動き始めるタイミングが早くなる。ただしプル終了直後に入水動作が終わるように調整する。

2013年5月10日金曜日

練習記録 5/10

スイム 45分

練習のテーマ

  • テンポトレーナーなしの1650ydタイムトライアル
  • これまでの練習内容の評価

練習内容と結果

  • ウォームアップ350yd@0.95sec
  • 前半はテンポに合わせて型を意識、後半は両手プルを3回やってから残りをクロールで泳ぎ、水抱え感を確認。
  • タイムトライアル1650yd:23分8秒
  • これまで慎重なペース配分で速く泳げていなかったので、最初から「飛ばす」感じで泳ぐとどうなるか試した。
  • オープンウォータースイムを想定して、テンポトレーナーはつけず、ストローク数もあえて数えなかった。その分だけテンポを守る意識や加速感、水抱え感を意識した。
  • 1000ydまでは考えた通りの泳ぎができた。タイムも14分でこれまでのペースよりも1分短い。
  • 1000ydを超えたあたりから疲れてきた。疲れると、
    -入水動作が甘くなり入水後の手の位置が深くなる(自由落下依存度が上がる)。
    -このためプルの軌跡が短くなり、推進力をプッシュに依存する。
    -プッシュに依存しようとするとプルの軌跡が深くなり、体の回転も大きくなる。
    -体の回転が大きくなるとテンポが落ちる。
    -テンポが落ちると入水動作が甘くなる→上記を繰り返す。
  • 調整するとタイムが落ちるので、軌跡を浅くすることだけで解決を試みたところ7割程度は状況が改善した。
  • 1400ydを超えたあたりから本当に疲れてきた。遅くなる言い訳や止まろうとする言い訳がいろいろ頭のなかをよぎっておもしろい。このささやきは8kmなら頻繁に発生することが予想されたので、「泳げばいいんだろ、泳げば」のマントラで打ち消した。
  • タイムは 23分8秒で、疲れてグダグダになったわりには最初の1000ydのペースを守ったことになる。4月12日(1カ月前)にテンポ1.15秒で計測した結果は24分59秒だったので、1分51秒、7.4%速くなった。当初1カ月で6~8%の上達を目指していたので順当な仕上がりと言える。
  • 4km換算で62分で、ココスのカットオフタイム75分に対して15%の余裕がある。大幅なコースアウトやトラブルがない限りは途中棄権にはならないことがわかり安心した。
  • 6月からはOWS検定1級のタイム1500m22分30秒を目指す。現在のタイムに比べて3.8%カイゼンすることになる。1カ月でラップあたり0.6秒を短縮するための練習をデザインする。
練習後の気分:6(本当は23分を切りたかったが…泳ぎのロジックが伴っていなかった)

研究開発 5/11

スイム 70分

研究開発のテーマ

  • プル優勢の泳ぎにおける加速感の発見
  • プルとプッシュのバランス
前日のタイムトライアルでは、タイム以上に加速感の落ち込みが問題であった。これまでの泳ぎ方(プッシュ優勢)では、前のめり姿勢のときに素早く手で水を押し切ると大きな加速(伸び)が得られた。しかしプル優勢の泳ぎではテンポが速いため水を押し切る時間がない。ストロークの前半でいかに加速感を得るかが重要になる。

