2015年7月25日土曜日

サンフランシスコ湾で周回するときの気持ちとからだの変化を観察する

OWS 4.5km 80分

気温63F(17.2C)、水温64.6F(18.1C)

翌日は昨年参加したサンフランシスコマラソンで駐車場が確保できないため、土曜日のみの練習とした。今回よりアクアティックパーク内3周4.5kmを泳ぐと決め、1周目、2周目、3周目の気持ちやからだの変化について観察した。


スタート前

家を出るときは晴れて天気も良く、気温も74F(23.3C)まで上がって「水泳日和だ」とモチベーションが上がる。

ところが25分程度運転して峠に近づくと霧がかかって気温が下がり始め、峠のトンネルを過ぎた頃には気温は64Fと5度下がる。ベイブリッジを渡りサンフランシスコに入ると霧雨が降り出し、気温は63度まで下がって風も強くなる。観光客はみんな冬の格好である。車を止めて外に出ると地元の冬の状態になる。ここでモチベーションは0になる。

ドルフィンクラブに入って着替え、ビーチに裸足で入った瞬間にモチベーションはマイナスになり、「私はなぜここに居るのだろう。なぜこんな格好(海パン1枚)でこんな寒いところで泳がなければならないのだろう」と自問が始まる。ちょっとした理由を見つけて帰りたくなる。

ここで「やればいいんでしょ、やれば」と投げやりな態度でGarminのスタートをボタンを押すことで、泳がざるをえない状況にして泳ぎ始める。これが3月末から続いていて、モチベーションが0またはプラスで泳ぎ始めたことは一度もない。

1周目

フラッグ(と呼ばれる目印)までの400mは今日のコンディション(海と自分)を観察するのに最適である。風が強かったせいか、朝にしては小さなうねりが多く発生していた。この小さなうねり(英語でChopと呼ぶ)は要注意である。呼吸時に口のなかに海水が入る原因となる。

チョップが概ね進行方向とは逆方向に発生していることがわかったので、テンポを上げてエッジをかけて泳ぐ。左側に流されないように、右手を入水してから2割増で体重をかけて姿勢を安定させた。息継ぎのときのからだの回転角を15度加えて、ほとんど上を向くようにして呼吸した。

フラッグを起点として桟橋の右側を北上するルートでは、普段は右から左に流されるので桟橋から遠ざかるのだが、今日は潮の流れが逆で桟橋に引き寄せられた。桟橋の太い木の柱まで5mまで近づいてしまい、恐怖を感じた。桟橋沿いを目標にするのを諦めて、桟橋の突端の建物に向かって右方向に泳いだ。

海洋公園の出口となる中間地点では、相変わらず大きなうねりがランダムに発生している。6ビートキックで下半身を安定させてから、入水てこを使ってうねりに流されないようにした。

普段はこの中間地点からドルフィンクラブの桟橋までまっすぐ泳ぐのだが、距離を伸ばすためにHyde Street Pierの先端にあるブイまで泳ぎ、Uターンして1番ブイを目指すことにした。防波堤を右に見ながら泳ぐが、防波堤を過ぎると途端にピアに向かう流れが発生する。ただし先週のような強烈な潮の流れはなく、30度程度の修正角でまっすぐ泳ぐことができた。クラブの桟橋に近づくと帰りたくなるので、1番ブイを直接めざして泳いだ。

なお呼吸時に海水を飲むのは慣れたが、そのあとのゲップを出すときの苦しさは今だに慣れない。立ち止まればすぐに出すことができるが、泳ぎながらだと息継ぎをしなければならないのでそのタイミングが難しい。泳ぎながら少しずつ出せるようになったが、ものすごくストレスが溜まる。

2周目

状況としては1周目と同じであった。ただし1周25分泳いだ段階で、かなりの疲れを感じた。疲労感としては、プールの1500mの6割増しであろうか。前日は大会で1500mと前後に合計500m程度泳いだだけなので、前日の疲れは考えにくい。

水温が低いこと、潮の流れやうねりに対応しなければならないことが、プールの泳ぎよりも疲れやすくなる原因であろう。プール練習はこの点を考慮に入れて、同程度の疲労が感じられるまで泳ぐ距離を伸ばす必要がある。

桟橋からの距離を30m程度まで広げながら、中間地点まで泳ぐ。体内の暖炉(コア温度計)をチェックしたところ、すこし火が弱まっていたのでテンポを上げて泳いだ。ピアの先端のブイからは、1周目と同じように一番高いビルを目指して泳ぎ、係留されている船につながった鉄製のブイ状のものにぶつからないように注意した。

1周目で疲れを感じたため、2周目は泳ぎを大きく変化はさせずに、できるだけ同じようなテンポ、同じような水中の手の軌跡を意識して疲れを減らすことができた。

3周目

2周目終了時点で自分のからだや残り時間(駐車場の時間)を考えて、3周目もできると判断して続けて泳いだ。2周目に比べて疲労感が増えただけでなく、水中の手の動きも甘くなっていることがわかった。

前回のBtoB10kmで左手首がほとんど麻痺状態だったことを思い出して、キャッチの型を作ったら、手首には力をいれずにからだの回転で手を後方に動かすようにした。てこの原理である。これが巡航速度で泳ぐときの泳ぎ方になる。

桟橋沿いを北上するときは気力がかなり減っていたが、前方からやってきた2人組のご婦人達にはげまされてがんばれるようになった。この方達とは2周目のときに少し会話をしていたので、先方も覚えていた。ランニングでもそうだが、出会ったときに軽い挨拶をすると元気がもらえてうれしい。
(日本で走っているときはこちらが挨拶してもみんなに無視されてガッカリした)

中間地点をすぎたころから寒さが強くなっていたが、1周目、2周目と同じようにピア先端のブイまで回り道をして泳ぐことができた。泳ぎの力強さが減ったことで、潮の流れにより鋼鉄ブイまで2mの距離まで接近して一瞬パニックになったが、テンポを上げ、エッジをかけることで衝突を回避した。

最後はリラックスして泳いだが、そうするとたちどころに左に流される。もともと流されてスタート地点に戻ろうとしたので問題はなかったが、まっすぐ泳ぎたいときは力のゆる締めを意識し続けないとならない。


終わってみたら襟足がまたこすれて皮膚が変色していた。サイティングが原因であることは明らかで、ネオプレンのサーマルキャップが皮膚とこすれたか、単純に首の皮がたるんでこすれたかは不明である。水着がなくてもテーピングしないとならない。



練習後の気分:9(モチベーションマイナス状態で3周できた)




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