2013年5月7日火曜日

練習記録 5/7

スイム 75分

練習のテーマ

  • テンポ0.95秒の持続
  • キャッチ&プルの「型」づくり:うまくできたかどうかの判断基準

練習内容と結果

  • FPスイム1000@0.95秒
  • 型にはめる意識だけで泳ぐ。
  • 前日の軌跡(水面下40cm)のFPがうまく機能して、0.95秒のテンポには100泳いで合わせられるようになった。 
  • 疲れてくると入水後のコントロールが甘くなり、結果として重力に頼って入水後の手の位置が深くなる。入水直前に肩甲骨を伸ばしてさらに遠い入水を心がけないと、このテンポで軌跡をコントロールすることができない。
  • 肘を伸ばした直後にキャッチを始めるが、疲れてくると開始タイミングが遅くなってプッシュ優位になる(これまでの泳ぎ方)。1秒以下のテンポでは合わせられないので、「入水直後にキャッチ」をこころがける。
  • タイムは15分で、昨日より30秒縮めただけでなく2週間前のタイムトライアルペースになった。全てオープンターン、加速も考えていない状態で、速さを意識したときと同じスピードで泳げるようになった。
  • テンポ&ディスタンスピラミッド4x(50+100+150+200)@1.10, 1.05, 1.00, 0.95sec
  • 50-100-150-200は全部で500となり、3本も泳げばかなりの運動量になる。そこで最後のセットは最も速いテンポでのがまんくらべ状態になり、実際の長距離で発生する動作の甘さや意識のぼやけを体験するよい練習となる。
  • 各セット、各ラップともプッシュオフ後の第2ストロークで入水を水面際まで浅くすることで、キャッチ&プルをやりやすい手の位置と姿勢にする。これまでは最初深めに入れてバランスを最初にとっていたが、必要ないことがわかった。むしろ多少下半身が沈んでいる方が入水が浅くなりやすい。スピードが上がれば下半身は自然に浮いてくる。
  • キックはいらない。放っておく。(動かさないのではなく、意識をしないだけ)
  • 型にはめることだけを意識して、その他は全てリラックスするようにした。この結果1分20秒を下回るペースを続けながら、筋肉を使っている意識はあまりなかった。
  • ドリル 10x25+5x50
  • まず片手ドリルで入水からキャッチまでの動作と形を目視しながら練習。半分ドリル半分スイム。
  • 次に片手でプルからプッシュまでの軌跡を目視しながら練習。半分ドリル半分スイム。
  • 次の両手ドリルでキャッチからプルまでの動きを確認して半分スイム。
  • 最後の両手ドリルは非常に効果があった。これまで「フック&テンション」と意識していたものが感覚として明確に頭にインプットできた。これを「水抱え感」と定義する。これまでは形だけを記憶しようとして練習していて、感覚が十分得られなかった。このドリルを行うことで感覚が明確になり、動作の評価に使えるようになった。
  • 両手ドリルは以下のように行う。
    -手を水面直下に伸ばしたスーパーマングライドから、肘を肩の前に残したままキャッチしてプルする。
    -手の平が肘の下まで来たら横にスライドさせて手を水上に出してそのままリカバリーする。
    -入水したら直ちに手首を返してキャッチを始める。これを繰り返す。
  • このドリルは以前ブレストとバタフライのプルを磨くために練習していたが、もっとカンタンアプローチではプルがなくなったのでお蔵入りしていた。今回この両手を3~4回やってからクロールを泳ぐと、「水抱え感」が非常によくわかった。
  • 両手ドリルでは体の上下動を最小限にするようにキャッチとプルの軌跡を決める。
  • 練習後にかつてないぐらいの腋の下のハリを感じた。テンションがかかっていた証拠である。
  • 練習していて、速く泳ごうとは思っていないが「速く泳ぐ自分」を感じることが多くなった。滑る音もこれまでとは別の種類の音が聞こえるようになってきた。 「美しさ」か「速さ」かの選択ではなく、「美しさ」も「速さも」両方ゲットできる世界が見えてきた。

考察

  • これまで定義した感覚基準は、「クロールの泳ぎの中から効果的な感覚を抽出して、それを再現しやすいドリルに合わせていく」スタイルをとっていた。つまり泳ぎの中にすでにあった感覚である。
  • それに対してこの水抱え感は、ドリルの中で正しい形を行うことにより、泳ぎの中で新しく感じられるようになった。 
  • これまでの指導ではドリルを練習しているときに、基準となる感覚(まあな)を感じてもらうことを期待している。しかしドリルでそれほど感じなくても、クロールを泳ぐときにその感覚を強く感じてもらう方が技術として浸み込むのではないか。
  • 従って感覚を鋭敏にすることが目的の練習であれば、ドリルを半分行ってから続けてクロールを泳ぎ、ドリルで意図していた感覚がクロールで得られたかを確かめるべきである。ドリルだけ続けていても実際の感覚は得にくい可能性がある。カイゼン以上のワークショップではこの考えを盛り込んでカリキュラムを今後変えることにする。
練習後の気分:9(新しい感覚を得ることができた)