実施内容

  • FPスイム500yd@0.95sec+ドリル練習500yd
  • 前半は型にはめることを優先した。片方の手を入水するタイミングでもう片方の水中の手の形をキャッチ後半に合わせる。
  • 後半のドリル練習では両手プルからスイム、片手プル(もう片方の手は後ろ)からスイム、両手プル水中リカバリーからスイムを行った。
  • テンポピラミッド 2x50x10@1.40-0.95sec
  • プッシュ優勢とプル優勢のスタイルの感覚とタイムを比較する。同じテンポにおいて最初はプッシュ優勢で泳ぎ、次にプル優勢で泳ぐ。
  • プッシュ優勢:肘の横延長線上入水、水面下30cmターゲット、肩の下通過時に形を意識
  • プル優勢:手首の横延長線上入水、水面下15cmターゲット、スイッチ直前に形を意識
  • プッシュ優勢で十分コントロールできる範囲は1.40~1.15秒。それ以上テンポが速くなると押し切るための回転角と距離が不十分になる。
  • プル優勢で十分コントロールできる範囲は1.20秒~0.95秒。1.20秒以上テンポが遅くなると前後のバランスがとれなくなる。
  • テンポ1.40秒ではプッシュ優勢で47.5秒、プル優勢で48.6秒。テンポ1.30秒よりタイムが逆転する。テンポ1.15秒でその差が0.9秒に広がる。

考察

  • 今回50ydでは、通常ラクに泳ぐテンポ(1.20秒)においてもプル優勢の方が速いことがわかった。その差はより速いテンポにおいて顕著になる。
  • レースでは0.95~1.05秒のテンポを想定しており、あきらかにプル優勢で泳ぐべきである。
  • TIを始めてからこれまでの10年間、明確なキャッチやプルを意識してこなかった。体幹を使ってラクに泳ぐという観点ではプッシュを重視するのは正しいアプローチであると考える。
  • ただしプッシュだけでスピードを上げるには限界がある。レースに出て速く泳ぎたいのであれば、キャッチやプルを「正しいアプローチ」で練習することで、さらに速く泳ぐことができる。
  • プルでも体幹を使うことができる。体幹を使ってプルをてこの支点にするためには、
    -正しいスイッチのタイミング
    -正しいキャッチ開始の場所
    -正しい手の動かし方(3ステップ)
    を体に浸み込ませる必要がある。意識を集中して練習すれば今回のように1カ月で成果が出せるレベルにまで仕上げることができる。

練習記録 5/9

スイム 60分

練習のテーマ

  • 「水抱え感」の再現と安定性確認
  • テンポトレーナーなしの疲労対策決定

練習内容と結果

  • FPスイム500@0.95秒
  • 以下の順番で100-150ずつ確認
    -テンポに合わせる意識:軌跡を浅く、リカバリーを素早く
    -型にはめる意識:スイッチ時の手首の返し
    -水抱え感の再現:手の平と前腕で水を後ろに押さえる
    -重心の位置:10cm上に移動
  • 両手ドリル-スイム 10×50
  • 両手プルドリルを4~5回行い(息継ぎあり)、ラップの残りをクロール、ターン後もクロール
  • 完全に前腕が立った状態は、今まで作ってきた型と少し異なる。入水した手は前に伸ばす必要があるので、リカバリーが十分でない両手プルドリルで入水後の手の軌跡を再現するのは難しい。
  • 手を下向きに押す割合が増えると、体がせり上がる感覚が増える。効率としては良くないので両手ドリルの段階から気をつける必要がある。
  • 得たい感覚をドリルで想定してからクロールを泳ぐことで、感覚が鋭敏になることは今日も確認できた。
  • テンポピラミッド 10x100@1.40-0.95秒
  • 空回りしないようにストローク数の増加を抑えた。
  • 水抱え感が得られるテンポの下限を知る。これ以下のテンポではプッシュ優先にせざるを得ない。実際に練習したところ下限は1.20秒であった。
  • TT/ノンTT 50+100+150+200@0.95秒
  • このピラミッドは後半非常に疲れるので、ロングスイムの疲労対策を考えるのに役立つ。
  • 疲れてくるとストローク軌跡の「浅い泳ぎ」ができなくなってきて、知らずにプッシュが優勢になってくる。またグライドする時間が増えてキャッチがほとんど機能しなくなる。
  • 疲労対応→反対の手の手首の横延長線上に入水したら肩甲骨を使って素早く前に伸ばすと同時に手首を折る。さらに手の平が降りる前に肘の位置をとどめておく。この段階までを反対の手が入水する前に完了すると、グライドする時間を減らして他の動作にゆとりを生むことができる。
  • ものすごく疲れていたが、ディセンディングはできていた。テンポトレーナーがない方が速く泳げるようになってきている。明日はタイムトライアルを実施する。
練習後の気分:5(左膝から下が45度外側に曲がったような感覚が20分程度続いた。スナップ力みすぎか壁蹴りすぎ)

