2014年2月18日火曜日

ラン 水泳と同じように考えるとどうなるか

距離:9.36 km
タイム:1:00:34
平均ペース:6:29 min/km
高度上昇値:325 m

前回の2時間ランで、足が重くなって棒のようになることで、完走できなくなるリスクがあることがわかった。今回は足の疲れを最小限にするための走り方について実験し考察した。

コース:4.7kmルート×2周

○ウオームアップ

最初の1km:心拍数を上げないことを目標にした。
 -呼吸を大きくする(強く吐く)
 -足が地面から離れるときに地面を押さない
 -視線を5m前に落として体を前傾する

その結果心拍数120までの到達時間が3分14秒(前回は42秒)、140までの到達時間が4分10秒(前回は2分17秒)と大幅にカイゼンした。負荷が下がったのでスピードも遅くなったと思ったが、1kmまでのタイムは6分9秒(前回は6分40秒)と7.7%速くなった。


○実験と考察

足の動作に注意するフェーズは3つに分かれる。
 1) 着地する瞬間
 2) 接地しながら体を前に動かす間
 3) 地面から離れる瞬間

クロールの水中動作に置き換えれば、
 1) 入水からキャッチ
 2) プルとプッシュ
 3) フィニッシュ

となる。今回足の疲れを最小限にするために、関節を緩める部位の拡張と緩める時間の延長を手段としてみた。ゆる締めの基準がわかりにくかったので、クロールの水中動作に置き換えてみた。
以下はクロール動作とランニング動作が交互に出現するので混乱しないようにそれぞれ明確にイメージしてほしい。

1)着地する瞬間
入水では3点セットの型を重視する。
ランニングでは3点(親指の方向、ひざの方向、最初に地面に接する足の裏の部分:親指から拇指球、土踏まずにかけて)を意識してゆる締めを行った。
ゆるめるべき場所:股関節、ひざ関節、くるぶし
しめるべき場所:足とひざの方向を定める最小限の筋肉(もものひざ裏近く)、フラットに着地するための形を維持するためのくるぶしの締め

なお入水前に前のめり感がないと加速につながらないのと同様、ランニングでも着地前にまえのめり感を加える必要がある。入水前の前のめり感は肘の位置が耳の前に来ることで得られる。ランニングでは着地する足の位置がひざ下であれば前のめり感が得られる。

2)接地しながら体を前に動かす
改訂版ChiRunningであるChiMarathonでこの概念が新たに取り入れられた。0.33秒に満たないこの時間の中で何がコントロールできるか。
水中ではプルとプッシュという2つの加速フェーズが該当する。手をかく(手前に引き寄せる)のではなく、手で水を抱えて支えにして、からだを前に滑らせるのがTI式である。
ランで言えば地面を押したり蹴ったりすることなく、地面を支えにして体を前に送ることになる。足の力をほとんど使わずに重心移動だけで前に進む感覚を得ればよい。
このためにくるぶしと足の指を全面的に緩めた。

3)地面から離れる瞬間
クロールのフィニッシュでは手で水を押しきるのではなく、水中で手を素早く動かすことで反動を得てリカバリーの初動にする。
ランでの理想はひざ下が直角に曲がるほどかかとが上がった状態で、しかもひざから先がリラックスしている。駆け足の速い子供はみんなこの走り方であり、大人のビギナーとの最大の違いはかかとの高さである。
水泳ではリカバリーの肘の高さに該当する。肘を高くすれば位置エネルギーが増え、入水時に運動エネルギーに転換できる。
ランではかかとが高いとそのまま下ろせば足が前に動く。自分で足を振り上げるよりも遙かにラクになる。

今回は実験として、足が地面から離れるときに、足の裏に何かを働きかけるのではなく、足首を意識してからだ全体が前傾した状態を作った。足の裏を意識するとどうしても「蹴る」ことになり、力が入るからである。一方足首を意識する場合、前傾したイメージを足首で作ればよいだけなので力は入らない。

このように足首を使って「型」だけ意識した結果、かなりラクになっただけでなく意識する時間も短くなった。

このように3つのフェーズに分けてゆる締めを行った結果、ほとんどゆるゆる状態で走る感じだった。スピードは前回の6マイル走と同じだったが、心拍数は平均で2減らすことができただけでなく、心拍数の変動がかなり小さくなった。

次回もこの3フェーズでゆる締めを実施し、スピードアップを加えることにする。

練習後の気分:8(とにかくラクだった)

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