2013年9月1日日曜日

練習記録 9/1 無劣化の泳ぎ

トータル:50分 

○練習のテーマ:無劣化の泳ぎ

大阪の長水路スイムイベントに招待され、なみはやドームで見本泳とTIスイムのウェルカムレッスンを行った。電光掲示板横のオーロラビジョンに私のTIスイム前と後の泳ぎを映し出して、その後にナマシンジを見て頂いた。観客席から遠いのと、オーロラビジョンに私の姿が映されていてクールに対応していたのでお客様の反応はよくわからなかったが、プール中央からスタートしたスーパーマングライド20mはアイキャッチしたようである。

ウェルカムレッスンでは60~70名のお客様を2回に分けて行った。1つのポイントについてドリル的な動きを1ラップ、クロールを1ラップで3つのポイント、合計150m泳いだ。アップを含めて200mという短い距離であったが、多くの方が3つのポイントによる泳ぎの効果を感じて頂き、見た目もかなり変わった。いつもながらTIを体験するにはこの3つは鉄板であると感じた。

世界選手権の決勝の結果を分析してわかったことは、「全く劣化しない」ということである。飛び込みを含む最初のラップタイムと平均ラップタイムを比べると、同じか平均が上回ることがある。ラップ毎の変動幅も1%程度である。この「劣化しない泳ぎ」がスピードアップには必須の要件であることがわかった。目標となるペースを劣化しないで泳ぐことができれば目標は必ず達成できる。そこで劣化する原因を分析しながら無劣化の泳ぎを目指すことにする。

○劣化しない泳ぎ方を調べる

先週イベントで滞在した大阪のホテルでは、イベント向けの泳ぎと並行して劣化しない泳ぎについても練習した。

・劣化する泳ぎの仮説

我々素人は、最初のラップで意気込んでものすごく速く泳ぐが、「このままではもたない」という恐怖心からか急激にブレーキをかけて2ラップ目を泳ぐ。300~400mは同じペースで泳いでいるつもりであるが次第に劣化していることに気づき、500m頃にあわててペースを上げる。失敗する人はここで空回りが発生し、テンポは上がるがタイムは伸びずにいっきに疲れてさらに泳ぎが劣化する。これまでグアムキャンプで1500mタイムトライアルを行うと、ほぼ9割の方がこのような泳ぎ方をしている。

つまり劣化の原因としては、
  • ブレーキをかける:ペースを維持しようとして遅く泳ぐ→精神的な要因
  • 空回りする: 1ストロークあたりの推進力が落ちる→フォームが劣化する
の2つがあり、空回りする状態とは、
  • テンポは変わらないがストローク数が増える:テンポトレーナーを装着してテンポ一定で泳ぐとわかる事象
  • テンポを速くするがストローク長が極端に減り(ストローク数が増え)、結果としてテンポを速くする前よりも移動速度が遅くなる→疲れてからスピードアップしようとするときによく見られる事象
  • ストローク数は変わらないがテンポが遅くなる:ストローク数一定で泳ぐときに見られる事象
の3つが考えられる。

このため劣化しない泳ぎを実現するためには、
  • ディセンディングの意識:スピードを維持するのではなく最初のラップから加速し続ける
  • 無劣化フォームの形成:劣化しないテンポとストローク数を見つける
  • 無劣化フォームの延長:劣化しないフォームで泳げる距離を伸ばす
  • 目標ペースのフォームを無劣化フォームに近づける
が必要である。

・無劣化フォームを実現するテンポとストローク数の発見

これまでの練習で非常によい感覚が得られときの道具は、
  • キャッチで型にはめた後は、肘から先の形を維持することで意識する。
  • プルが終わったら、体幹の回転に合わせて手が動く。
  • 手の移動速度を体の移動速度に近づける。プルまでは2倍程度、プッシュでは1.2倍程度に抑える。
これらの道具を全て使えるテンポを測定したところ1.40秒、20mプールで10ストロークであった。30秒程度の十分な休憩を入れることで10本連続して10ストロークを達成できた。

これらの道具は片手のドリルで意識を高めることができる。3~4回片手で行ってから両手で泳ぐと、力の入れ加減やタイミング、手の軌跡がよくわかる。

・無劣化フォームの距離を伸ばす

翌日の朝練では、1.40秒10ストロークで泳ぐ距離を伸ばした。1ラップ20mからスタートして8ラップ160mまでピラミッドで行い、帰りはストローク数を1減らすために加速を入れた。無劣化フォームでは手にほとんど力を入れていないので、加速したいときには手に瞬間的に力を入れるだけでよい。非常にラクに加速できる。

グアムではこの感覚を維持しながらスピードを引き上げて、1500mタイムトライアルに臨む。

練習後の気分:8(新しいことを発見したので)






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