2014年9月30日火曜日

10km100往復を3時間で泳ぐ

ロットネスト海峡横断のソロスイムに参加するためには、直近で10kmのレースで完泳するか、プールで10kmを計測する必要がある。また4時間15分という時間制限がある。

先日初島-熱海で11.3km(GPSによる計測)を泳いだが、過去最大の向い潮やチームで泳いだこともあり記録は5時間であり、要件を満たさなかった。そこで今回グアムでキャンプの合間を利用して、50mプールで10kmタイムトライアルを実施した。目標は実泳時間で3時間切り(サブスリー)である。

グアムは天候がすぐれず、朝の気温が25度程度、水温も26度程度の感じであった。

○泳ぎ方

前の週に5時間連続で泳いでいるので、体力に問題ないことはわかっていた。最大の難関は「100m1分48秒ペースで泳ぐ」ことと、「足をつらないようにする」ことである。もし足がつった場合、対処に3分はかかる。熱海では2回足がつって合計8分程度のロスをしたので、少なくとも1分45秒ペ-スに速めることが必要になる。

1500mを速く泳ぐときには50mのなかで3種類の道具を使い、それを繰り返して1500mを泳いだ。今回は練習のときに効果のあった、400mを50mずつ8つの意識で泳ぎ、それを繰り返す方法を採用した。
  1. 入水位置を手前にして前のめり感を上げる。
  2. 入水後手を伸ばすときに前のめり感を上げる。
  3. 10cm遠くでキャッチの形を作り水抱え感を上げる。
  4. 水中の手の軌跡を体から30cmの距離にする。
  5. てこ入れ(力点=肘)
  6. てこ入れ(力点=入水する手)
  7. てこ入れ(力点=リカバリー)
  8. テンポを上げて軽く泳ぐ。
ランニングを参考にして、1500m毎に水分(ハイポトニック飲料)を、3000m毎に水分とブドウ糖+ミネラル+アミノ酸(GU)を摂取した。


○足がつる

最初の3000までは1分42秒ペースで快調であったが、1時間を経過すると足の「つり気配」が現れ、
それとともに意識が飛びがちになりペースが1分44秒にダウンした。また5050のターンを終わった直後に右足土踏まずをつり、直すのに4回かかった。これで3分のロスとなった。

このあとも小刻みな足のつりは頻繁に発生した。最初は足に力を入れることによりつりが発生すると考えて、息継ぎのときのリカバリーのキックを極端に弱めたりしたが、あまり効果がなかった。その後でいろいろ考えた(タイムトライアルでこれは絶対やってはならないのだが、これだけ長い時間冷たい水温のプールで泳ぐ経験がなかったので貴重な実験の場と考えた)結果、手や肘、肩などに力を入れると足が連動してつってしまうことがわかった。

これは熱海のときに、ライフガードのサーフボード?に手が当たって足がつったのと同じ原因である。足がいつでもつるような状態では、体のどこかが緊張するとそれに連動して足がつることがわかった。

このため当初の8フォーカルポイントの仕組みをやめざるをえず、1と2だけ(押す道具)で残りを泳ぐことになった。また足の指やくるぶしなど、軽いつり状態に頻繁になることから、くるぶしの角度を固定して泳ぐ必要があり大きなブレーキになった。

ココス島往復のための練習を始める前は、1500mも泳ぐと足がかならずつっていたので、2時間近く足がつらないで泳げるようになったのは大きな進歩である。しかし本番では6時間以上泳がなければならないので、足のつりの影響を最小限にする方法を考える必要がある。


○サブスリー達成

最後の2500mは休みなしで連続して泳いだ。上記の理由で水中の手で水を抱えることができなかったので、ひたすら押してテンポを上げたが、結果的には1分54秒台までペースが落ちて空回りしていた。今後ペースの落ちない代替手段を見つける必要がある。

結果は3時間7分12秒、補給の時間を除くと(足つりを直した時間は入れる)実泳時間は2時間59分21秒でサブスリーを達成した。

今後の本番に向けての課題は、補給時間の短縮と足つり対策である。特に足つりについては、2時間以上泳がないと症状が出てこないので、練習中に再現して対応することが非常に難しい。

また低温についても対策が必要である。マラソンと違ってからだが暖まる感覚が最後までなく、これが足つりの原因にもなっている。地元では冬に屋外プール(温水だが)で練習する必要があるので、これで慣れることにする。




2014年9月25日木曜日

非常に長く泳ぐときに欠かせないことはフルマラソンと同じ

熱海で泳いで翌日にグアムに移動。最初は出がけに蚊に刺されたか?と思っていた手のひらの湿疹が、飛行機に乗っている間に次第に拡がり、一晩で全身がじんましん状態になった。こんなことはバハマのキャンプに参加して以来である。

最初は疥癬かと思った(バハマのときは医師がそのように判断)ので、シーツを変えて着替えをしたがかゆみは収まらず、人生で初めて旅行先でクリニックを訪れた。先生が皮膚を詳細に観察した結果、ダニが体内にいる状態ではなく、何らかのアレルギー反応であるという結果であった。最初は寝具のダニを想定していたが、この1週間で5種類ベッドを変えているので特定できない。