2013年5月7日火曜日

練習記録 5/7

スイム 75分

練習のテーマ

  • テンポ0.95秒の持続
  • キャッチ&プルの「型」づくり:うまくできたかどうかの判断基準

練習内容と結果

  • FPスイム1000@0.95秒
  • 型にはめる意識だけで泳ぐ。
  • 前日の軌跡(水面下40cm)のFPがうまく機能して、0.95秒のテンポには100泳いで合わせられるようになった。 
  • 疲れてくると入水後のコントロールが甘くなり、結果として重力に頼って入水後の手の位置が深くなる。入水直前に肩甲骨を伸ばしてさらに遠い入水を心がけないと、このテンポで軌跡をコントロールすることができない。
  • 肘を伸ばした直後にキャッチを始めるが、疲れてくると開始タイミングが遅くなってプッシュ優位になる(これまでの泳ぎ方)。1秒以下のテンポでは合わせられないので、「入水直後にキャッチ」をこころがける。
  • タイムは15分で、昨日より30秒縮めただけでなく2週間前のタイムトライアルペースになった。全てオープンターン、加速も考えていない状態で、速さを意識したときと同じスピードで泳げるようになった。
  • テンポ&ディスタンスピラミッド4x(50+100+150+200)@1.10, 1.05, 1.00, 0.95sec
  • 50-100-150-200は全部で500となり、3本も泳げばかなりの運動量になる。そこで最後のセットは最も速いテンポでのがまんくらべ状態になり、実際の長距離で発生する動作の甘さや意識のぼやけを体験するよい練習となる。
  • 各セット、各ラップともプッシュオフ後の第2ストロークで入水を水面際まで浅くすることで、キャッチ&プルをやりやすい手の位置と姿勢にする。これまでは最初深めに入れてバランスを最初にとっていたが、必要ないことがわかった。むしろ多少下半身が沈んでいる方が入水が浅くなりやすい。スピードが上がれば下半身は自然に浮いてくる。
  • キックはいらない。放っておく。(動かさないのではなく、意識をしないだけ)
  • 型にはめることだけを意識して、その他は全てリラックスするようにした。この結果1分20秒を下回るペースを続けながら、筋肉を使っている意識はあまりなかった。
  • ドリル 10x25+5x50
  • まず片手ドリルで入水からキャッチまでの動作と形を目視しながら練習。半分ドリル半分スイム。
  • 次に片手でプルからプッシュまでの軌跡を目視しながら練習。半分ドリル半分スイム。
  • 次の両手ドリルでキャッチからプルまでの動きを確認して半分スイム。
  • 最後の両手ドリルは非常に効果があった。これまで「フック&テンション」と意識していたものが感覚として明確に頭にインプットできた。これを「水抱え感」と定義する。これまでは形だけを記憶しようとして練習していて、感覚が十分得られなかった。このドリルを行うことで感覚が明確になり、動作の評価に使えるようになった。
  • 両手ドリルは以下のように行う。
    -手を水面直下に伸ばしたスーパーマングライドから、肘を肩の前に残したままキャッチしてプルする。
    -手の平が肘の下まで来たら横にスライドさせて手を水上に出してそのままリカバリーする。
    -入水したら直ちに手首を返してキャッチを始める。これを繰り返す。
  • このドリルは以前ブレストとバタフライのプルを磨くために練習していたが、もっとカンタンアプローチではプルがなくなったのでお蔵入りしていた。今回この両手を3~4回やってからクロールを泳ぐと、「水抱え感」が非常によくわかった。
  • 両手ドリルでは体の上下動を最小限にするようにキャッチとプルの軌跡を決める。
  • 練習後にかつてないぐらいの腋の下のハリを感じた。テンションがかかっていた証拠である。
  • 練習していて、速く泳ごうとは思っていないが「速く泳ぐ自分」を感じることが多くなった。滑る音もこれまでとは別の種類の音が聞こえるようになってきた。 「美しさ」か「速さ」かの選択ではなく、「美しさ」も「速さも」両方ゲットできる世界が見えてきた。

