2013年4月30日火曜日

練習記録 4/30

スイム 60分

練習のテーマ

  • キャッチ&プルの持続力向上のための方法を検討
  • テンポ1.00秒をコントロールするためのポイント作り

練習内容と結果

  • プログレッシブFPスイム1000yd@1.00秒
  • 最初の200ydは新しいテンポ1.00秒に合わせるためにリラックス
    -フィニッシュは腋の下通過直後
    -リカバリー全体において肩甲骨を使って腕を前に送る
    -リカバリー後半で手首(から先)をさらにリラックス
  • キャッチの準備
    -手は入水後水平(水面と平行)に伸ばす
    -入水時点で手首を返すと同時に肘を外側にする
  • プル
    -手前に引っ張る意識は必要ない
    -水が当たる場所にこだわる
    -入水した手を前に伸ばすときの支えにする
  • テンポピラミッド:4x50+4x100+4x150+4x200@1.00, 1.05, 1.10, 1.05 sec
  • 同じ距離でテンポを下げてから上げて泳ぎ、距離を次第に伸ばす。
  • テンポを下げる局面では以下を実施。
    -プッシュの距離を増やす
    -フィニッシュの位置を下げる
    -キャッチ(手首を返す)のタイミングを遅らせる
  • テンポを上げる局面ではキャッチのタイミングを早めて「我慢しない手」とした。
  • 150からはかなりつらい状態になり、集中できなくなってきた。レースでも同じことが起きると思い、シンプルなメッセージとして「キャッチの手首の形(鎌状)」をひたすらイメージして泳いだ。
  • 気持ちが再び集中できるようになってきたら、プルの水のひっかかりを作り、水中の手を支えにして体を使って反対の手を素早く前に送るようにした。

考察

  • 水中の手で「ある形」を作るとき、2段階前の動きからその形を作ることを意識しなければならない。つまりプルの理想的な形はリカバリーのときに作られる。
  • 入水場所は遠くなるので、リカバリーで肘の伸びしろ(=入水後に手の形を変える)を気にする必要はなくなる。むしろキャッチの手首の角度をリカバリー後半で作るのが速いテンポでは有効である。
  • 長距離における(疲れた状態での)キャッチとプルの役割や動作は見えてきた。週末にまた1時間のロングを実施して、キャッチとプルの新しいフォーカルポイントにおける持続力を観察する。

練習後の気分:6(形は見えたが疲れが大きい)

2013年4月29日月曜日

研究開発 4/29

スイム 55分

練習のテーマ

  • 前日48歳になり突然腰痛の前触れを感じたので、通常練習は行わずプルブイとビート板の使い方を研究した。これからは加齢への取り組み方も検討しなければならない。
  • 独習しているときに、姿勢や動作が正しくできているかどうかを判断するのは大変難しい。リアルなレッスンの経験がない場合に、正しい感覚を得るためにプルブイやビート板が使えないか考えた。今回10年振りにプルブイとビート板を購入した。

練習内容と結果

  • スイム1000yd
  • 250yd:プルブイを足の付け根近くに挟んでクロール。足が浮いてキックをする必要はなくなるが、可動域を確認するため2ビートキックをしてみた。最初はエビぞった感じがして泳ぎにくかったが、プルブイを保持する足の部位と必要な筋肉を調整したところ、骨盤の位置を調整することができるようになり普段の姿勢と同じ(足は浮いた状態)になった。
  • 足が沈まなくなった分だけ、入水の手を思い切って浅い位置に伸ばす。キャッチ動作(中指からの手首の返し)を入れて手の平が急速落下しても、プルの位置は深くならない。プッシュに移行しやすい深さで手が動くのを感じた。
  • 250yd:プルブイなしでクロール。キャッチ位置を変えないようにして下半身の沈みを確認した。スピードが出れば下半身の沈みは気にならない。
  • 50yd:ビート板を足で挟んでクロール。プルブイよりもプールに設置されている可能性が高いので、プルブイのように使えないか試してみた。体の左右のぶれを確認するのにはよいが、足で挟み続けようとすると緊張するし、浮力が大きすぎてエビぞりになる。使えないので中止。
  • 450yd:プルブイやビート板による「足を浮かせる効果」を道具なしで実現するために必要な動作や姿勢を再確認した。イメージするのは骨盤の向きと背中の面、動作として取り入れるのはへそ下の腹筋を上に引き上げる行為、結果を知るのは足の甲に当たる水の量である。
  • テンポピラミッド:20x50@1.00-1.30-0.75-0.95sec(0.05sec)
  • 下半身を浮かせながらプル&キャッチができるようになったところで、プッシュの割合を増やすためにテンポピラミッドを行った。ベーステンポを1.00秒として0.05秒刻みで1.30秒まで落とし、0.75秒まで上げた。
  • テンポの変化により以下がどう変わるのかを観察した。
    -キャッチを始めるタイミング
    -スイッチをしているときのプルの位置と速度
    -スイッチの力に対する体幹の貢献割合
    -プッシュの量
    -フィニッシュの位置
  • テンポを遅くする局面では、キャッチを始めるタイミングを遅らせると同時にがまんの手を意識した。またプル後半からプッシュにかけて体幹の回転と連動させることで、より大きな推進力を得ることを心がけた。
  • テンポを速くする局面では、キャッチのタイミングを早めるのに加えて開始位置を上げた。手の平と前腕が押す水の向きに注意を払いながら、フィニッシュの位置を手前にしながらもプッシュの量を一定にした。
  • 結果:リラックスした1.00秒(16/17)を44秒で始めて、テンポを再び1.00秒に戻したときには37秒で6秒速くなった。今回は14/15ストロークを維持しながらテンポをどこまで上げられるか試したところ、0.80秒で34秒台になった。0.75秒に挑戦したが、空回りしてストローク数が増えたもののタイムは速くなった。次に0.85秒、0.95秒と再びテンポを落としたが34秒台を維持した。テンポ0.95秒でも1秒以上速くなっている。
  • キック練習 
  • ビート板やプルブイを使ってキック練習を行った。プルブイをはさんだキックも有効。ビート板よりプルブイを前に持ってキック練習をした方が首の疲れが少ない。

考察

  • キャッチとプルの推進力が得られるようになると、手が水面近くを動くことになるので速いテンポにも適応しやすい。今回6年振りに0.80秒以下のテンポで泳いだが、ストローク数は2~3減らすことができており、空回り感は全くなかった。
  •  さらに速く泳ぎたいとき(1500m20分以内)には、0.90秒でストローク数を維持しながらラクに泳ぐ形を目指すことになる。
練習後の気分:5(最速状態はできたがその後でキック練習で花粉症悪化)

2013年4月27日土曜日

練習記録 4/27

スイム 38分

練習のテーマ

  • キャッチの動作確認
  • 瞬間に終わるキャッチの動作について、(1)何をして、(2)どのような感覚が得られるとキャッチを正しく行っていることになるのか観察した。