最後に思いついたのが、泳ぎながらチクチクしていた「ちんくい」(甲殻類の幼生)である。くらげよけローションは吉田コーチのアドバイスに従い二度塗りしていたが、このローションはちんくいには効かない。小さいためウェットスーツや水着の中にも入り込むので、サーファー泣かせでもあるらしい。

かゆみにもんどりうちながら朝8時にヒルトンにあるクリニックに電話したところ、9時でOKとのことで速攻で行き、ステロイド内服薬と抗ヒスタミン剤スプレー、かゆみを抑える入浴剤をもらった。クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険が適用され、しかもカード会社への確認や申請書の作成など全てクリニックが手続きしてくれ、支払いも行わないでよい。海外旅行して30年、クレジットカード使って25年になるが、こんなすごい世界があるとは知らなかった。今後お客様にもこのクリニックを推奨医療機関として紹介することにした。

ステロイドを1回飲んで午後には新規の発疹がなくなり、夜にはかゆみもほぼ収まった。行かなかったときのことを考えると恐ろしい。


海外旅行傷害保険対応医療機関利用時の注意

カード付帯保険であればクレジットカードは必須。医療機関がカード会社に保険適用可能かどうかを問い合わせるので、日本の営業時間がベター。パスポートは必須。自動化ゲートを使用した場合は出国歴が残らないので、チケットの半券を持って行くべき。そこまで医療機関から知らされていなかったので半券は持参しなかったが、たまたまあったクレームタグでOKが出た。

海外旅行傷害保険の手続きや詳細はカード発行時の冊子に含まれているが、そんなものをいちいち持ち歩く訳はないので、カード会社のWebサイトから説明のPDFファイルを入手してスマートフォンやクラウドに入れておいた方がよい。傷害の事由により必要な書類が異なるので受診前に書類作成の可否や費用を確認すべき。

以上備忘録を兼ねる。

スタートは速いテンポにするが心拍数は上げない

今回の初島熱海横断泳はチームと同伴水泳ということで、私がみなさんのペースに合わせておよいだ。みなさんの1500mプール泳のベストタイムは男性が1500m30分台前半、女性が30分台後半である。

最初のうちはエネルギー配分が読めず慎重な出だしとなり、みなさん普段よりもテンポが遅かった。私は普段の練習で1.15秒を中心値として±0.15秒で泳いでいるのだが、1.30秒のときよりもかなり遅く感じたので、1.50~1.60秒ではないか。

このため伴泳が交替する度に、泳ぎ終わった人に技術アドバイスをしながら、全体的にテンポを上げるようにお願いした。これは減速-加速を繰り返すとそれが疲労や劣化の原因になるためである。

入水して伸ばす手に体重を乗せると、確かに滑って気持ちがよい。ただし滑る状態を作るためにより大きなエネルギーを必要とする。大股で走ると滞空時間が長くなるので気持ち良いが、滞空時間を長くするために足で地面を蹴らなければならないのと同じ論理である。

最初心拍数を上げてしまうと、緊張による上昇要因もあるため下げることがほとんど不可能になる。そうすると高い心拍数のままとなり、持久力勝負になってしまう。速いテンポで軽く泳ぐことで、体を慣らす必要があるのはランと同じである。そうすれば持久力に依存せず、劣化を防ぐことができる。

どこまで強度を上げられるのかを知る

今回は過去最強の潮の流れから脱出する必要があり、途中私一人で30分強泳いだ。体が大分冷えてきたこともあり、サンタクルーズの水温16度の中で3.2km泳いだときのペースを思い出して泳いだ。

最初の一巡のときを思い出し、同伴泳のときに休めばよいと思っていたが、ソロ泳のあと3巡もすると男性陣に追いつかなくなってきた。シンクロはあきらめ、追いつくために自分のテンポで泳ぎ出す。

さらに4巡目ではドラフティングもおぼつかない状況になってきた。これはマラソンの30kmの壁に相当する。壁の原因としていくつかの書籍では
  1. 糖分不足
  2. 乳酸過多
  3. 筋力低下(心肺機能の低下よりも著しい劣化)
を挙げている。1の糖分不足については、今回はフルマラソン並の運動時間である5時間を想定していたので、フルマラソンの準備と同じように手製のやわらか餅(加工せず常温で食べられる)を作成して熱海に持参し、朝食の前後に食べていた。泳いでいる間空腹感はほとんどなく、また60分おきにGUを摂取していたので脳もブドウ糖不足にはならなかった。

2については、私の普段の泳ぎであれば心拍数は120を越えないので乳酸も過剰にならない。
しかし今回はソロ泳のときに心拍数がかなりい上がった感覚があった(130近く)ので、後半の失速の原因になったかもしれない。

3についてはマラソンのときに痛切に感じた。2を避けるため低心拍の走りばかりを練習していたので(棄権を避けるためにやむを得なかった)、筋力を上げるトレーニングは行わず、それが30km以降影響を及ぼした。スイムも現在は距離を伸ばす練習が中心で、筋力を上げる加速練習はほとんど行わなかった。