考察

  • これまで定義した感覚基準は、「クロールの泳ぎの中から効果的な感覚を抽出して、それを再現しやすいドリルに合わせていく」スタイルをとっていた。つまり泳ぎの中にすでにあった感覚である。
  • それに対してこの水抱え感は、ドリルの中で正しい形を行うことにより、泳ぎの中で新しく感じられるようになった。 
  • これまでの指導ではドリルを練習しているときに、基準となる感覚(まあな)を感じてもらうことを期待している。しかしドリルでそれほど感じなくても、クロールを泳ぐときにその感覚を強く感じてもらう方が技術として浸み込むのではないか。
  • 従って感覚を鋭敏にすることが目的の練習であれば、ドリルを半分行ってから続けてクロールを泳ぎ、ドリルで意図していた感覚がクロールで得られたかを確かめるべきである。ドリルだけ続けていても実際の感覚は得にくい可能性がある。カイゼン以上のワークショップではこの考えを盛り込んでカリキュラムを今後変えることにする。
練習後の気分:9(新しい感覚を得ることができた)

 

2013年5月6日月曜日

練習記録 5/6

スイム 45分

練習のテーマ

  • テンポ0.95秒への準備
  • テンポトレーナーを装着しないで速いテンポを泳ぐための準備

練習内容と結果

  • FPスイム1000@0.95秒
  • 前回の90分泳の反省から、調整をせずに型のチェックに専念する。以下の2つのポイントでこれまで得た感覚が得られるかどうか判断し、得られていない場合は次のストロークで得られるようにする。
    -入水した手を伸ばした直後に手首を返してキャッチ
    -反対の手を入水したときにはプルの手が支点になる
  • 0.95秒は気を緩めると追いつかなくなる。上記の型以外に、以下によりテンポを合わせた。
    -水中の手の軌跡を水面下40cmより浅く
    -腋の下の脇を手が通り過ぎたらフィニッシュ
  • 加速やスピードは意識しなかったが、これまで加速を意識した1000ヤードのタイムと同じ(15:30)であった。
  • 片手ドリル8x25
  • キャッチとプル、プッシュの軌跡と手の形を記憶するために片手ドリルを「見ながら」行った。
  • 右手はスムーズにできるが、左手はプルの途中で一旦ギャップが生じることを発見。水に負けているのか、手の軌跡に問題があるのか、別の要因かを確認した。原因はプルとプッシュの間に力が抜けている場所が存在することであった。キャッチのフェーズではスカリングは必要ないが、プルとプッシュのつなぎ目にスカリングが必要かもしれない。
  • テンポピラミッド4x(2x2x25@1.10, 1.05, 1.00, 0.95sec)
  • 上記のギャップを埋めるために、キャッチからプルの軌跡を目で確認しながらテンポピラミッドを実施。最初の25×2は目で確認しながら、次の25x2は確認せずに感覚で行う。4本終了したらテンポを上げていった。
  • 遅いテンポにおいて軌跡をギャップのないように調整して、速いテンポに合わせる。
  • 速いテンポでギャップやムラのない軌跡になったところで、次のセッションを行う。
  • テンポトレーナーあり/なしスイム4x2x 50 + 2x2x100 @1.00 sec + nonTT
  • レースではテンポトレーナーを使わないので、1.00秒のテンポに感覚的に合わせる必要がある。その移行段階として、テンポトレーナーを使う/使わないを交互に泳ぐ。
  • テンポトレーナーを使わないラップの方が速く泳げた。おそらくテンポは1.00秒より速くなっているが、ストローク数は変わっていない。
  • テンポあり、なしいずれのラップも新次元の加速感がコンスタントに得られるようになり、最後のテンポなし100ydは1分11秒で練習では過去最速となった。泳いだ後は100を加速して泳いだ程度の疲労だったので、このタイムは想定外であった。このペースなら1500mを20分切れる。
  • 気温16度、曇り空でしかもシャワーがお湯がでないと入場時に聞かされていてがっくりしていたが、終わった後はシャワーが直っていたのでほっとした。