練習内容と結果

  • プログレッシブFPスイム1000yd@1.05秒
  •  キャッチができる入水角度と場所
    -動作:入水角度を30度、入水位置を反対の手首の横延長線上
    -感覚:入水時に水面直下を滑るような感覚
  • スイッチのときの水中の手の形
    -タイミング:両手の横から見たときの座標が一致する
    -動作:肘をその厚み(7.5cm/3")だけ外に出しながら前腕を横から見て垂直にする。前から見ると45度の角度になる。
    -感覚:前腕、特に肘の近くで水の圧力を感じる
  • キャッチの動作
    -タイミング:リカバリーの手が肩を通りすぎる
    -動作:中指を中心に手の平を締めながら手首を折り曲げる
    -感覚:水の中でナイフを垂直に刺す
    ※スカリング動作によるキャッチは時間がかかりすぎてスイッチのタイミングに間に合わない。
  • スイッチ直後の水中の手の支え
    -感覚:スイッチ直前から直後にかけて水中の手で圧を感じ、入水した手が素早く前に出せる
  • テンポピラミッド:3x50+3x100+3x150(@1.05, 1.10, 1.15秒、13/14ストローク)
  •  テンポを次第に遅くすることで、キャッチとプルの加速を残しながらプッシュの割合を増やす。
  • 入水の角度と場所さえコントロールできれば、テンポが遅くなってもキャッチとプルはできた。
  • ただしキャッチから速やかにプルに移らないと、手首を曲げたまま手が水中深くに入ってしまう。キャッチで手首を折り曲げながら肘を外側に出すことで、水をかきこむ形が作れる。なおこの時点で入水して前に伸ばす手に意識が移るので、「かきこむ」意識は持たずに「水を支えるにする」という感覚だけが残る。
  • 100タイム計測@1.00秒:1:14
  • 12/13ストロークで泳げたのに加えて、水面を滑るような感覚が得られ非常にラクに1分15秒を切ることができた。
  • キャッチは手首を曲げるだけなので力はいらない。プルについては、手が肘の下を通るときに正しい形になるように肘の位置を気をつけるだけで、あとは反対側の動作を意識すればよい。結果として非常に軽いプルであり、プッシュも最小限にしながら過去最速レベルに達した。

考察

  •  TIスイムを始めて10年になるが、これまでキャッチとプルについては「競泳選手のもの」としてオヤジには不向きのものであると考えていた。しかし適正なプル、適正なキャッチを行えば「長く、速く」泳ぐのに非常に効果があることがわかってきた。
  • 一方競泳選手の特徴であるグライドタイムの削減については、キャッチやプルを適正なタイミングで行えばあえてグライドを削ろうとしなくてもよいこともわかった。我慢しない手はキャッチとプルの動作に置き換え、その動作を素早く行えばグライドタイムが維持できる。テンポが速くなるとぐるぐる手を回す恐怖が出てきていたので、グライドしてもよいというのは精神的にラクになる。また見た目もこれまでと同じ泳ぎ方ができる。
練習後の気分:6(結果は出したが圧倒的に泳ぎ足りない)

2013年4月26日金曜日

練習記録 4/26

スイム 30分

練習のテーマ

  • キャッチ&プルの動作確認
今日は後半TIコーチのDavidに背泳ぎのドリルを教えるため、30分で自分の練習を切り上げる。

キャッチとプルの役割

  • クロールの速度遷移には2つのピークがある。一つはプルでもう一つはプッシュである。
  • プルとプッシュは手の平と肩の相対的な位置によって区分する。肩までがプッシュで肩以降がプルである。
  • TIでは初心者でも取り組めるように、プッシュにより加速を得る技術を身につける。そのメリットは次の通りである。
    -体幹の回転と連動させて大きな力を得ることができる。
    -プッシュに適した手の形がつくりやすい(入水後に手を深く伸ばして肘をゆるめる)。
    -プッシュの次のフェーズであるフィニッシュに動作(水中スナップ)をつなげやすい。
    -軌跡が長い(所要時間が長い)ので遅いテンポでコントロールしやすい。
  • 一方デメリットは、
    -軌跡が長いので速いテンポの泳ぎでは時間(=推進力)を確保するのが難しい。
    -「押し込む」という行為を意識するとエネルギーを使う(心拍数が上がる)。
  • 速く長く泳ぐ場合にはテンポを上げる必要があり、そのためにもプル-プッシュの推進力配分を変える技術が必要になってくる。
  • 最適なプルは、後ろ向きに水を押す表面積とその所要時間によって決まる。最適なのは、
    a)手が肘の下を通過する時点で前腕が垂直になる。
    b)手が肩の下を通過するまでその形を維持する。
  • さらにa)を詳しく見ると、手首から先の角度を変えて手の平を後ろ向きにすることで(手の平が前腕をリードする)、後ろ向きに水を押す表面積を増やすことができる。これがキャッチである。タイミングでいうと、中指の爪がグライドしていたときの手首の下に来るまで。
  • キャッチでは「明確に」手首から先の角度を変える必要がある。またこの時点で肘が内旋して a)の形になるように動く。
  • 反対の手との関連では、プルによる水の抵抗を支点にして入水直後の加速を最大化するタイミングが理想。そうすれば入水後に手を伸ばした状態でプッシュの推進力を得るのでさらに体が前に伸びる。
  • 体幹の回転との連動では、ピークからフラットまでのフェーズの後半にプルが発生し、入水後の加速とつながる。加速の後半の動きがフラットから逆ピークまでの回転につながり、プッシュでさらに推進力を得る。一方プッシュはフィニッシュにより逆ピークで体幹の回転を止める働きを持つ。
  • ちなみに日本の水泳の教本やDVDを数冊見たが、キャッチについては記述がなく見本泳(全員競泳選手)でキャッチができているスイマーはいなかった。

練習内容と結果

  • プログレッシブFPスイム1000yd@1.05秒
  • ドリルの代替として実施。納得する感覚が得られるまで一つの動作に集中する。結果として一つのポイントについて平均6ラップを必要とした。
  •  キャッチができる入水角度と場所:新次元の加速を得るためには、キャッチによる水のひっかかりが必要である。効果のあるキャッチの条件は
    -肩から進行方向に伸ばした線と同一線上またはそれより上に肘と手首がある
    -初速で秒速2mに近づける→20cmの移動に0.1秒かける
    -キャッチ終了時には手の平が見える(やや後ろ向きになっている)
  •  上記のキャッチを実現するための最適な位置に手を置くためには、入水でコントロールする必要がある。
    -手前で入水しない。
    -深く入水しない。
    -肘の伸びしろを半分以下にする。
    -入水直前の肘のゆるみをできるだけ維持する。
    -進行方向に対して垂直軸で斜め45度で入水する。
  • キャッチとプルの区別:手が肘の下を通過するときに前腕が垂直になるように、手首を返すタイミングと返す角度、肘を前に出すタイミングと出す量を調整した。後半は外側方向へのスカリングを加えて初速を上げた。←手首を直接返すのに比べて手の平を斜め方向に動かすので水の抵抗が減り、素早く動かすことができる。もともと手が伸びた状態から手首を折る動作では手の平は下方向に動く割合が大きく、推進力には貢献しない。水を下に押すよりも、素早く手の平が後ろを向いた状態を作る方がキャッチとしての効果が大きい。
  • 入水する手や体幹との連動:プルの動作をさらにラクに素早く行うために反対側の手の動きや体幹の動きとつなげてみる。入水してから、反対の手があった位置の横延長線上に手が進むあたりまでが水中の手のプルと連動する。従ってプルの改善の感覚基準として、入水する手の加速感を使うことができる。またその逆もしかり。
  • キャッチの改善の感覚基準:反対の手が入水する前にキャッチは始まる。水を抱える始めることができた感覚として腋の下のつっぱり感を使う。腋の下に体重を乗せながらキャッチをしないと感じられないので、速いテンポにおける数少ない前のめり感の道具にもなる。
  • テンポピラミッド3x100, 6x50@1.05, 1.10, 1.20秒
  • 1000で速いテンポにおけるキャッチ&プルを意識したので、プルを使いながらどこまでプッシュを増やせるかテンポを落としながら確認した。ストローク数は14から13、12に減らした。
  •  テンポが遅くなるにつれ体幹の回転度合いが大きくなり、フィニッシュの位置が下がるのでプッシュによる加速を増やすことができる。
  • グライドする時間が長くなるのでキャッチが待てなくなるかと思ったが、キャッチの開始時間を遅らせることで対応できた。ただし手の位置は従来の深さになりがちでキャッチとプルの効果自体が小さくなる。
  • 明日は速いテンポ→遅いテンポ→速いテンポにしてプルとプッシュを最大化させる。
このままレッスンに入ったので練習後の気分は評価せず。

2013年4月24日水曜日

研究開発 4/24

研究開発のテーマ

  • 「カイゼン キャッチ&プル」のドリルデザイン
  • 新次元の加速は主にキャッチおよびプルの推進力によって得られる。 この技術を段階的にマスターするためのドリルを開発する。