今後2月の本番に向けては、距離の練習を維持しながら、筋力を上げる加速練習を積極的に行うことが必要である。

環境に合わせて泳ぎを変える

グアムでは流れが逆、順、横のときにそれぞれ泳ぎ方をどのように変えるかを練習する。ところが横断泳では、「潮」や「うねり」への対策が必須となる。マクロ的視点が必要な潮の流れ、ミクロ的視点が必要なうねりは、マラソンで言えば大きな上りや下りと小さな上下の組合せである。OWSでは大きな上りや下りが全く見えないか、15分ぐらい泳いで前後を確認してショックを受けるかのいずれかになるので、船上のコーチや監督、さらに船長のアドバイスにより早めに判断すべきである。

一方うねりは予測可能であるため、サイティングや息継ぎのタイミングをうねりに合わせて決める場面が出てくる。うねりのピークでサイティングしても下りたときには体が回っているときが多いので、ピークとボトムの両方でサイティングすることが大切である。

何を見るのか

ブイではなく船について泳ぐ、あるいはライフガードの方について泳ぐというは別の技術が必要になる。船の右側、直径10m圏内に留まるためには、サイティングで何を見るかが重要である。

水上で舳先を見る、水中ではしごを見る、ライフガードのボードを見るなどいくつかのバリエーションを持つ必要性を感じた。

一方で船は泳ぎ手を阻むことができないので、泳ぎ手が我が道を行きやすい。泳ぐときは前方の何を目安にするのか、見えるときには決めるべきである。今回は常に熱海側が見えていたので、前方に目安を作って基本的な方向とした。

以下続く。

2014年9月23日火曜日

初島-熱海12kmを泳ぐ

ロットネスト海峡横断練習の一環として、海人くらぶさん主催の初島-熱海12km横断泳にTIスイマーの方達と共に参加した。

○初島と熱海を横断すること

初島-熱海横断は日本のマラソンスイム(10km以上)の元祖であり、公式大会(初島・熱海間団体競泳大会)大正15年から開催されている。ただしこの公式大会は30組限定、3人が同時に4時間以内に泳がなくてはならないという厳しい条件のため、なかなか参加することができない。

そこで海人くらぶさんが地元の株式会社ソリクさんと提携し、一般の方(海人くらぶ会員)でも気軽に参加できるようにしたのが初島-熱海横断泳で、6年前よりスタートした。

運営の関係上数人で交互に泳ぐリレー泳が基本で、必要がある場合は途中でスイマーを引き上げて船で先に向かう。時間制限で途中棄権することなく最後は全員でゴールすることができ、これは非常に良いアイディアだと思った。

○天候

当初は台風16号やその影響による雨が心配されたが、結果としては気温27度の晴天で、絶好のOWS日和であった。ただし潮の影響が大きく、過去6回の中でも一番きつかったというのが運営チームリーダーである株式会社ソリクの八代さんのコメントであった。

○チーム

私がソロで泳ぎ、浅川さん、森本さん、市丸さん、笹原さんがチームで泳ぐという構成である。森本さんは琵琶湖18kmリレーに参加、市丸さんは湘南2.5kmに参加したばかりでOWSの感覚が維持できていたのかもしれない。常に私と誰かがシンクロして泳ぐというやり方で行った。

海人くらぶの大貫さんがマネージャーとなり乗船して頂いたので、非常に心強かった。また船一艘につきカヤックのライフガードが随行するので、コースアウトする心配もなく、ペースを保つことができた。

○12kmを泳ぐ

前半の30分は、うねりは大きいものの順調であった。ところがそこから1時間程度は潮の影響でスピードが3分の1~4分の1となり、非常に厳しい状況になった。私は泳いでいて後ろも見なかったのでわからなかったが、船上の人たちは初島が全然遠ざからないのでかなり焦ったそうである。

そこで体も冷えてきたのでソロだけで30分泳がせてもらった。このときは2マイルレースを想定したかなり速いペースで泳ぎ、この逆向きの潮の流れから脱出することができた。

ココス島往復で泳いだ2時間半を超えると、未知の領域である。チーム泳者も慣れてきたせいかテンポやスピードがアップしたので、ラクにシンクロすることができるようになった。シンクロのタイミング、船やカヤックとの適正な間隔への誘導、サイティングなどやることが忙しくて気を緩めることがなかった。

3時間を超えたあたりからわきの下が擦れて痛み出した。ボディグライドを塗っていたが、足りなかったようだ。途中の補給でお願いしようと思ったが、補給のときには忘れてしまい、後でひどくなった。

途中で2回足をつった。1回目はカヤックにリカバリーの手が当たったショックでつり、2回目は泳いでいて自然につった。顔を水につけて片手で足の指、もう片方の手でかかとを支え、足の角度を少しずつ変えて行くとふくらはぎのけいれんが治まる場所がある。その角度をでしばらく固定すると、泳げるようになる。これは新たな発見であった。