 練習後の気分:8(何であれ過去最高が出るのはよいこと)

2013年5月4日土曜日

練習記録 5/4

スイム 90分

練習のテーマ

  • 90分連続泳で疲労への対応方法を決める。

練習内容と結果

  • 90分泳@1.00秒
  • 前回の60分泳では4ラップを一単位として、ストローク数を調整しながら加速するラップとクルーズするラップを組み合わせた。結果は前半までよかったが後半は集中力が切れた。
  • 今回は15分を6つのセグメントに分け、フォームを調整するフェーズを15分、加速を調整するフェーズを15分の繰り返しとした。Garmin Swimは距離はよく見えるがストップウォッチが見にくいので、15分はおよそ1000ydとして「15分または1000yd」単位とした。
  • フォーム調整フェーズのフォーカルポイント
    -入水の角度と場所:30度入水、反対の手の手首の横延長線
    -入水後に伸ばす方向:水面から20cm
    -キャッチ開始タイミング:入水した手を伸ばしきった直後
    -スイッチの支点:キャッチ終了時(手の平は肘の下)
    -リカバリー:肩甲骨を使って速く動かす
  • 加速フェーズのフォーカルポイント
    -スイッチ直前の水中の手の水の当たる方向:手の平は後ろ
    -キャッチの段階で手を素早く動かして水を抱える量を増やす
    -入水した手が伸びてからさらに加速して伸ばす
    -入水した手が伸びた直後に足のスナップを合わせてさらに加速
  • 「調整」の意識は良くない。調整の意識とは、「これをやるとどうなるかやってみよう」という意識である。この意識で泳ぐラップは確実に1ストロークは増えていた(1秒遅くなった)。フォーカルポイント練習では必須であるこのプロセスは、タイムトライアルやレースでは絶対に持ち込んではならない。タイムトライアルやレースでは、練習を積み上げて「定まった形」にひたすら合わせるだけに集中する。それが形成途中であっても、その段階での「定まった形」を使う。
  • 従って今回の「フォーム調整フェーズ」はタイムトライアルやレースには取り入れるべきでない。取り入れるとしても最初の5分程度であろう。あとは「定まった形」に合わせることに集中し、定まったらさらに加速を加えるためにエネルギーを使う。
  • 疲れてくると左右の手のスイッチのタイミングをつかむのが難しくなり、また「調整」が必要になる。キャッチの開始のタイミングは、「入水した手を伸ばしきった直後」がよい。こうすれば反対の手を参照する必要がなくなる。
  • スイッチにおける左右の手は、「入水した手を加速して伸ばすのに反対の手が支点になり、支点となる手は手の平が肘の下にあり前腕が水面に対して垂直になっている」という型(定まった形)にはめる。
  • 疲れてくるとこの型が非常に有効になる。明らかに型からはみ出してくる(特にリカバリーが間に合わなくなる)ので、型にはまるように泳ぎを修正する。これはテンポトレーナーのビープ音に合わせて泳ぐような感じである。正しい結果があり、その結果に合わせるように修正するということである。
  •  前回は集中して泳げたが、今回は途中でコース移動をしなければならなかったり、2人でコースを分けて泳ぐ必要があったり、途中で人が入ってきたりとかなり注意が散漫になった。止まらずに泳ぐのであれば平日の方がよい。
  • 結果は5850ヤードで、1500m25分18秒ペースであった。6000は泳ぎたかった。
  • 来週もう一回60分泳を実施してから大会に臨むことにする。
練習後の気分:6(もっと集中して泳ぎたかった)