考察

  • これまでのTIスイムのクロールは、スピードの2番目のピークであるプッシュからフィニッシュのフェーズに焦点を当てて加速を加えていた。この理由は以下の通り。
  1. 伸ばした手を水面の浅い位置に置くと、前後のバランスが失われる。
  2. 初心者は水の抗力に負けて肘を引くため、1番目の速度のピークであるキャッチからプルにかけて加速を得ることが難しい。
  3. 水面の浅い位置から動かすと行程が長くなり、テンポに合わせづらくなる。
  4. プッシュは体幹の回転や入水した手を前に加速するタイミングと一緒にしやすく、反対の手や体幹を支えにして大きな力を得ることができる。
  • バランスがとれ、プッシュからフィニッシュで十分な加速が得られるようになれば(25m12~14ストロークで泳げる)、次のスピードアップの道具としてキャッチとプルに取りかかるのがよい。
  • ここでのポイントは以下の通り。
    -速いテンポで泳ぐことを想定:遅いテンポならプッシュで十分加速が得られる
    -長い距離を泳ぐことを想定:ストローク前後の加速バランスを向上させる
    -我慢しない手:入水時に水中の手は動いている
    -形を意識:スイッチ時の水中の手の形(垂直)が重要
    -初動で抱えられる水の量が決まる:手首のスナップ、スカリングの応用
    -肩甲骨の活用:キャッチ準備段階
    -ラクな泳ぎは肩→肘→手首の順で下がるが、プルを最大化するためには肩=肘=手首
    -手首は肩より上がらないようにする:肩への負荷が増大

ドリル・プログレッション

  1. 両手スカリング:スーパーマングライドから水面下15cm維持
  2. 両手ハイエルボープル:スーパーマングライドから水面下15cmを維持してプル動作
    スカリングしながら手首を返す
  3. 両手プル-プッシュ:前腕で押した水が手の腿の前を通り過ぎる感触を得る
  4. スケーティング-ハイエルボープル:水がひっかかるように繰り返し行う
    肩-肘-手首がフラットになるようにする=水面下15cm
  5. 片手プル-プッシュ:抱えた水を支点にして体幹が回転する
  6. 片手アンダースイッチ:ストロークの早い段階(手の平が肩より前)で加速して体幹を回転
  7. ポーズ&スイッチ:スイッチのときに、水の抗力を最大にしたときの水中の手の位置をまず決める。次にその手の位置、抗力を得るためにいつ動かし始めるかを決める。
  8. ゆっくりスイッチ:水中の手の深さ、 動かし始めのタイミング、スイッチのときの水の圧力、その圧力を支点した入水の手の加速を確認

ドリル撮影:プール公開が5月であれば撮影を行って6月にDVD作成
カイゼン・キャッチ&プル ワークショップ:9月23日に南町田で実施

2013年4月23日火曜日

練習記録 4/23

スイム 65分

練習のテーマ

  • 新しい次元の加速の道具として「我慢しない手」の鍛錬

練習内容と結果

  • プログレッシブFPスイム1000yd@1.05秒
  • ドリルの代替として実施。意識することを一つ決め、できたと評価するまではその意識だけに集中して取り組む。ストローク数は数えず、テンポも目安程度に使う。ターンもオープンターンにして0.3秒休みを入れる。
  • 水中で伸ばす手は技術レベルとして「我慢できない手」→「我慢の手」→「我慢しない手」と定義できる。最初のステップでは我慢の手を目指すが、スピードアップにおいてはグライド時間が長いと減速-加速の繰り返しとなり効率が悪くなる。スイッチのタイミングのときの水中の手の位置と形をまず確定し、逆算して水中の手の動かし始めのタイミングと動かし方を決める。以下は段階的に意識した点:
    -入水後の手の深さと場所→水面下15cm、反対の手の手首の横延長線上
    -手の平の返しのタイミング(リカバリーの手の位置)→肩の横延長線を越えたら
    -手に水が当たる面積→手の平と手首にまず感じる
    -手に水が当たる向き→手の平を返して素早く後ろ向きにする
    -肘を前に出すタイミング→反対の手の入水直前
    -腋の下を前に伸ばすタイミング→肘を前に出すタイミングと同時
    -意識を入水する手に切り替えるタイミング→前腕で水を後ろに押し始めるとき
    -入水する手を前に出すタイミング→反対の前腕で水を後ろに押し始めてから
  • なめらか感を維持するためには、水中の手を手前に引き寄せる意識があってもよい。ただし反対の手が先に入水後加速している必要がある。
  • テンポピラミッド:2x (1x200+2x150+3x100+50)@1.10, 1.05秒
  • 長距離から先に行うことで、リラックスした姿勢や動作をまずつくる。距離が短くなるに従い加速を増やす。
  • 入水後の手を水面下すれすれに伸ばし(実際は15cm下になる)、胸を開いて上半身を起こすと水面上を滑るように泳ぐ感覚が得られる。
  • 手の平の返しでより多くの水圧を得ようとすると、手の動かし始めのタイミングが遅くなる。我慢しないためには手の動かし始めでタイミングを合わせるのではなく、入水して前に伸ばす手と同時に水中で押す水の量を最大化するようにし、逆算して動かし始めを決める。
  • また前腕で押す水の量を最大化するには、水面に対して前腕を垂直にする必要がある。手の平の返しや肘を前に出す動作を短縮化するために、入水後に肘を伸ばしきらない方がよい。このためには入水時の形を維持しながらキャッチに入る。→入水場所を遠くにする理由でもある。
  • スイッチ時の水中の手の前腕の形を観察しながら垂直に近づけると、それほど力を入れなくても14ストロークキープできた。ラクにスピードアップしている感覚がある。
  •  入水する手は肘を伸ばして前に加速させるよりも、肩甲骨全体を前にスライドさせて加速している感覚。肘を伸ばし切ると次のキャッチが遅れるので、リカバリーの形を維持しながら入水し、肩から後ろを使って腕全体を素早く前に送り出す感覚。

考察

  • 「我慢しない手」の動かし始めのタイミングや、加速を最大にする動かし方がわかった。フィニッシュを中心としたこれまでの加速に比べて「軽い」一方、瞬間的には腕の負担が大きくなる。
  • 軽い感覚を維持しながら空回りしないようにするために、どこまで体重移動を加えられるかが今後の課題。
  • 感覚としての基準をどのように決めるか。

練習後の気分:8( 形や感覚はよかったがスピードアップにはつながらない場合もあった)

2013年4月21日日曜日

練習記録 4/22

スイム 43分

練習のテーマ

  • 新しい次元の加速の道具を長距離で使えるようにするための方法を考える。
  • ベーステンポを1.05秒に上げる(前週より0.05秒速い)