後半1時間半はかなりスピードダウンした感じである。一方チームの人たちは休憩十分、やる気満々なので引っ張ってもらうことが多かった。非常に助かった。

最後の10分程度は全員で泳ぎ、ビーチでゴールを迎えた。感動の一瞬であった。時間は私の到着時間で4時間58分であった。潮の流れが良ければ4時間半で行けたであろう。

○技術的な見地から


  • うねりへの対応:うねりの山に達したときに、からだがコマのように回転しやすくなる。方角が完全に変わってしまうので、その後にサイティングして方向を確認する必要がある。
  • 左側呼吸必須:船について泳ぐ場合、船の構造上右側で泳ぐことになる。船との間隔を維持するためには左側呼吸が必須である。苦手な左側呼吸をあまり使いたくなかったので、左側を見てから右で息継ぎしていたが無駄な動きが多く疲労の原因となった。口が水の中に入らない左側呼吸を練習する必要がある。
  • 頭が高い:船やカヤックとの間隔を確認するためにサイティングを頻繁に行ったが、頭の位置が戻らずそのままになっていた。ビデオを見るとかなり頭が高い状態である。サイティングの頻度を再検討する必要がある。
  • 乳酸がたまる?:後半は水抱え感が激減して、手がこんにゃく状態になった。これはランの足が棒になる状態と同じなのか、またその原因が乳酸なのかは今後の研究課題である。
  • 足のつりの防止:ほとんど足を使わなかったが、シューズを履いていたのが足つりの原因かもしれない。途中でシューズを早めに預ければよかった。また足を使わないことで足の位置が下がっていたことは実感していたが、足を上げようとすると足つりの原因になりそうだったので下がりっぱなしにしていた。体幹で引き上げる技術を磨く必要がある。

○泳いでみて

前日の説明会で、運営責任者の八代さんが「いろいろな人の協力がないと完泳できない」と最初に強調されていたが、まさにその通りだと完泳して強く感じた。小さなスイマーとの距離を維持しながら大きな船を操縦しなければならない船長の方達、休憩や補給もなく、濡れて冷えた体のままスイマーに辛抱強くつきそうライフガードの方達、状況を常に監視しながら、的確な指示を出すマネージャーの方達、そして今回一緒に頑張ったTIスイマーの仲間達、このような人たちが一体となってイベントが成立すること自体が、ものすごく貴重なものなのだと痛感した。

マラソンでもそうであったが、今回も泳ぎ終わったときに自分自身に対して何か特別な感情は起こることはなかった。むしろ運営をサポートしてくれている人たちの「おもてなしの心」に大変感動したのである。マラソンや遠泳大会、トライアスロンレースに参加する人たちがやみつきになるのも、大いに理解できるようになった。

なお当日夜から翌日にかけて、フルマラソンでも経験のなかった筋肉痛を体験した。手首、肘、肩、首、背中、腰、ふくらはぎとほぼ全身である。泳いで筋肉痛になったことはないが、計算すると2万ストロークは手足を動かしているので仕方ないのかもしれない。


GPSに基づく泳路(約11.3km)
(左から)浅川さん、笹原さん、市丸さん、竹内、森本さん



2014年9月13日土曜日

技術の積み重ねで加速する

前日はインディアンサマーの続きで、9時の時点で気温が25度を超え、久々に「やりたくない気分」全開であった。しかもスイムでは、こちらが縦に泳いでいるのを無視するかのようにご婦人がプールを横に使ってウォーキングを始め、ぶつからないように泳ごうとするためほとんど集中できなかった。ランの疲れもあり4000ydsで中断し終了した。

ラン:7.6km 57分

いつもより30分早めたことで、気温は21度となんとか走れる環境になった。最初の1kmは心拍数135を超えないようにそろそろと走り、半分までは140以下、後半は145近辺を目標にした。結果は前日よりも1kmあたり20秒ペースが速かったが、走っている感覚では前日の6~7割程度のきつさであった。

スイム:4400yds

これまで400ヤード×10セットの練習では、1回の400の泳ぎ方を50ずつに分けて1つの意識に集中して泳ぐことで間延びしない練習を行うことができた。今日は発展形として、50ずつに分けて1つの意識に集中し、そのときに得られる感覚を維持しながら次の意識を「加える」ようにした。具体的には、
  1. 入水場所を確定する。前のめり感を最大にするとともに、入水後の滑り感を増やす。前のめり感を得る結果、下半身が浮く感覚を得る。
  2. 入水場所を維持して下半身が浮いた感覚を得ながら、入水後の肘を素早く伸ばす、あるいは体幹の回転のキレを上げて加速感を得る。
  3. 入水後の加速感を維持しながら、手を伸ばすときにわきの下を使ってさらに遠くに手を伸ばし、キャッチの型で水を抱える。このときの手の平にあたる水の感触を得る。
  4. 入水後の加速感や手の平の水抱え感を維持しながら、肘を曲げることで水中の手の動線をからだに近づけ、できるだけ遠くまで水を押す。からだの下を手が通るときの水抱え感を感じる。
  5. 入水後の加速感→手の平の水抱え感から肘を加速することでからだの下を手が通るときの水抱え感を増やすとともに、からだが前に進む加速感を得る。
  6. 入水後の加速感→手の平の水抱え感が得られる瞬間に入水の手を前方に加速し、5の水抱え感やからだが前に進む加速感を増やす。
  7. スイッチのタイミングを6からずらして、5の加速感とリカバリーで手を前方に動かす加速感とを一致させる。
  8. 全体をゆるやかにつなげることで、それぞれ同じ感覚を得ながら投入エネルギーを減らす。

