2014年6月30日月曜日

突出した一般の人たちの突出した泳ぎ方

今回のマスターズ大会参加は、自分の今後の泳ぎ方の方向を定めるうえで非常に貴重な経験であった。これまで速く泳ぐためには、
  • テンポを1.00秒から0.95秒と速くする。
  • 劣化率を5%以下にする。
  • 劣化率を下げるために道具箱の概念を取り入れる。
  • エネルギー配分を考えるために充電理論を取り入れる。
というように自分なりに組み立ててきた。そしてテンポ1.05秒で42ストローク、1.00秒で44ストロークを基準としてフォームを確立してきた。その成果として23分を切ることができた。

しかしさらに22分、21分の世界に入るためには、決定的に欠けているものがあった。それが今回の大会でわかった。

●1500m18分台は別世界の泳ぎ方

米国のマスターズ大会では通常遅い順にシードされ、速い人が一番最後のヒートで泳ぐことになる。例外は長距離で、1500mの場合は速い順にシードされる。従って一番最初のヒートが一番速いことになる。私は6番目のヒートだったので、速い人たちの泳ぎ方を十分研究することができた。

これまでのマスターズのレースを見ていると、一番速い人たち(最終ヒート)は泳ぎが大きく、静かに泳ぐものの、それ以前のヒートでは体力勝負、ぐるぐる手を回す人たちという印象を受けることが多かった。

しかし今回初めて1500mのレースを見る機会を得て、これまでのレースの泳ぎ方との違いに驚いた。2番目のヒートから見ていたが、ほとんどの人たちが静かに、大きく泳いでいるのである。

2番目のヒートでは結果として18分台~20分台を出すスイマーが泳いでいた。彼らはテンポ0.95秒~1.00秒というテンポで、36~38ストロークでコンスタントに泳いでいるのである。私がテンポ1.00秒で基準とするストローク数は44なので、同じテンポで6~8ストロークも少ない計算である。

最初はみんな身長が2m近くあるのではないかと思ったが、見た目は大きい印象がない(それでも175~185cm程度)。そんな人たちが0.95秒のテンポで38ストロークで泳ぐのである。感覚的には25mのプールでテンポ0.95秒、12ストローク未満で泳ぐのと同じである。私のストローク効率は決して悪くないと思っているが、それよりも2割近く上回っていることには脱帽した。


●ストロークあたりの加速を上げてスピードを上げる

私のボディバランスは水平であり、彼らと水の抵抗において違いがあるわけではない。従って効率の差は全て推進力の差と考えることができる。6ビートを使ってキックの推進力で泳ぐパワフルな人もいたがそれは少数派で、ほとんど2ビートキックである。ということで
  • 手の水中での動かし方
  • エネルギーを速度向上に変換できる効率
の2点において私にカイゼンの余地があると仮説を立てた。これら技術を磨くことで、ストロークあたりの加速を上げてスピードを上げることを新たな目標とした。

今日の練習(骨折して3ヶ月ぶりに泳ぐ次男と合同練習)では、テンポ練習で上がり気味であったストローク数をまず見直し、12ストロークで継続して泳ぐために使う道具の整理を始めた。当面の目標はテンポ1.05秒で12ストローク(25ヤードプール)で泳ぐことである。


マスターズスイマーは現役の選手と異なり、普通のおじさん、おばさんである。しかし1500m長水路で18分台を出す人たちはこれまでのマスターズスイムの延長では想定できない泳ぎ方をしていることがわかった。こちらも技術的に飛躍しないと百傑には入れないということである。練習が再び楽しみになってきた。

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