練習内容と結果

  • FPスイム500yd@1.05秒
  • まず前週より0.05秒速いことで何が難しくなったかを観察する。→入水後に伸ばす手の深さを浅くすると、かきの意識が強くなり空回りする。
  • 対応として、肩甲骨を使って素早くリカバリーを行うことで時間を作り、その時間を入水後の加速に割り当てる。
  • 前回発見した、反対側の肩を前に出すことで水を抱える意識はスムーズにできた。
  • 1.05秒になると回転角のコントロールがシビアになる。少しでも回転角が大きくなると、テンポに合わせられなくなる。これまでよりも20%は回転角を抑える。それにともないリカバリーの肘の位置も下げる。
  • 入水する手の場所(進行方向と垂直な座標)が肩幅あたりだと、狭く感じるとともに回転角のコントロールが難しくなる。入水する場所を10cm広げる代わりに中指と進行方向の角度を平行(これまでよりも狭い感じ)にして、体が横に流れるのを防ぐ。
  • 早めにテンポに合わせようとするためか、入水する手の場所(進行方向と平行な座標)が反対側の手の肘の位置になる。意図的に手首まで前に移動させないと、入水後の手が水面より深い位置に伸びて次の動作がやりにくくなる。
  • 観察・対応の結果動作のタイミングや位置、姿勢が不安定だったので、予定を変更して短い距離のテンポピラミッドで姿勢や動作を安定させることにした。
  • テンポピラミッド:12x25yd(@1.05, 1.10, 1.15, 1.20, 1.25, 1.30, 1.25, 1.20, 1.15, 1.10, 1.05, 1.00)
  • ストローク数は意識せず、新しい次元の加速の道具として使うための手の入水角度や場所、入水時の反対の手の場所や形をテンポを落としながら固めていった。
  • キャッチしての手の返しを加えるのであれば、その前に肘を前に出さないと水を下向きに押すことになる。
  • テンポが遅くなる毎にフィニッシュを強くすることができるが、テンポが遅くなってもプルとフィニッシュのウェイトをできるだけ変えないようにした。余った時間を使ってキャッチをより丁寧に行う。
  • テンポピラミッド:8x50yd(@1.05, 1.10, 1.15, 1.20, 1.15, 1.10, 1.05, 1.00)
  • 行きと帰りのプルのウェイトをできるだけ変えないようにした。ここでも入水する手の位置に注意して、肩幅の外側で入って中指が進行方向と平行に動くようにしたところ、入水時の抵抗感が減った。この入水時の抵抗が小さいほど、キャッチやスイッチのタイミングを合わせやすくなる。
  • ストローク数は意識しなかったが、行き13帰り14で後半の1.05秒以降は行き14帰り15であった。
  • ディスタンスピラミッド:4x25+3x50+2x75+1x100、テンポトレーナーなし
  • 本番ではテンポトレーナーを使わないため、ここでテンポトレーナーがない場合にリズムを維持する練習を行った。特に新次元の加速感の道具がどこまで使えるかに意識を集中した。
  • 結果として100ydでは過去最速の1分14秒を記録した。1500m換算で20分36秒であり、ココス後の次の目標である22分30秒を視野に入れることができた。
  • 今後は5%程度遅いタイム(1分18秒)で継続して泳げるように力みをとってゆく。
練習後の気分:8(時間は短いが内容は濃かった)

2013年4月18日木曜日

練習記録 4/19

スイム 60分

練習のテーマ

  • 60分続けて泳いだときに、意識をどのように集中させることができるか、また意識の集中を阻害させるものが何かを観察する。

練習内容と結果

  • 60分泳@1.10秒
  • 泳ぐ前の方針は以下の通り(単位ヤード):
    -100:16ストローク、リラックスしてテンポに合わせる。
    -100:15ストローク、新次元の加速の道具を使う。
    -100:14ストローク、これまでの加速(フィニッシュ中心)の道具を追加して加速を上げる。
    -残りは100を14/15/15/16の組み合わせで泳ぎ、疲れてきたら15/16/16/16にする。
  • 最初の500までは予定通り。問題は発生しなかった。
  • 500を過ぎた頃から15を2回続けると苦しさが増えたので16のときに呼吸のリセット(有声音を出しながら口と鼻から息を吐く)を追加する。
  • 1200を過ぎた頃から頭が混乱し、14が達成できなくなる。ここで計画を変更して、ストローク数を数えないでリラックスする4ラップ(100)を加える。数えないつもりだったが16を維持していた。リラックス後に14に挑戦し、14.5までは復活できた。この後からは無理をせずに15/16/16/16(または17)に切り替えた。
  • 油断をすると水中動作後半(フィニッシュにかけて)で加速をしようとする。1800頃でこの加速を2ラップ続けると急速に速度が落ち、空回りするのを感じることができた。新次元の加速の道具を持ち出して水中動作前半だけに集中する。明らかに下半身は10~15cm沈むが、ストローク数という結果で見ると速度への影響は微少。
  • 2500を過ぎたあたりから意識がもうろうとする。惰性で泳ぐことは絶対に避けたかったので、入水直後の両手の形をイメージして、見た目がそのイメージと同じになるようにすることだけを意識した。
  • 3000を過ぎたあたりから気分がすっきりする。雨上がりの空のように爽やかな感覚。今思うとこれはスイマーズハイだろう。何でも実現できそうな気がして14に挑戦するが失敗。体は確実に疲労していた。
  • 頭の回転はとても速くなった感じがしてもったいなかったので、この疲労状況における加速の仕方について研究した。水中で水を「しっかり後ろに押して」進もうとすると極端に疲れる。水を「ひっかけて手前に寄せる」のはできるが、疲れにより動作が鈍っているので素早い動きができない。これまでのピラミッド練習で得られた道具があまり機能しなくなる。
  • 水上の手の動きを素早くするなどいろいろ試したが、この時点で効果があったのは「体が前に移動するのに合わせて手で水を後ろに押す」ということであった。カイゼンレベルであれば体幹の回転と手の動きをつなげるということになるが、ここでは「左肩が前に出るのに合わせて右手で水を押す」ような動きである。
  • 上記の動作の直前で水中で意識することは手の「形」だけであり、動作は意識しない。このため疲れていても意識して行いやすい。最後の10分程度はこの意識だけで16ストロークを維持した。
  • 結果はちょうど4000ヤード(約3600m)であった。前週の1650ヤード(約1500m)が25分、1分60mペースだったので、同じペースで2.4倍の距離を泳いだことになる。2週間前の1000ヤードが16分だったので、4倍の距離だがペースは6.25%速くなっている。
  • 最後に得られた「疲れたときの加速の道具」を使う場面を増やせば、今回の倍泳ぐことはそれほど難しいとは感じない。ペースについてもテンポを1.00秒で同じようにできれば1500m28分の制限はクリアできると判断した。来週よりベーステンポを0.05秒上げて1.05秒で練習する。特に新次元の加速、疲れたときの加速の道具を磨く。
  • 一回の練習で4000を泳いだのはマスターズの練習を含めても過去に記憶がない。
練習後の気分:8→6(直後はよかったが昼食後に一気に疲れが出て3時間は何もできなかった。10歳の次男はこの2倍近い距離を毎日泳いでいて、それから宿題やお稽古ごとをやっていることを考えると頭が下がる)

2013年4月17日水曜日

練習記録 4/18

スイム 60分

練習のテーマ

  • 速いテンポにおける「新次元の加速の道具箱」の効果を確認する。
  • 「新次元の加速の道具」を持続するための方法を、単純なディスタンスピラミッドにより見つける。

練習内容と結果

  • フォーカル・ポイントスイム:750yd@1.10秒
  • 今日はストローク数を意識せず、新次元の加速の道具箱の道具の使い方を確認した。
  • 150yd:前のめり感の減少を抑えながらキャッチの位置を上げて早めに実施:入水して伸ばす手の方向を通常より15cm上にするが、胸全体で水を押す意識を強める。
  • 150yd:キャッチに手首の返しを取り入れる:手首を中心に手の平を45度素早く回転させて水をつかむきっかけにする。
  • 150yd:肩甲骨によるリカバリーのスピードアップ:なめらか感に加えて、腋の下を素早く伸ばすことでリカバリーを加速する。早めのリズムづくりに効果的。
  • 150yd:キャッチの肘の押し出し:ハイエルボー姿勢を作るために、キャッチ動作の直前に肩甲骨を使って肘を前に押し出す。
  • 150yd:前腕の角度:キャッチ後に前腕の角度を正面から見て垂直から30度内側に寄せる。
  • アップを兼ねているのでスピードは意識していないが、 同一テンポ、同一距離のタイムは土曜日11:51→月曜日11:45→火曜日11:39→木曜日11:13と確実に速くなっている。
  • テンポピラミッド:4×(50+100+150+200)@1.15、1.10、1.05、1.00秒、13/14ストローク(テンポ1.00秒では14/15)
  • 加速の道具箱の持続性を検証するために、テンポを固定して4種類の距離を1回ずつ泳ぐ。
  • プッシュオフ後の2ストローク目(息継ぎのリカバリー)の入水角度は通常の45度にする。姿勢が後傾しているのでこの入水で一気に平らにする意識を持つ。それ以降は新次元の加速の道具に従い水面すれすれに手を伸ばす。
  • 入水するポイントも反対の手の手首の横延長線上まで遠ざける。入水角度も30度になる。
  • 新次元の加速では、入水した手が水中で伸びきるタイミングがこれまでより早くなる。この余剰時間を使ってキャッチの最初のフェーズである手首の返しや、正面から見たときの前腕の傾き(これまでは水底に対して垂直、新次元の加速では手が15cm内側に入る)を意識する。
  •  ストローク前半を早めに終わらせることができるので、1.10や1.15秒が遅く感じられるようになる。この分フィニッシュの位置を下げて加速後の伸びを増やすことができる。
  • ただしこの加速後の伸びは、テンポ1.05秒では使えないことがわかった。これはテンポに追いつかないというよりも、押す力が大きく疲れることが原因である。100ydではゴール直前にその気配が感じられた。150ydでは100泳いだ時点で疲れにより意識が「壊れ」、集中できなくなった。しかしそのまま成り行きで最後まで泳いではならない、これはOWSでも発生するのだと考えて気を取り直してストローク数の維持だけ集中した。200ydでは疲れる前にストローク数の維持だけを考え、スピードアップは意識しなかったが土曜日よりも速くなっていた。
  •  個人メドレードリル:3×100(片手ドリル中心)