意識を一つに集中するだけでなく、そのときに得られる感覚を覚えておく必要がある。次の意識に切り替えるときには、その感覚を維持する前提で次の意識に取り組めばよい。

また2つのことを同時に行うことはできないので、意識するタイミングをずらすことも必要である。手を入水後に加速する→キャッチの型を作る→リカバリーまたはスイッチと連動して水中の肘を加速して水を後ろに押す、は時系列で発生するため、それぞれを意識することが可能である。

このように技術を積み重ねることで、最後のテンポ1.00秒を除いてディセンディングで(ペース1分35秒~1分26秒)泳ぐことができた。またペースもこれまでより2~5秒速くすることができ、ターゲットテンポ1.05秒では1分26秒台で泳ぐことができた。


練習後の気分:9(仮説を検証することで得たい成果が得られた)

2014年9月11日木曜日

泳ぎの基本単位を増やしてみる

プチ低温スイムの予定であったが、9月恒例の残暑で100度越えし、朝も72度と空気が冷たくなかったので中止。

ラン:7.6km 58分

3日ぶりのせいか、気温が高いせいかわからないがいきなり100%越えが1km続いた。後半は通常に近づいたが、それでも全体的に高めで150程度が半分以上であった。

スイム:4400yds 68分

テーパリング期に入ったので、量ではなく質を高めることにする。これまで300を基本単位としていたが、これを400にするとどうなるのか観察した。焦点がボケないように、50毎に以下のようなテーマを設定した。テンポは1.15秒~1.30秒~1.00秒。効果はストローク数で測ることにした。
  1. 入水場所と息継ぎの軸の固定化
  2. 入水前の肘の高さを上げることによる入水後の加速増加
  3. キャッチ位置を遠ざけることによる水中軌跡の延長
  4. 水中でラクに素早く手を動かすための手とからだの距離と前腕の向き
  5. てこの原理を使った水中の肘の動きの加速
  6. 入水して前に伸ばす手を力点とした水中の手の加速
  7. リカバリーの手の勢いを力点とした水中の手の加速
  8. リラックスしてタイミングを合わせる
10×400@1.15-1.30-1.00秒
これまでより100伸びたが、50毎に意識を変えて集中したこともあり長さは感じなかった。それぞれの400において、全く同じ順番で地道に一つずつ意識してカイゼンした。
ストローク数で見ると、テンポが遅いときは6が有効で、テンポが速くなると7の方が効果が高くなる。

最初のテンポ1.15秒は6分30秒であったが、戻りの1.15秒では6分7秒、レーステンポの1.05秒では5分53秒まで上げることができた。意識を一つに集中して、正しい動作を行う感覚が得られれば結果(タイム)がついてくることが実証できた。

練習後の気分:8

2014年9月9日火曜日

さらに長く泳ぐことで何が起きるかを観察する

スイム 9000yds グロス2時間29分、ネット2時間22分

一昨日の3時間30分ランに続いて、2時間30分スイムを行い初島熱海横断泳のピーク練習とした。
テンポ1.05秒、16~17ストローク維持、1500ずつで給水、3000ずつでGu摂取。

○意識を集中する戦略

今回はSwiMP3で音楽を聴きながらであったが、意識を以下のように集中してみた。
  • 最初の100はテンポの最適化。入水位置を中心に水上の動作を調整して、ラクにテンポに合わせる泳ぎにする。
  • 次の100は水中軌跡の最大化。手の平に水圧を感じながら手をできるだけ長い距離動かす。テンポは遅れても構わない。
  • 次の100はてこを使った投入エネルギーの最小化。てこの支点を水中の肩や体軸など変化させながら、水中の手を単体で動かしたときよりも速く、ラクに動かせるようにする。
この300のセットを5回繰り返した。結果としては前回の7500よりも、意識を集中させることや泳ぎをカイゼンすることができた。

特にメリットを感じたのは、「繰り返し同じことを意識する」点と「100だけ意識する」点である。300おきに同じことを意識するので、前回との比較ができるようになる。疲れによる劣化や肩の痛み、動作が緩慢になるなどのマイナスの変化が非常にわかりやすかった。

また100だけ意識することにより、途中で意識が飛んだり別のことを考えても、残りの距離が少ないので意識の区切りがつきやすい。残り50だけ、残り25だけ再び同じ意識で泳ぎ、次の100は新たな意識で泳ぐ。

1分36秒ペースでスタートして、6回の平均は1分35秒と前回設定した目標通りであった。

○課題

1本目でわきの下が擦れてきたのでBody Glideを毎回休憩時に塗った。本番の海水はしみるので、休憩毎に塗り、擦れないようにしなければならない。

前回感じた肩の張りは、今回も5本目、6本目で顕著であった。足と同様で、乳酸が溜まって動きが急に悪くなる感じである。テンポも遅れがちになるので、テンポなしで泳ぐ場合には意図的にテンポを上げる必要がある。また肩甲骨を使って腕全体を前に送る意識が効果がある。

今回は6本目で足がつりそうであった。スナップを極力弱くし、ターン後のプッシュオフもできるだけ緩やかに行った。昔は1500も泳げば足をつっていたので、現在足がつらずに泳げるのはランの効果かもしれない。

ストローク数は全部で6500超。終わった後肩甲骨の付け根を押すと痛む。


練習後の気分:10(ペース目標達成、距離も十分)