2013年5月3日金曜日

練習記録 5/3

スイム 60分

練習のテーマ

  • テンポ1.00秒の長距離泳の準備
  • 前のめり感の復活
  • テンポ0.95秒を含めたテンポピラミッド

練習内容と結果

  • プログレッシブFPスイム1000yd@1.00秒
  • 最初の200ydはテンポ1.00秒に合わせるためのポイント
    -入水角度
    -入水位置
    -入水して手を伸ばしたときにキャッチ準備(手首返し)
  • キャッチとプルの境目
    -下向きに動く手の許容範囲を決める:手の平の長さ20cm
    -下向きに手が動いている間に肘を前に出して前腕を垂直にする。
    -これまでは手首をリラックスさせていたが、キャッチ後半から手首を締める。
    -手首を締めた時点でプルが始まる。
    -プルになったら手の平は後ろ向きに押す。下向きには押さない。
  • プルと体幹の連動
    -手の平が肘の下に到達した時点で体幹の回転と連動させる。
    (これまではへその横あたり。連動開始位置が60cmは手前になる)
    -入水した手はすでに伸びている状態。
    -体幹もフラットな位置から逆ピークまでの間の回転と連動している。
  • テンポピラミッド:8x50+8x100@1.10, 1.05, 1.00, 0.95 sec
  • 同一テンポで2回泳ぎ、1回目はリラックスして、2回目はスピードを上げる(ディセンディング)。ストローク数で-1を目安に。
  • 水中の手の軌跡に集中して、テンポに合わせて最適化した。プルフェーズでは水面下40cmを動かす。胸とへその中間の脇でフィニッシュ。
  • 前のめり感がどこまで加えられるか:顔で水を押しながら、キャッチした手がプルに移行する直前に前のめり感が最大になる。これまでは入水直線の肘の位置や入水する手の角度で前のめり感を加えることができたが、キャッチ&プル重視のフォームでは入水直前の肘は低く、入水動作では前のめり感は加えられない。入水して手が伸び切る直前、あるいはキャッチ終了直後に最大化するように変える。
  • テンポ0.95秒ではキャッチの手首返し動作も間に合わなくなる。試しに中指だけ締めて返し動作を行ったところ素早くできただけでなく、エネルギーも少なくなった。
  • 中指で手の平を返して垂直にしたところでキャッチは終わり。締める場所を中指から手首にシフトしてプル動作に入る。肘下まで運んだところで意識を伸ばした手に移して体幹の回転と連動し、プルの手を支えにして伸ばした手をさらに伸ばす。伸びきったところでフィニッシュする。以上が新しい加速感を得るためのストローク動作である。
  • 疲れてくると軌跡が下がる。入水の角度が深くなること、手の平を締めるタイミングが遅くなることが原因である。入水の角度や伸ばした手の深さは疲れるほど意識して修正する必要がある。
  • 100@0.95秒では空回りが発生してストローク数が増え、タイムが落ちる。150を行う予定であったが効果がないと判断してピラミッドを終了した。
  • ロング:700@0.95秒
  • キャッチ&プルのタイミング、形、軌跡を意識してロングを泳ぐ。特に疲れているときにも正しく動作させるために意識するポイントを探す。
  • 疲れてくるとリカバリー速度も落ちるので、肩甲骨を使って素早く前に送る。
  • 疲れてくると下半身が沈むので、前のめり感を増やす。それでも足らない場合はキックを意識する。
  • 疲れてくるとキャッチからプル全体の動きが緩慢になる。その補填としてプッシュにウェイトがかかり、軌跡も深くなる。入水する手を浅く維持すること、素早く中指を締めてキャッチに入ること、手が肘下にあるタイミングでスイッチすることなど、疲れていてもできる道具を用意する。
練習後の気分:5(泳いだ距離や時間のわりには疲れた)