テンポ1.00秒の考察

  •  13/14で「ストローク数を維持するための加速」を意識すると壊れる可能性があったので、50のセットから14/15にした。これまでになく「軽く」感じられ、タイムも一昨日の短距離ピラミッドのテンポ1.00秒よりも速かった。
  • この軽い感じは最後まで続き、この直前に必死に泳いだテンポ1.05秒のピラミッドセットとほぼ同じタイムであった。同じタイムでエネルギー使用は3~4割減った感じ。
  • これまでとの違い:
    -入水位置、入水角度をそれぞれさらに(20%程度)遠く、浅くした。
    -リカバリーを低く、速くした。
    -キャッチ始めの手の返し動作、肘の押し出し、前腕の正面角度に集中した。
    →水中動作の過程の最初の4分の1のみ
    -フィニッシュはほとんど意識しなかった。
    -頭の位置は高い。額で水を切る感じ。
    -上半身全体が水面に浮いている感じ。
    -下半身は沈んでいない。
  • OWSにおいてはバランスが15%は改善されるので、今回のように上半身を使って泳いでも下半身が下がることを気にしなくてよい。
  • 結局競泳の世界で言われていることを実施して成果が出ているのだが、、直前までTIの原理原則を適用し、その基盤を作った後でこれらの道具を使っている点が重要である。
  • テンポをレースレベルまで上げても空回りしないためのアプローチとして、自分の経験では有効であることがわかった。OWSでは「TI的なストローク長を減らした加速」で体を慣らしてから、新しい次元の加速としてこの道具を適用する戦略を考える。
練習後の気分:8(得られるものが多かった。納得してプールから上がった。)

2013年4月15日月曜日

練習記録 4/16

スイム 60分

練習のテーマ

  • 組み合わせディスタンスピラミッドを使って、「早めのリズム」の道具箱を作る。
  • 使う道具が効果があるかを確認する作業が入るので、短い距離のピラミッドにする。


練習内容と結果

  • フォーカル・ポイントスイム:750yd@1.10秒
  • 昨日と同様に「ゆとりの時間」を作りながら、加速を加えてストローク数を17→16→15まで減らしていった。
  • 「前のめり感」+「ゆとりの時間」+「加速」:まず前のめり感を得てから、ゆとりの時間で加速できるよう入水角度を浅くして水中で伸ばす手の深さを浅くする。
  • 「安定感」+「ゆとりの時間」+「加速」:入水時に中指を進行方向と並行に伸ばす。
  • 「なめらか感」+「ゆとりの時間」+「加速」:水中の手ががまんしないようにするための、手の動かし始めの場所とタイミングを決める。
  • テンポピラミッド:4×(4×25, 3×50, 2×75, 1×100)@1.15、1.10、1.05、1.00秒、13/14ストローク(テンポ1.00秒では実際には14/15)
  • 早めのリズムを実現するためにビープ音が聞こえるタイミングをずらすことだけ意識したが、ストローク数が増えて効果がなかった。単に聞こえる音に動作を合わせるだけでは加速しない。
  • 1.10秒まではこれまで通りの道具を少しずつ早めに出すことで「早めのリズム」を作ることができる。本数を重ねるに従ってリラックスする部位や時間を伸ばしてラクに加速できるようにした。
  • 1.05秒からはこれまでの道具が使えなかった。新しい道具として「入水角度を15度浅くする」「入水場所を15cm遠くする」「伸ばす手の深さを20cm上げる」ことが有効であった。結果として前のめり感は3割以上減る。
  • また「フック&テンション」による抱える動作も弱くしないとテンポに追いつかない。抱える面積を小さくする代わりに長い距離を素早く動かすことでこれまで以上の加速を得ることができる。
  • 水中の手の動作による推進力の前後比を、これまでの前3後7から前6後4に切り替えることで「早めのリズム」に対応できる。これまでよりも手首を締めて手の平と手首で水の圧力を感じるようにする。
  • 前のめり感を減らし、前後の推進力の比率を変えたことでテンポ1.10秒と1.05秒では100ヤードで5秒速くなった。また1.00秒ではさらに3秒速くなり1分15秒台で泳げるようになった。4日前のブリスクではテンポ1.05秒で1分18秒、テンポ1.00秒でも1分18秒だったので、テンポ1.00秒のときの加速の方法が得られたことになる。
  • 次回はこの道具箱を長い距離で使うようにする。

練習後の気分:10(練習では過去最速状態になった)

 

練習記録 4/15

スイム 60分

ボストンマラソンで爆発、死亡者が出る。健康を目的として、技術や体力を磨いているの人たちの世界でこのようなことが起きたのは非常に残念。亡くなられた方とご遺族に謹んでお悔やみ申し上げます。

 

練習のテーマ

  • ベーステンポを1.10秒にしたときの組み合わせディスタンスピラミッドで、どこまで設定ストロークで泳げるかを見る。
 通常のディスタンスピラミッドは25-50-75-100などと距離を次第に伸ばす、あるいは次第に短くする。今回はそれぞれの距離を複数回行うことで、それぞれの距離における体の使い方を定着させる目的がある。

練習内容と結果

  • フォーカル・ポイントスイム:750yd@1.10秒
  • 前回よりも慌ただしい感じがしたため、それぞれの感覚基準で泳ぐ前に「ゆとりの時間」を作った。フィニッシュやリカバリーを意識して素早く行い、入水時にビープ音が遅めに聞こえるようにする。このように動作の所要時間を短縮してから、各感覚基準、加速、息継ぎの道具箱を使った。ストローク数は通常より2~3多かったが、次で減らすのでここでは特に減らそうとはせず自然な動作を心がけた。
  • テンポピラミッド:2×(4×50, 3×100, 2×150, 1×200)@1.15秒、1.10秒、13/14ストローク
  • 今回は13/14ストロークで泳ぎきることが目標であったので、ディセンディングではなく次第にラクに14ストロークで泳げるような道具を作るようにした。
  • それぞれの距離で複数回練習するチャンスがあるので、最初は加速をかなり意識して確実に13/14で泳ぐようにして、次の回からはゆるめる場所を増やしてラクに13/14を達成できるようにした。
  • 100までは順調であったが150の100以降で達成が難しくなった。このためフックをかけた後に手首を締めて素早く水を押さえる動作を加えたところ、14ストロークは達成できたもののエネルギーも使った。
  • 1.10秒のテンポではアプローチを変えて、「ゆとりの時間」を作ってその時間を入水後の手の加速に使った。結果は同じ14ストロークだが前述の手のかきに意識を加えたときにくらべて疲れ方は少なかった。
  • 個人メドレー:3x100+テンポの変化
  • 2本目はテンポを2割以上上げて泳いだ。テンポを上げて泳ぐときの道具は次の通り。
  • バタフライ:上下動を小さくして息継ぎのときの顔の角度を変えない。
  • 背泳ぎ:リカバリーして入水する手の速度が上がるように水中の手で水を抱える。
  • 平泳ぎ:リカバリーするときには下ではなく前に手を伸ばす。
  • クロール:素早いテンポで2ビートキック