2014年9月7日日曜日

のべ心拍数による練習

ラン 27.5km(3時間33分)

前半心拍数140未満、ペース7分20秒
中盤心拍数145未満、ペース7分40秒
後半心拍数155未満、ペース8分
消費カロリー:1683

水泳の平均心拍数は100~110程度のため、ランの75%程度である。のべ心拍数で考えるとランの時間の33%増し=水泳で泳ぐ時間と考えることができる。

3時間30分×1.33=4時間40分で、初島熱海横断泳の時間をカバーすることができた。

2ヶ月前に同じ距離を走っている。比較してみると、
  • 前回は最初の5kmは6分40秒台、心拍数は150超であった。今回は7分20秒台、心拍数は139である。
  • ペースが逆転するのが15km以降である。前回は17km以降から8分台になったが、今回は22kmまで7分台を維持することができた。
  • 前回は23kmから歩きが入っているようである。特に残り2kmは主に歩き、ときどき走っている。今回は歩かずに最後まで走ることができた。
  • 全体のタイムは今回の方が4分速かった。
  • 前回は6月のグアム-日本出張、および1500mの大会の直後であったので、ほとんど練習できていない。今回は3.2kmからスタートして、毎日10km走っている。
完走できた理由としては、1ヶ月以上にわたりランを練習しているのに加え、半分の距離まで心拍数を140に抑えていたことが挙げられる。今回足は重くなったが、棒にはならなかった。痛みで走れないという状態は発生しなかった。

走った直後に400yds泳ぐ。水中で泳いでいると、本当に軽く感じる。それまで重力に逆らって運動していたことがよくわかる。その後カイゼンメリハリのためのドリル組み立てを行い終了。

練習後の気分:9(やはり水泳は気持ちがよい。それまでは5だったが、最後の400を泳いで9になった。)


2014年9月6日土曜日

透明度の低い環境で泳ぐ

プールとOWの違いはいろいろあるが、泳ぎやすさ・泳ぎにくさの点では「透明度」は大きな要因となる。今日は透明度の低い環境で泳ぐことで23日の初島熱海横断泳に備えた。

・OWS シャドークリフ 30分

イーストベイに22年、サンラモンに4年住んでいて、車で20分足らずのところにOW経験ができる場所があるとは知らなかった。これまでは40分かかるデルバレ湖に行っていたが、スイマーがガラガラヘビに噛まれたと聞いてやめていた(トライバレー地域はガラガラヘビが出るので有名)。蛇は人間より泳ぐのが速いそうである。

シャドークリフのビーチはボリス湖という小さな湖の脇にあるが、はっきりいって巨大な池である。夏は乾期であり雨や流入する水もなく、汚染度も高い。毎週発表される大腸菌の数のレポートを見て泳ぐかどうか決める必要がある。8月上旬は遊泳できなかった。

水温は期待外れで高かったが、透明度は1m程度である。しかし藻が水面近くまで茂っているので、見えない方がよいという面はある。以下は透明度の低い水で泳ぐ手順である。

  1. 透明度が低いとわかったら、まず「あきらめる」。見えないものは見えない。壁はないので激しくぶつかる心配はない。
  2. 前に伸ばしている手が見えるか確認する。見えれば幸せであると思う。ただちに手の深さ、キャッチの型、プルの軌跡など水中の手の動作観察を集中して行う。
  3. このように泳ぎの観察ができれば、落ち着いて泳ぐことができる。次に息継ぎのときに頭頂部が水面に来るようにする→頭を寝かせる。無意味に頭が上がる状態を避けるためである。
  4. サイティングの頻度が高くなるのはしょうがないとあきらめる。下が見えないので、本能的に前を見たくなる。ただしサイティング目的のサイティングは3回に1回程度にして、あとはサイティングしたような気がするだけのプチサイティングにして、首の緊張をとる。前を見ているという安心感を持つのが目的である。
  5. 慣れてきたら頭を突っ込んで泳ぐ。思い切って頭を突っ込むことで、頭が上がりがちな状態を逆に認識することができる。4~8ストロークは突っ込んでいても問題ない。この間は息継ぎもしなくてもよい。
OWSではさらに「温度差」にも注意する必要がある。突然冷たくなるときがあるので、そのときにあわてないようにする。今日もかなりの温度差があった。

温水と携帯シャワーを忘れたが、公園の水シャワーが温水のように感じたのでおそらく水温は高くなかったのであろう。

OWS対策としては、日本に行くまでに地元のプールで「やや低温」状態を体験する予定である。気温15度、水温22度で90分泳いでみる。



2014年9月5日金曜日

泳ぎの最適化プロセス

ラン:10km

前日の反省から、特に上り坂におけるイーブンペースを心がけた。

上り坂ではからだの傾きを増やそうとして背中が丸くなる。そこで骨盤のクランチ、および骨盤から30cmまでの背骨の直立を意識することで背中を真っすぐにし、身体を前傾させた。姿勢を変えると足が地面を押す感覚が増える。結果として心拍数を140台で抑えながら、上りで目標ペース(7分30秒)より速く走ることができた。

全体としてはインターバルトレーニングをした前日と同じタイムであった。運動後の疲れは圧倒的に今日の方が少ないので、効率の良い練習であった。

スイム:3400yds

前日のネガティブ鍛錬モードへの反省から、3000のテンポピラミッド練習の質の向上を目指した。
テンポピラミッド練習の目的はそれぞれのテンポにおける泳ぎの最適化である。そこでこの最適化のステップを3つに分解した。
  1. テンポの最適化:テンポに合わせた無理のない動き、ラクな動き
  2. 水中軌跡の最長化:水中の手の動きの軌跡を長くし、滞在時間を増やす
  3. 投入エネルギーの最小化:各レバレッジが最大となるポイントや動かし方

1.テンポの最適化(100yds)

設定したテンポに合わせた手の動きだけでなく、よりラクに合わせるための手の動かし方を試す。
全行程において水上の手の動きにフォーカスする。最初の50で入水場所を固定化する。次の50でフィニッシュの場所を決め、ラクに動かせる水上の手の軌跡を決める。

目標はビープ音に合わせて動かすのではなく、手の入水直後にビープが聞こえるように余裕を持たせた動きをラクに行うことである。

2.水中軌跡の最長化(100yds)

泳ぎの最終的な推進力は手で水を後ろに押すことにより生まれる(作用反作用の関係)。仕事量は力×距離なので、推進力を最大にするには力を加えてその距離を伸ばせばよい。

全行程において水中の手の動きにフォーカスする。最初の50ではキャッチを始める場所を遠くすることで軌跡を伸ばす。次の50ではからだの下を通る手の軌跡をからだに近づける一方(軌跡は短くなるが速く動かすことができる→仕事量は増やせる)、プッシュの位置を下げることで軌跡を長くする。

最長化過程において水上の動きを軽く、短くすることでテンポに合わせるようにする。しかしテンポより動きが遅れてもあまり気にしない。次のステップで全体を最適化する。

3.投入エネルギーの最小化(100yds)

2の軌跡を実現するために、てこの原理を応用して他の動作を意識する。最初の50では肘の位置と軌跡を意識する。肘を動かす結果手の平に水圧を感じながら手が動くようにする。次の50ではスイッチ動作で入水側を力点、水中のキャッチの手を作用点とする。またスイッチ後に伸ばす手の動きを力点、水中のプッシュを作用点とする。

まとめると以下のようになる。

10×300@1.15-1.30-1.00秒
50:入水場所を確定してテンポに合わせる。
50:フィニッシュ位置を確定してラクにリカバリーし、テンポに合わせる。
50:キャッチの場所を遠ざけて水中軌跡を伸ばす。
50:水中軌跡をからだに近づけ、プッシュの位置を下げて水中軌跡を伸ばす。
50:肘を意識して水中の手を動かし、より大きな力を得る。
50:スイッチ動作や手を前に伸ばす動作を意識して水中の手を素早く動かす。

ピラミッド練習の結果としては、
  • 前半は大きな変化がなかったが、後半はがんばった感じを持たずに速くなった。
  • 全てのラップにおいて異なるタスクを用意したので、数え間違いがなくなった。
  • 忙しくしているうちに300が終わる。
意識の集中状態が続いたまま練習を終えることができた。プロセスをまとめるにあたり他の練習が阻害しないように本日の練習はこれで終わりとした。


練習後の気分:10(新しい考え方の発見)


2014年9月4日木曜日

ネガティブな鍛錬モードに入ったときの対処法

ラン:10km

通常通りのペース配分。残り2km地点からインターバル練習を取り入れた。30秒高速(5分30秒ペース)、30秒イージーを繰り返した。心拍数は160まで上がるが、加速のための筋肉の緊張や骨盤を回転させることによるストライドの増加など、スピードアップに活かせる道具を再確認することができた。ただしこの練習が後で問題になる。

スイム:5000yds

通常通りの練習。2500あたりから倦怠感が生じ、意識が集中できなくなる。3500を越えたあたりから泳ぐ気力もなくなる。7500を泳いだときには感じなかった感覚であり、フルマラソンの40km地点で感じた感覚と似ている。

自分が意識をコントロールできているときは、姿勢や動作の状況を把握することができ、現状に対して何をすべきか脳が考え、からだに意識させることができる。しかし疲れて意識が集中できなくなると、からだが「それなりに」動いて量をこなすモードになる。これを「ネガティブな鍛錬モード」と呼んでいる。筋肉はそれなりに鍛えることができるが、意識のコントロール下にないので技術としての上達は望めない。

練習する度に上達することをコミットメントしているので、ネガティブな鍛錬モードに入ると上達が期待できないため普通は練習をストップする。しかしマラソンスイムや20kmスイムとなると、このモードに入ってからどのように立て直すか自体が技術習得になるので、今回は敢えて練習を続け、さらに加速インターバル練習も行った。その結果、

  • ネガティブな鍛錬モードに入ると水しぶきが多くなる。
  • その他に空回りや増える、息継ぎで頭が立つ、リカバリーの肘が低くなるなどの特徴がある。
  • ネガティブな鍛錬モードに入ったら、まず頭頂部を水面下に置いて前のめり感を上げる。
  • 次にスケーティング姿勢でわきの下を伸ばしてななめ姿勢を安定にする。
  • さらに入水場所を一定にして入水動作を丁寧に行い、なめらかさを増やす。
  • これらを実施することで加速の上げ方を思い出して実施することができる。
というように、「まあな」を復活させるように丁寧に泳ぐ(スピードは気にしない)ことで、その後加速を加えてスピードアップすることができることがわかった。