考察

  • 1回の練習の組み合わせで2000も泳ぐと、さすがに体も動きにくくなる。
  • このようなときでも加速を維持するためには、手のかきを意識するよりも「早めのリズム」で泳ぐほうが同じ結果でラクに泳げることがわかった。ストローク数を維持して泳ぐ限り空回りは発生しないので、この道具は長距離で加速を維持するのに有効に使えそうである。
  • 以前の「新次元の加速感」もこの早めのリズムがベースになっている。
  • 次回は長距離に使える「早めのリズム」 の道具箱づくりを行う。

練習後の気分: 8(前回と同じ距離だがタスクが多く疲れた)

2013年4月12日金曜日

練習記録 4/13

スイム 60分

練習のテーマ

  • 練習量を1.5倍にしたときの問題点発見
  • ベーステンポを1.10秒にしたときの問題点発見
ココスの8kmまでの道のりを「制限時間内に泳ぐための加速の道具箱づくり」「現在の持久力を8kmまで延長する(8kmを泳ぎ切るとは考えない)ための道具箱づくり」と考えた。まとまった時間があり、集中して練習できるのは米国にいる間だけなので実質50日。このため前半を加速の道具箱、後半を持久力の延長に割り当てている。

昨日の練習で前半が終了したため、本日からは「泳ぐ量(距離×強度)」を明らかに増やすことで、持久力の増加を図る。メニューとしてあれこれ考えても意識の変化がともなわないので、基本的にはこれまでやってきたことをまず1.5倍し、次に2倍まで増やす。単純に距離を伸ばすことができない練習方法についてはそのままとして、代わりに4種目練習を入れる(夏の次男とのレースに向けての準備)。

練習内容と結果

  • フォーカル・ポイントスイム:750yd@1.10秒
  • 1つの感覚を磨く距離を100から150ヤードに伸ばした。前のめり感、安定感、なめらか感、加速感、左右息継ぎの構成、および使用する道具箱は同じであるが、これまで0.05秒速いテンポに設定してあるためいずれもこれまで以上のなめらかさ、およびメリハリが要求される。
  • テンポピラミッド:10×150
  • 1.10からスタートして、ストローク数がラップ(25ヤード)で2減らせるテンポまで落とす。1.10スタート時15/16(残り5ラップ、以下同じ)となり、1.30で13/14になった。そこから13/14を維持しながら1.05秒まで速くした。
  • 前回の新しい加速感を得るために、リカバリーの時間短縮を図った。特に息継ぎしているときのタイミングの遅れが気になったため、回転角を2割減らし、息継ぎするときにリカバリーしている手の軌跡を10cm下げ、入水位置を15cm手前にして入水までの時間を短縮した。その結果リズムに余裕ができ、入水後の加速の前にタメを作ることができるようになった。効果は大きく150ヤードで5秒短縮できた。ただしこの道具は1.10秒より速くないとうまく機能しない。
  • 最初と後のテンポ1.10秒のタイムを比べると後の方が17秒速い。テンポを1.05秒にしてさらに2秒短縮することができた。
  • ブリスク:4×100@1.15, 1.10, 1.05, 1.00 13/14/14/14、ディセンディング
  • ピラミッド練習後半に得られた加速感を保持するための練習。距離を短くして、テンポを一旦下げて13/14を維持するように泳ぐ。タイムは1:23, 1:20, 1:18, 1:17でディセンディング成功。ただし1.00のときは14/15/16になった。
  • 個人メドレー:4x100+フォーカル・ポイント
  • 各種目毎にフォーカルポイントを1つ決め、効果を測定しながら泳ぐ。
  • バタフライ:リカバリー後半の手の加速→入水後の沈み込みの深さ
  • 背泳ぎ:スイッチのタイミング→リカバリー後半の手の加速
  • 平泳ぎ:足をひきつけたときの向き→蹴った後の伸び
  • クロール:速いテンポの2ビートキック→リズムに影響を与えていない


練習後の気分:8(泳ぐ距離は増えたがそれほど疲れはなし)

2013年4月11日木曜日

練習記録 4/12

スイム 30分

練習のテーマ

  • ここまでの練習のまとめとして、1650ヤード(1500m)のタイムトライアルを行う。
  • テンポは1.15秒(テンポトレーナー装着)、ターゲットストローク数は14と設定した。
  • 8kmレースでは疲れてきたときのクルーズスピードに相当し、「ラクな加速」でディセンディングを維持する間に疲労を回復する働きをもたせる。

練習内容と結果

  • ウォームアップなしでスタートしたため、最初のラップはリラックスを意識した。
  • 2ラップ目からは、前半は0.5秒、中盤は(咳き込んでオープンターンしたラップを除き)も0.5秒、後半もラストを除き0.5秒の範囲(最も速いラップと遅いラップの差を意味し、ラップタイムに対する割合では約2.3%)で泳いだ。全体としては約1秒の範囲でディセンディングできている。
  • ストローク数は全体の5割で15またはそれ以上となった。特に800付近(全体の半分)、1100付近(全体の3分の2)では上り坂を泳いでいる感覚となり、前のめり感や加速感が全く得られなくなった。まずストローク数にはとらわれず、前のめり感を増やす道具や加速を増やす道具を使って加速感を元に戻した。次にストローク数を意識した泳ぎに変えて行った。
  • 昨日見たキャッチのレッスンDVDを思い出していくつか意識してみたが、逆に空回りが始まっただけでなく一気に疲れた。 このテンポでは入水後の手を加速することを意識して、重心移動(=前のめり感)を加速のエネルギーにする方がラクだし効果もある。1.05秒より速いテンポではキャッチの意識が有効かもしれない。
  • タイムは24分59秒で予定通りの結果となった。1分縮めるにはラップで1ストロークずつ減らす必要があるが、このテンポで1つ減らすよりも、より速いテンポで現在の加速を維持する方が実現できそう。
  • 本日でベーステンポ1.15秒は終わりとし、明日からは1.10秒に変える。まともに練習できるのはあと1カ月程度なので、今後は10日に0.05秒ずつベーステンポを上げる予定。

練習後の気分:7 (変動範囲は予想以上に小さかったが、加速が足らない印象)

2013年4月10日水曜日

練習記録 4/11

スイム 45分

練習のテーマ

  • テンポ1.00秒で14ストロークを維持するための道具作り
  • 100ヤード単位のテンポピラミッド

練習内容と結果

  • FPスイム:500ヤード@1.15秒:100ヤードずつ感覚を決めて、その感覚の基準を上げるための道具を使う。前回とほぼ同じ道具を使用しながら加速を意識する。
  • 前のめり感:入水後に伸ばす方向を深く、遠く、頭の位置を5cm下げる
  • 安定感:わきの下を5cm伸ばして遠くから水を抱える、入水後に伸ばす中指を進行方向と並行
  • なめらか感:スイッチタイミングを目視して出会う場所を15cm下げる(がまんしない)、フィニッシュからリカバリーの動作をつなげる、リカバリーの後半で肩甲骨全体を前に送る
  • 加速感:入水後に伸ばす手の加速、水中にある手でより大きな水を抱えるようにフックを調整、フィニッシュの位置を10cm後ろにする
  • 息継ぎ:左息継ぎで減速を抑える
  •  テンポピラミッド:10 x 100 @1.20, 1.25, 1.30, 1.35, 1.40, 1.35, 1.30, 1.25, 1.20, 1.15 sec
  • 最初の1.20秒から13ストロークで泳げた。FPスイムで加速を意識した効果が出ている。
  • まず最初のラップで「力強い」加速を加えてストローク数を目標値にする。次に各動作でゆるめられるところを探して「より小さいエネルギー」で最初のラップ+1のストローク数を達成するようにする。
  • 1.40は11/12/12/12で泳げた。9日の練習では1.40で13/14/14/14だったので8ストローク減らすことができた。感覚的もかなり加速をしている。1.20秒まではこのストローク数を維持することができた。1.15秒では加速を維持しようとしたがテンポが追いつかなくなりあせった。結果としてはこの10本でディセンディングを達成した。最初と比べて最後は11秒短縮した。
  •  ブリスク:4 x (2x50) @1.15, 1.10, 1.05, 1.00 sec
  • エネルギーを最大限投入してストローク数を最小限にする。同じテンポで2回繰り返し、加速を上げることでディセンディングを実現する。
  •  結果:42.1秒から37.5秒まで3.6秒短縮できた。全てストローク数は同じ(13/14/14/14)であるが、ターン前やゴールのストロークの余り具合でタイムに生じた。
  • テンポを上げた直後は手のかきが優勢になり、前のめり感が損なわれる。2回目はテンポに合わせる余裕ができるため、スイッチのタイミングや入水後の加速に焦点を当てることができて加速が上がる。1.00秒の2回目は非常にゆとりのある感じでテンポに合わせられて、これまで得られたことのない感じの加速感が得られた。「水に乗る」感覚である。