ランのインターバル練習は重要であるが、スイムに大きく影響するので2月までは中止する。残り2kmあたりで段階的に心拍数を上げる(ペースを上げる)方法に切り替える。


練習後の気分:4(ヘロヘロ)

2014年9月3日水曜日

速いテンポの練習で気をつけること

ラン:10km

ペース7分30秒、心拍数は前半130台後半、後半140台。1時間15分で予定通り。上り坂が随分ラクに感じられるようになってきた。心拍数も150まで行かない。長距離泳をシミュレートするのに良い状態になっている。

スイム:5000yds

・アップ:400
・テンポピラミッド:10×300@1.15-1.30-1.00
・ディスタンスピラミッド:3x500@1.05,1.00,0.95
・イージー:100

テンポピラミッドはテンポ1.15秒でスタートしてペース1分40秒と遅かった。ストロークの軌跡を最大化することを意識してストローク数を2減らしてテンポ1.30秒でペースを1分36秒まで上げた。

ここからテンポ1秒でペース1分30秒を切ることを目標にして、テンポアップフェーズの泳ぎを組み立てた。
  • テンポダウンで得られた加速は維持したい。キャッチの型やプルの型を意識し、手首を締めることで加速を維持する。
  • テンポを速くするときに手前でフィニッシュしてタイミングを合わせるが、手首の締めを維持することで最後まで水を後ろに押す。
  • リカバリーを急ぐ必要はない。振り回すと入水後の手が伸びたままになって、キャッチの型が作れなくなる。
  • テンポを速くするに従い入水する場所を遠ざけることで、リカバリー所要時間や水中で手を伸ばす時間を短縮する。
  • テンポ1.05秒でもニューパラダイムにはしないでみる。
テンポ1.05秒、テンポ1.00秒でいずれも1分30秒を切るペースで泳ぐことができた。ニューパラダイムにするとストローク数が増えてしまうが、今回は16~17で泳いで加速を維持することができた。

ディスタンスピラミッドではテンポピラミッドで得られた「速いテンポでも伸びる泳ぎ」をさらに強調するための意識を磨いた。目標は最初の50のタイム+1秒で各50を泳ぐことである。テンポ1.00秒でも劣化せず目標を達成した。ただし0.95秒は加速ができないと判断して、テンポに合わせるためのなめらか感だけを意識した。

練習後の気分:8(予定通り10km+5000をこなせた)

2014年9月2日火曜日

長く泳ぐことで何が起きるのかを観察する

心肺機能の強化を目的として、日曜日は20kmを走った。ペース7.5分/km、2時間35分、心拍数は前半140以下、中盤145以下、後半150台である。足が棒になったり、膝やくるぶしが痛くなったりすることもなく歩かず完走できた。やはり心拍数により厳密にペースを調整する必要がある。

スイム 7500yds(5×1500)、ネット2時間2分

9月23日の初島熱海横断泳(12km)に向けて、仕上げの練習に入る。今回は2時間超を泳ぐことにより何が起きるのかを観察した。休憩は最長45秒、休憩時ハイポトニック飲料を毎回摂取、3000経過時にGuを摂取した。

テンポは1.05秒、17ストロークを無理しない形でキープすることを目標にした。

当初はSwiMP3で音楽を聴きながら泳ぐ予定であったが、泳ぎ始め直前に電源が切れてしまったため初めて音楽なしで長時間泳ぐことになった。

音楽がなくなり、キャップのずれも気にならなくなったので意識の持続が可能になった。そこでてこを考え、水中の手を作用点とした場合に、力点や支点を移動させながらエネルギーの効率的な利用を考えた。

4500までは何も起きなかった。前回の6000泳では4500の段階で肩が石になる感覚があったが、今回はわきの下が若干こすれる程度で他に問題はなかった。

4本目には水抱え感が甘くなってきたので、手首の締めを意識して水抱え感を復活させた。ただし5本目になって手首が痛くなってきたので、「撫でる」意識に切り替えた。

肩については4本目後半から疲れを感じてリカバリーが平たくなってきたため、リカバリーで肩よりも肩甲骨を伸ばすタイミングに集中してリカバリー軌跡を水面から遠ざけた。この結果入水時に落差が生じて入水後の加速がラクになった。

足もつらず、痛みも極端な疲れもないまま7500を完泳した。ペースは平均1分38秒で、3~5本目は同じであった。ラクなペースなので距離による劣化は起きないが、壁のないOWSで3%のスピードダウンを考えると10kmサブスリーぎりぎりのペースである。

次回のLSDスイムでは、1分35秒ペース、1500yds23分45秒をキープして6本泳ぐことを目標にする。また空腹感があると泳ぎに集中できなくなるので、3000毎(約45分毎)にGUを摂取する。

一昨日の2時間半ランと今日の2時間スイムの消費カロリーは1200kcalで同じ。同じカロリーなら2時間スイムを選択する。


練習後の気分:10(目標は達成した)