考察

  •  テンポ1.00秒で14ストロークを泳ぐ加速の道具は揃った。
  • 次のステップはこの加速を繰り返し維持できる単位距離を増やす。
  • また練習単位を現在の1.5~2.0倍にして持久力を増やす。

練習後の気分:10(現在の目標を達成して新しい次元の加速感が得られた)

2013年4月8日月曜日

練習記録 4/9

スイム 45分

練習のテーマ

  • 前回の練習で発生したテンポ1.00秒の空回りへの対応。
  • テンポ1.00秒で14ストロークを維持するための道具作り

練習内容と結果

  • ウォームアップ500ヤード@1.15秒:100ヤードずつ感覚を決めて、その感覚の基準を上げるための道具を使う。
  • 前のめり感:入水後の手を10cm深く5cm前に伸ばす、顔で水を押す
  • 安定感:わきの下を伸ばして手首はリラックス、中指を進行方向と並行に入水して伸ばす
  • なめらか感:がまんしない手、フィニッシュの勢いでリカバリー
  • 息継ぎ(両側):頭頂部水没維持、伸ばす手の2モード(休みと加速)、入水する手の加速
  • 下半身を浮かせる:骨盤クランチ、足の指の付け根で水をひっかける
  • 今日は滑りが悪く、15ストローク を維持するのがやっとの状態。そこで以降の練習内容を変更して加速感の引き上げと持続を図る。
  • 50×テンポ変更(テンポ1.20-1.25-1.30-1.35-1.40):1.20秒で泳いだときのストローク数から往復共に1減らすことができるまでテンポを下げたところ、1.40秒であった。もっと早い時点(1.30秒)で発生するかと思ったが、今日は効率が悪く1.40秒までかかった。
  • ストローク数を減らして加速感が得られたところで100ヤードに距離を伸ばし、ストローク数(13/14/14/14)を維持した。次にテンポを1.35-1.30-1.25-1.20-1.15-1.10-1.05-1.00まで上げた。このうち1.15まではストローク数を維持することができた。
  • テンポが上がるにつれて「水中でしっかり水を抱える」意識から「水上のリカバリーを加速する」意識に移行。肩甲骨をまずゆるめてから前に素早く伸ばすことでテンポに追いつくようになる。
  • 1.10秒からは14/15/15/15をかなりきつい感じで維持。きつい原因は加速を上げようとするとテンポに追いつかないため。なめらかな動きにするにはフィニッシュの推進力を減らす必要があるため、肩より前で推進力を増やす工夫が必要。
  • 1.40から1.00秒までテンポを上げながらストローク数の増加を4に抑えることで、100ヤードで12秒短縮した。
  • 次になめらか感を上げるため、倍速スイム(50×5@1.00秒)を実施。半分までテンポ2.0秒、残りを1.0秒で泳ぐ。ターンを入れると2.0秒がかなりきつい(不安定+苦しい)。力を入れどころと抜きどころを2.0秒で作ってから1.0秒に適応させる。
  • 最後に100×2@1.00秒。ラクに回すことができるようになったがタイムは10秒遅くなる。


考察

  • 速く泳ぐためには速いテンポで泳ぐことが必要であるが、単純にテンポに合わせるだけと加速を入れるのとでは11%の速度の違いが発生する。
  • 加速を入れれば速く泳げるが、エネルギーの消費量は感覚的に20%以上増える。
  • ディセンディングで加速を意識しながらテンポを1.00秒に上げるための道具箱を充実させるため、100ヤード単位の練習、200ヤード単位の練習と練習単位を伸ばすことにする。今回は100ヤードで行ったが、現在の体力と集中力では問題はないようである。今週いっぱいは100ヤード単位で実施する。

練習後の気分:6(テンポに合わせたときの空回りが予想より大きい)

2013年4月7日日曜日

練習記録 4/8

スイム 40分

外気温15度、強風で全くやる気がなかったが、晴れていたので仕方なくプールに行く。
水の中に入ってしまえば快適。プールから上がった後更衣室までの40mが地獄。裁縫の針が無数飛んできて体に刺さっている感じ。

練習のテーマ

  • 加速を維持するためのディスタンスピラミッド(前回のつづき)
  • 前回は時間がなかったためテンポ1.20秒から3段階テンポを上げて終わった。今回は1.20からスタートして5段階(1.20, 1.15, 1.10, 1.05, 1.00)とターゲットテンポまで上げて、加速がどこまで維持できるか試す。
  •  ピラミッド練習終了後にロングを泳ぎ、加速の維持状況を確認する。

練習内容と結果

  • 50-100-150のセットを、1.20秒のテンポからスタートして5セット行った。
  • 最初の50のストローク数が13+14だった。後でテンポを上げるため、この段階では無理せずこのストローク数を維持した。
  • 1.05秒までは初回ラップ13-2回目以降14のストローク数を維持することができた。大きな泳ぎを意識するが、おおきくかくことを意識すると0.5ストロークを失う。伸ばした手をがまんしないこと、入水する手を素早く遠くに伸ばすことを意識するとストローク数が維持しやすい。
  • 50を泳ぐときにどこまで前のめり感を上げられるかが、その後の100と150において効いてくる。特に入水した手を伸ばすときの方向(水平面、垂直面)を狭めながら前のめり感を加えると、テンポアップしてもストローク数が維持しやすくなる。
  • 1.10秒からはリカバリーで肩甲骨を主体に動かすようにした。入水前の肘の位置を高く維持しておくことで、入水後の前のめり感と加速感が上がった。
  • 1.00秒は100まで14ストロークをキープしたが、150の途中で意識の集中が切れてストローク数が2増えた。現時点ではテンポ1.00秒で100ヤード以上泳ぐと空回りすることがわかった。
  • この限界距離を伸ばす必要があったので、当初予定していた1000ヤード泳をやめて、テンポ1.15秒で14ストロークで泳げるところまで泳ぐことにした。15ストロークが2回続いた段階で終了する。最初は300ヤード、2回目は200ヤードでバテ気味だったのでこの時点で終了した。

考察

  • 2週間程度の目標として、テンポ1.10秒、14ストローク、1500ヤードを設定してみる。
  • ディスタンスピラミッドは50-100-150を1セットとして、200は泳がない。その代わりに同じストローク数でどこまで長く泳げるかという自己コンテストを今後も行う。またピラミッド的に複数回実施し、前の回よりも距離を伸ばすというディセンディングのアプローチも取り入れてみる。

評価:7(思っていたよりも集中が切れてバテるのが早かった)

2013年4月5日金曜日

練習記録 4/6

スイム 35分


練習のテーマ

  • 加速を維持するためのディスタンスピラミッド
  • 新しい時計(Garmin 910XT)のテスト

練習内容

  • 時計のテスト:1000ヤード(@1.15秒、プッシュオフあり)
  • ディスタンスピラミッド(50-100-150@1.20秒、1.15秒、1.10秒)
    ストローク数は最初のラップのストローク数+1をキープ、テンポを変えてもできるだけ遅いテンポのときのストローク数を再現する。

練習結果

  • 1000ヤードスイムのタイムは16分、平均ペースは100ヤードあたり1分35秒である。
  • ラップの平均ストローク数は15だったが、Garminは両手で1とカウントして片側だけの場合切り上げるので8になる。
  • プールの距離毎のストローク数とタイムを合わせた数字をSWOLFと呼び、効率の指標としている。平均SWOLFは32、25mプールに換算したときの数値は35であった。
  • ディスタンスピラミッドではSWOLFを29にまで下げることができた。
  • テンポを変えずにストローク数を減らそうとすることは加速を上げることに他ならない。何も意識しないで長い距離を同じテンポで泳ぐと、疲れに伴って必ずストローク数は増える=遅くなる。スピードを一定にする/ストローク数を維持するためには、距離が伸びるにつれてより速く泳ごうとする意識=ディセンディングが欠かせない。
  • ディスタンスピラミッドは、このディセンディングの距離を伸ばすことが目的である。テンポや距離に応じて、加速の道具箱から異なる道具を使いディセンディングを実現する。
  • SWOLF(ストローク数とタイムの和)が一定または漸減であればディセンディングの効果があったと評価する。今回はテンポが上がるほどSWOLFが下がり、距離が伸びてもSWOLFに変化はなかったので想定通りの泳ぎができたことになる。
  • スピードを維持するために加速感を維持しようとしてもうまくいかない。まあなを磨いた結果加速感が得られること、特に距離が長くなるにつれてに前のめり感を意識すると加速感が上がることがわかった。


910XT考察

  •  FinisのSwimSenseに比べて圧倒的に見やすいし使いやすい。ただし大きい。
  • 測定結果もこれまでのGarminのアカウント上で表示できて分析しやすい。
  • ストローク数については手のかきでカウントしているようである。フリップターン直前の水中動作でプラス1されるが、手の返し動作はカウントされていない。
  •  ディスタンスピラミッドでは入れっぱなしにしておいて、スタートとゴールの都度ラップボタンを押した。休憩中も動いていたが、Webサイトでは休憩時間として認識されて平均タイムやSWOLFの計算には含まれなかった点はよい。休憩中も動かすことで休憩時間を測定することができる。
  • 測定結果とターゲットとなるラップタイムとの差から、ストロークを減らすべきか、テンポを上げるべきかという戦略を立てることができる点は便利である。
  • ランのように泳いだ軌跡をWebアカウントではマップで示すことができるようだが、 プールでのラップスイミングは意味がないせいか(屋内プールの場合GPS捕捉できないこともあるが)マップ表示できない。
  • オープンウォータースイムの距離を測るために購入したが、プール練習でも活用できることがわかった。Finis製品ではそれぞれ別の機械が必要になるので、Garminの方が便利である。しかし価格は高い。

2013年4月3日水曜日

練習記録 4/3

スイム 45分

練習のテーマ

  • 45分連続泳(@1.15秒、プッシュオフなし):約3000ヤード(2700m)
  • 加速を維持したときに何が起きるかを観察する。また問題が発生すれば対応する。

練習内容と結果

  • 以下は続けて泳ぎながら意識・観察・修正を行った。
  • 最初の2ラップ(50ヤード):関節を意識してリラックス
  • 次の2ラップ:前のめり感の確認と基準引き上げ→顔で水を押す、入水時角度を45度に
  • 次の2ラップ:安定感の確認と基準引き上げ→水中で手を伸ばすときに肩甲骨を使う
  • 次の2ラップ:スイッチのなめらか感の確認と基準引き上げ→がまんしない手
  • 次の2ラップ:フィニッシュのなめらか感の確認と基準引き上げ→フィニッシュの場所
  • 次の2ラップ:リカバリーのなめらか感の確認と基準引き上げ→肩甲骨を前方移動
  • 加速を意識しながらプッシュオフを入れてストロークカウント
    →結果は14、この後のラップは全てこのときの加速感を維持する。
  • 10分後に左側のみで息継ぎし、効率を上げる。
    →苦しいと感じたため対応(後述)
  • 15分後に左右息継ぎに移行
  • 25分頃にセンサー全体が鈍ってきたため、再び「まあな」の感覚を引き上げてから加速を増やす。
  • 30分頃ターンの際に水を飲み、しばらく咳き込む。
  • 35分頃加速感がかなり鈍ってきたためプッシュオフを入れてストロークカウント。15になっていたため再び「まあな「」の感覚を引き上げてから加速を増やす。
  • 40分頃思考速度が急速に低下。プッシュオフを入れてストローク数を14にして、その加速感を最後まで維持した。


考察

  • 長時間泳ぎ続けたときのまあなセンサーの働き方が当初予想と異なっていた。当初はそれぞれのレベルが下がることを考えていたが、それは10分頃までであり、25分を過ぎるとセンサー全体が機能しにくくなりいずれも感じなくなった。まあなの道具箱を使って強制的に感覚を作る作業を20~25分毎に入れる必要がある。
  • 左側息継ぎを続けると苦しい。より大きな回転、吐くコントロール、吸う時間の拡張、期待値の抑制などいろいろやってみたが時間やスペースを確保しても吸えていない(右側に比べて)のがわかる。今後の課題とする。
  • 中だるみは加速感の違いで感じることができた。加速感が落ちた段階でまあなを引き上げ、入水~手を伸ばす動作を意識することで中だるみを軽減できるが、動作にキレを加える何かを導入することが必要である。
  • 中だるみ期間を除いて14ストロークの感覚をほぼキープすることができた。次回は5分おきにプッシュオフを入れてストロークカウントを行い、加速感の測定精度を上げる。
  • 今回のペースで2倍の時間までは対応可能であろう。次回はディスタンスピラミッドを行い、現在よりラップあたり1ストローク少ない状態で6割程度の距離を泳ぐ方法を身につける。
  • 最終的にはプール練習で、本番の半分の時間(1時間20分)程度続けて泳いでみたい。


練習終了後の気分:7(左側呼吸の問題解決が不十分なため)

2013年4月2日火曜日

練習記録 4/2

スイム 20分

Ritz-Carlton Half Moon Bayにてレッスンの後20分だけノンストップで泳ぐ。米国ではこのRitzでのみレッスンを提供中。サンフランシスコ・ダウンタウンにもホームホテル&プールを確保したい。

チェック内容(20分連続泳:テンポトレーナーなし/プッシュオフなし)

  1. 「まあな」を確認し、感覚基準をさらに上げるために手の入水位置、入水角度、伸ばす方向(深さ、広がり)、頭頂部の位置、両肩の開き具合、リカバリーの肩甲骨、フック&テンションの肩甲骨、フィニッシュの深さや体からの距離など様々なカードを順番に試す。感覚基準確認のタイミングはスイッチとその直後。
  2. 息継ぎを3ストローク毎に変えて、息継ぎ中の加速感の観察。左呼吸は右呼吸に比べて加速感が落ちていることがわかったため、頭頂部の向き(水平方向/垂直方向)、入水した手を伸ばすタイミングと体を回すタイミングの調整、口の位置と向きなどを変えて加速感を観察する。
  3. 加速感を維持しながらテンポを次第に上げ、ディセンディング状態にする。
  4. テンポを維持しながら加速を次第に上げ、ディセンディング状態にする。
  5. さらにスピードを上げて2ストローク息継ぎに変える。入水動作をより丁寧にすることを意識してエネルギーロスを抑える。
  6. ブラインドスイムを導入。3ストロークから次第に増やして6ストロークまでブラインドで泳ぎ、息継ぎ含めて3ストローク目を開けて泳いだらさらに6ストロークブライドで泳ぐ。水平面、垂直面での軸のブレを観察する。


泳ぐ時間に合わせてどの感覚が弱まるのかを調べ、その感覚が弱まる前に手が打てるようにする。近いうちに40~45分程度続けて泳いで感覚と修正プロセスを固める。